遺骨収集の意義とは、過去と繋がり未来に繋げることであると私は考える。遺骨収集において、ただただ無我夢中になって活動に臨むことは有意義だと言い難い。そこに何があり、何が起こって、誰がどうなったのか、そういった過去に目を向けて、過去と繋がろうと自らアプローチすることが大切であると考える。それを前提に活動に取り組み、事前に学んだこと、活動中に学んだこと、活動中に何度も反芻した考えを自分なりに言葉にして、未来に繋げて行くこともまた大切であると考える。そのプロセスが、遺骨収集の意義の一つなのではないだろうか。
私は今回の沖縄隊で学徒隊について多く学んだ。自分と近い年齢だからこそ、今の自分に重ねて当時の方々の気持ちに寄り添って史実を考えることができた。私はその実体験を広めていきたいと考える。戦争についてあまり知らない若い世代を中心に、自分たちと同じ年齢の人達が戦争に行ったという事実を伝えていきたい。しかしそれは美談としてではない。少なくとも戦争に加担した加害者でもあるということを鑑みて、中立的な視点から伝えていきたい。