活動体験記 No.14

初めて遺骨収集活動に参加させていただきました。今回ご遺骨をお迎えすることができ、実際に手に取らせてもらったそのとき、戦没者の方の「生きた証」を実感したような気がしました。彼らは一人の人間として生きたんだな、と。そんな人たちを数としての死者の一人、ではなくてお国のために命をささげた立派な日本人の一人なのだ、あの時代にはこんな物語を持った人が生きていたのだと、記憶に残し続けること。これが遺骨収集の意義なのだと思います。人に忘れられたとき、人は本当の意味で死んでしまうから。そして、隊コンセプト(参加者が意識すべきこととして共有されていた、今回の活動の方向性を示すキーワード)でもある「繋ぐ」について。私たちは今回の沖縄隊でたくさん学んだことがありました。でもそこからいったい何をどう繋げればいいのでしょう。私は、ご遺骨は戦没者の記憶のアーカイブだと思っています。それをもっと多くの人に共有すること。それによって戦争の暗い歴史を塗り替えることはできませんが、皆で過去を振り返って未来に「繋ぐ」ことはできます。これから先の未来で、かつて起きた残酷な事実が二度と起きない、平和な世界を実現するために私たちは行動することができると思います。私たちに何ができるか、まだ明確にはわかりません。でもこの沖縄隊は私たちに何ができるかを考える貴重な機会であるとともに大切なきっかけでした。これからも考え続けること、そして沖縄隊の中で次の世代に「繋ぐ」。その意味でもこのコンセプトが掲げられていると思います。

大学1年 桜もち

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