卒業生が語る!〜今だから話せるアレやコレ〜#1 元東京駒沢クラブ たろうさん
~はじめに~
★しばだい…3月にあった東日本大震災復興支援活動でたろうさんの班の班員だった。
★ばんちゃん…昨年のオンライン活動報告会で広報をやっていたとき、たろうさんに動画作りを手伝ってもらったことがあったが、直接的なやり取りは今回がはじめて。
自己紹介
しばだい:まずは、改めてなんですが自己紹介から3人で回していきたいと思います!僕、ばんちゃん、最後にたろうさんでお願いします。神奈川大学3年になりました、しばだいです。お願いします。
△しばだい
たろう:おぉ~、そっか3年になったんだね。
しばだい:3年になりました(笑) 東日本大震災復興支援活動のときは大変お世話になりました!
ばんちゃんお願いします。
ばんちゃん:はい、改めまして龍谷大学4年のばんちゃんです。
「オンライン報告会2020の広報に私いたんですがご存じでしたか」って話をしようと思ってたんですが、覚えてて下さりありがとうございました!(笑)
※インタビューが始まる前、「報告会のときにいたよね?」とたろうさんの方から言ってくださいました
△ばんちゃん
たろう:ばんちゃん…ばんちゃんの話誰かとしたなぁ…
ばんちゃん:えっホントですか(笑)
たろう:誰だったかな、思い出せねーや、忘れちゃった(笑)
しばだい:(笑)(笑) じゃあ、たろうさんお願いします。
たろう:…あっ俺か!そうか自己紹介だ。…IVUSA卒業してからの自己紹介って難しいね(笑) 國學院大学出身のたろうです。今は小学校の教師をしています。1年目は担任じゃなくて2、3年生の算数の少人数クラスを教えてて、足し算の筆算をやってます。
△たろう
しばだい、ばんちゃん:おぉ~すごい!
しばだい:自己紹介ありがとうございます。そしたら早速、質問に移らせていただきます。
IVUSAに入ろうと思った理由、きっかけ
しばだい:最初に、なぜIVUSAに入ろうと思ったのか、きっかけを教えてください。
たろう:俺がIVUSAに入ったのは、もともと友だちに誘われたから。大学入ったばっかでさ、一人できた友だちってめっちゃ大事やん?だから、その友だちが見たいって言ったサークル全部ついて行って。そのうちの一つがIVUSAで。
結局その友だちと一緒に2つサークル入ったな。もともとボランティアに興味あったとか、やったことあるっていう新入生もいるけど、俺はそういうタイプじゃなくて。友だちに誘われたから、っていうのがきっかけだったかな。
しばだい:じゃあ、ボランティアをやろうっていう感じもなく入ったって感じですか?
たろう:ただ、説明会のときに当時3年生でカンボジアの活動の話をしてくれた先輩がいて。その人が俺に思い出を話してくれて、ホームステイ先のお母さんが「あなたが来てくれてほんとに良かった。」って言ってくれたんだよ、って言ってたときの声が震えてて。涙が出そうになりながら話してくれたのが、俺の中で「うわぁ…」って思って。それは行ってみたいなぁ…って思ったのも、きっかけの一つだったかな。
入ってからの話
しばだい:じゃあ、実際入ってみて、自分のやりたいことってどうやって見つけましたか?
たろう:最初は結構、先輩に「行こうよ」って声かけられて災害救援とかに行くっていう風に最初は先輩とか友だちについて行ってたな。
俺が2年生のときに、関西とか中部地方で結構な豪雨災害があったのね。そのときは災害救援とか、ボランティアにも興味なかったんだけど、当時クラブマネージャーだった先輩が個人LINEで声かけてくれたんよ。「たろうと行きたいんだよね」って言われて、俺嬉しくなって。で、それがほぼ初プロジェクトぐらいのイメージだったんだけど。
川が氾濫した岐阜県関市で、市内で一人死亡者が出てるっていう地域に行って、お宅にお邪魔して床下の泥掻きの作業を手伝ったんだけど。その家のお母さんが「来てくれてありがとね」って言って、ジュースとか買ってきてくれたりするのよ。自分が一番困ってるはずなのに。それを川で冷やしてご馳走になって…そういうのが楽しかったっていうのがあった。
そのとき教わったことで一番心に残ってることがあるんだけど、俺は瓦礫を運んでて、そしたら先輩に、「瓦礫は大事に扱ってね、もともとはここのお母さんの大切な家の一部なんだよ」って言われて。そうか、大切に運んで、またお母さんが住めるように少しでも力になれたらいいな、って思いでそのときはやってたな。
俺はやりたいことが見つかったっていうよりも、自分の中で得られたものが大きかったから、少しずつIVUSAに関わっていったって感じかな。
しばだい:なるほど、最初は友だちや先輩に声をかけてもらって参加して、参加する中でいろんな人との繋がりを通して得たものがあったから、続けていこうって思えたんですね。ありがとうございます。
上級生での経験
しばだい:上級生になるにつれて経験した役職とか、上級生だから出来たなって実感があったことってありますか?
たろう:4年生の最後にカンボジアに行ったボランティアが、俺の中ではやって良かった、学ぶことがあったな。4年生だけど初めてのカンボジアだったのよ。今までカンボジアに行ってた人が4年生になっても行って、今まで続けてきたからこそ「やっと学校建てるぞ!」みたいな感じだと思うんだけど、俺は初めてだから「どこだろう、ここ…」みたいな感じで。
でも4年生だから「どこだろう、ここ…」じゃダメなわけよ。初カンボジアで班長やったんだけど。カンボジアってもともと独裁政権の下で、人口の3分の1が虐殺された都市があるようなとこなのよ。意外と知らなかったりするんだけど。それ俺も参加するまで知らなかったし。
で、暗殺された場所を見に行きましょうということでキリング・フィールドっていうところを見学したんだけど。普通に骨が落ちてるんだよ。めっちゃ衝撃受けてるし、こういうところだから今まで学校なかったんだ、とかいろいろ自分の中で感じることがあって整理できてないのに、班員の話も聞かなきゃいけないし、それが自分の中では難しかったな。
でも最後に学校建て終わって、班員とかみんなで写真とか撮りながら、「ほんとに俺ら頑張ったね、レンガを一個一個積み上げてそれが一個の建物として形になったね」って言って。達成感もあったし、迷いもあったけど、上級生として参加して良かったなって思う。
しばだい:上級生になると後輩を引っ張っていかなきゃいけないとか、自分が意見をまとめないといけないっていうのがあるのに、4年生で初のプロジェクトに行かれたって凄いと思いました。
班長や何らかの役職に就こうか迷って勇気が出ない人が結構いると思うんですが、自信を持てず一歩踏み出せない人へ向けて何かアドバイスはありますか?
たろう:アドバイスできるほど、おれも班長とか色々大したことやったわけじゃないんだけど、俺が一個思うことは、後輩によく話す話なんだけど、「長所も短所も生かせば才能だよ」っていう言葉がおれはすごく好き。俺だったら、最初人前で話すのがすごい緊張しちゃったり、手が震えちゃったりしてたのよ。でも、話せないからこそ話せない人の気持ちが分かるから、班長になった時とか、率先して班員に耳を傾けようって思うこともできる。
あと、自分の短所は短所で認めて、それでもいっか、いったんやってみよう、どうにかなるって思ったり、本気で失敗したから学べたりすることってあると思う。なんか適当にだったら、意味ないと思うんだけど、初めてでもがむしゃらにやってみたら色々学べたものがあったりしたから、本気の失敗には、おれは価値があるなって信じて、おれは四年間色々挑戦してみた。
しばだい:「長所も短所も生かせば才能だよ」は心に刺さりますね。素晴らしいお言葉いただきました。ありがとうございます!そうですよね、やっぱり何事も捉え方次第で変わりますもんね。
たろう:うん。(深いうなずき)
しばだい:じゃあ、次の質問なんですけど、IVUSAがある生活の中で印象に残っているエピソードはありますか?
印象に残っているエピソード
たろう:あります。え、こんなしゃべりすぎちゃって大丈夫?(笑)
しばだい:はい!
たろう:じゃあ、話すよ。俺が一番印象に残っていることは、一年生の終わりごろから二年生のはじめ、自分が新歓リーダーをしたことが印象に残ってて。それこそ、大失敗しちゃって。本気の失敗には価値があるとか言いながら、「うう」って思うくらい恥ずかしくなるくらい、めっちゃ後悔してる思い出なの。
新歓リーダーは、人数を求められがちで、入れ入れ~って言う役を先頭に立ってやらないといけなくて、でも今までリーダー経験なんてさ、おれ何にもやったことなかったのよ。小中高ね。だから、初めてのリーダー経験を、先輩にやってみなよって言われてやったんだけど、みんなが頑張ってやってる中、その子とかにやっとくね、とか言わずに作っちゃったりとか、おれまじでさ、先頭に行き過ぎて周りの気持ちとか考えられる余裕がなかったのよ。言い訳になっちゃうけど。それで、今は一番IVUSAの中で仲良い駒沢の同期に一時期Lineブロックされてるくらいやらかしてて。
でもそいつがね、新歓リーダー終わった後に、飲み行こうよって誘ってくれて、「お前周りからいろいろ言われてること気づいてる?」って言われて。何にも知らなかったんだよ俺は。新歓人数は入ったからさ、うまくいったぜ、俺やればできんじゃんくらい思っててさ。
そしたら、同期が一人辞めちゃったんだよね、新歓リーダーの感じが無理だって思って。いや、きつかったな。悪いイメージは印象に残ってるけど、だからこそ、今おれは人とかかわる時には、相手の時間とか周りの気持ちを大事にするようしてるから、そういう意味では印象に残ってるかな。
しばだい:やっぱり、人の気持ちを考えるって難しいですよね…。けど、人とのつながりというか人との関係が一番自分を成長させてくれますよね。
たろう:おれはそう思う
しばだい:では、ばんちゃん何かたろうさんにお聞きしたいことありますか?
たろう:好きな食べ物とかでもいいよ(笑)
行動の原動力
ばんちゃん:いま聞かせていただいた中で、たろうさんって思い切りがあるタイプなんやなって思ったんですけど、友だちがっていうのがきっかけから始まって、災害救援にも誘ってもらったり、新歓リーダーも声かけてもらったりしたことで始めてっていうところで、知らない場所に飛び込んでいくその一歩がすごいたろうさんにとっては出しやすい一歩なのかなっていうのが感じて、たろうさんの行動に移せる原動力って、何なんだろうなって思ったので、聞かせてほしいです。
たろう:うーん。そうだな、おれめっちゃ自己肯定感低いんよ。でも大学入ってね、駒沢クラブの先輩も同期も「たろうすごいね」って言ってくれるし「たろうならできるよ」って、なんかすごい認めてくれてさ、そこがなかったら、おれは絶対やめてたかなって思う瞬間が何回もあったから、おれ自身がどうこうじゃなくて、なんかみんなが認めてくれたからかな。だと、思います。
ばんちゃん:なるほど。そう考えるとクラブの存在って大きいですね。
たろう:まじででかいよ。いや、ほんとクラブだよ。IVUSAで一番クラブのこと好きな自信あるしな。
ばんちゃん)えー、それはすごい。
たろう:こないだ、辞めてから土日使って、クラブ事業行ってきた。子どもたちとドロケイしたわ。
しばだい:え、そういう事業があるんですか?駒沢クラブ
たろう:あるある。「きぬたま遊び村」って言う活動があって。最近の公園ってさ、ボール飛び出して危ないから使わないでねっていう公園が多くてなかなか一人で子どもたちが遊んだりできないから、大人が1人とか2人とかそういう環境を支えながら、子どもたちと一緒に遊ぼうみたいな活動のがあるの。二子玉川でやってるんだけど。
こないだ行ってきたよ。おれ事業部長だったからさ。見て、これ手紙もらったの。(実際にお手紙を見せていただきました)見てこれ、だいすきの「だ」の点々が逆なのよ。もうやばいよね。
しばだい:めちゃめちゃうれしいですよね、
たろう:いやほんとに嬉しい。まじで嬉しい。
しばだい:でも、IVUSA頑張ってこられた先輩の話を聞くと、どの人にも共通して言えるのが、IVUSA卒業しても、IVUSAの人たちとつながってるっていうのがあって、それすごいなって思うんですよね。
たろう:まだ言えないよね、俺は。まだ入社したばかりだから(笑)分かんないけどつながっていくんじゃない?
しばだい:ずっとつながっていくといいですね。
IVUSAの後輩への思い、アドバイス
しばだい:じゃあ、最後の質問行かせていただきます。IVUSAの後輩への思い、アドバイスなどメッセージお願いします。
たろう:みんながやっているのはボランティアで、おれはボランティアって経験として大事だなっていう風にすごく思うのね。で、アルバイトとボランティアの違いってすごい考えるんだけど、アルバイトはお金がもらえるじゃん。だから、ちょっときついことでも頑張るんだけど、ただボランティアってお金もらえるどころか、払うことも多いじゃん。
だからこそ、その対価は自分がやりたいこととか、楽しいこととか自分が将来必要なこと、経験とかだと思う。みんなもその経験は、自分が一歩踏み出さないと得られないと思うから、周りにいる先輩でもいいし、友だちでも誘って、勇気が出なかったら、周りに仲間はいくらでもいると思うから、仲間たちと一緒に大学の限られた四年間頑張ってください。以上です。
しばだい:はい、ありがとうございます!では、これでインタビューの方、終わらせていただきます。本日はありがとうございました!
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