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若者の投票率低下は問題なのか?

近年若い世代の政治無関心が問題となっていますが、実際の投票率は何%くらいかご存知でしょうか?

2017年の衆院選(前回)における20代の投票率は34%

つまり3人に1人しか投票に行っていません。私たちは、みんなでみんなのこと決める民主主義の枠組みの中で生活を送っています。それにもかかわらず、20代の有権者は半分すら選挙に行かない現状が続いているのです。

まもなく衆院選。有権者のみなさん、今一度、選挙に行く意義を考えてみませんか?

投票率の現状

国政選挙において、20代の投票率は20年以上30%を下回っています。

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(総務省|国政選挙の年代別投票率の推移についてを元に作成)

また投票率が低いのは若い世代だけではなく、他の世代でも同じ傾向が見られ、前回の衆院選(2017年)の際は、国全体としての平均が54%でした。

一方、他の先進国、とりわけ欧州では選挙毎に高い投票率を記録しています。ヨーロッパでは投票率が70%を超えることは珍しくありません。

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(直近の国政選挙・大統領選の投票率を記載)

欧米では当事者意識を育むような教育があまねく浸透しているため、若い頃から積極的に意見を述べ侃侃諤諤の議論を経験し、社会に対してアクションを起こすよう促すカルチャーが根付いています。

もちろんこの現状は若者だけに非があるわけではなく、そのように仕向けてこなかった大人や社会にも責任が生じます。

しかしこれらの多くは義務投票制を採用せず、自らの意思で選挙に行っている国が大半です。普段から政治のことを考えたり、社会問題を身近なものとして捉えているからこその結果で、同じ民主主義国家としてこういった意識は日本にも必要な姿勢だと私たちは考えます。

「政治なんて自分には関係ない」は本当か?

とはいえ身近な社会問題と言われてもパッと思いつかない人がほとんでしょう。故に「政治なんて自分には関係ない」と思い込んでしまい、棄権に至るケースは少なくありません。

しかし社会が多様化、複雑化している現代において、私たちの周りにはたくさんの問題があるのは紛れもない事実で、ただそれに気づいていないパターンが大半です。

私たちは社会の中でも、様々な属性・コミュニティに属しています。世代、性別、人種、地域、宗教、思想などなどたくさん挙げられます。十人十色という言葉の通り、色んな人がいれば、色んな意見があるというのはごく自然なこと。そしてその人なりの社会問題がきっとあります。

例えばあなたが35歳会社員で3児の母だとしましょう。普段何気なく過ごしているように思えますが、働く環境をもっと整えてほしい、子育てが大変、女性も暮らしやすい社会になってほしい、親の介護をしなければならない、などといったように、これだけでも色んな悩みが聞こえてきそうです。

これらは一見パーソナルな問題にも見えますが、社会のサポート、すなわち政治の力で解決できる点も多く存在します。このような人は

・働き方改革
・子育て支援
・女性の社会進出
・社会保障

といったテーマで議論が進めば、当人にとっても暮らしやすい生活が実現できるでしょう。改めて自分にはどのようなテーマが関係しているのか見直してみる必要があります。

若者と政治

また若者や学生に関係のあるテーマなんてないと思う方もいるかもしれませんが、そんな私たちにも考えなければいけないことはたくさんあります。

例えば、学生のみなさんは教育を受けますが、これは文部科学省の方針によって提供されています。つまり政治の意思決定を少なからず受け続けるということです。最近だと高校生の間では大学入試改革、大学生の間では秋入学といった議論が挙げられました。

加えて新型コロナによって新たな論点が浮上したことも見逃せないでしょう。学生はオンライン授業を余儀なくされたり、緊急事態宣言の発令によりクラブ・部活動が休止になったという声をたくさん聞きます。政治の影響を受けていることは言うまでもありません。

みなさんは昨今の政府によるコロナ対策をどのように評価するでしょうか?日本は諸外国と比べうまく対処できたと思う人もいれば、対応策が十分に機能していなかったと感じる人もいるでしょう。自分たちがより良い学生生活を送り、質の高い教育を受けるのにも政治の力が必要不可欠なのです。

しかし若者は政治参画に消極的ということから、

若者が投票に行かない→政治は若者を視野に入れなくなる→若者は政治によって社会を変えられると思わなくなる→投票に行かなくなる

といったように負の循環が続いています。

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このサイクルを断つには、やはり投票に行くという行為が必要になります。

これまでの政治を自分なりに評価してみるという意味でも、政治参画することは非常に大事なことでしょう。

投票に行く意義は何か?

では投票へ行くことの意義は何か?何をもって投票すればいいのか?これが分からず挫折してしまう人も中にはいますが、難しく考える必要はありません。

私たちは「投票へ行く」という行為には以下の3つの側面があると考えます。

それは「評価する」、「声を届ける」、「意思表示する」です。

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「評価する」とは、過去の業績を見てこの政党、候補者は国政を担うに値するか、このまま続投させるべきか、それともここで落とすべきか、これまでの結果をみて判断し評価を下すこと。

「声を届ける」は、新しい社会に向けて、私たちの声を投票用紙にのせて国会に届けること。よりよい社会を実現するにはどうしたら良いか?そもそも今自分が困っていることは何か?未来に向けて改善していくべきメッセージを伝えます。

上記の2点は政治に対して有権者が要求する点と言えるでしょう。一方で有権者に求められることが「意思表示する」という側面です。

これはわかりやすく言うと、自分が社会の一員であることを投票を通じて示すこと。自分たちの存在を認知させなければ、政治家も意見を聞いたり取り入れなくなってしまいます。

この側面が重要であることを表している具体的な例は、シルバー民主主義のような現象です。つまり、若者が投票に行かなくなると、政治家は社会から若者を排除した状態を想定するようになる=若者の意見を取り入れなくなるようになってしまいます。

それを防ぐためにも若者は、投票を通じて自分自身の存在を政治家に知らせ、自分も社会に参加する、すなわち「意思表示する」ことが必要になります。

投票の意義は人それぞれではありますが、深く考えたことのなかった人は是非この3点を意識してみてください。

投票以外の政治参画

政治参画は投票だけではありません。今日では色んな方法を通じて政治参加することができます。

では投票に行かなくていいのか?やはり投票という機会は大事にしてほしいと考えます。特に政治に関心がない人ほど、選挙に行ってほしい。

なぜなら投票は「最も簡単で、最も平等な政治参画」だから。

例えばデモ活動といった社会運動があります。抗議という行為は非常にインパクトがあり、市民の不満や怒りを大々的に認知させることができる手段です。2019年の香港では、命の危険と常に隣り合わせだったくほど大規模なデモ活動があったことは記憶に新しいでしょう。

また実際に社会のアクターになって、世の中を変えることもできます。それは政治家になるだけでなく、ロビー活動、インフルエンサーになる、また今の時代ではSNS上でバズらせるといったことでも社会を変えるチャンスはありますね。

もちろんこれらも立派な活動ですが、やはり政治初心者には少しハードルが高いですよね。私たちは香港の時ように命をかけるリスクもなければ、常に社会のアクターになる必要もない。

投票に行くだけで、私たちの声を届けることはでき、その意思は平等に反映され、民主主義を実現することができるのです。

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裏を返せば、投票に行かないと自分の声は届かないばかりか、政治はいつしかその人たちの存在を想定しない社会を作っていく恐れがあります。

もちろん自分の1票だけで社会が変わるわけではないですし、投票に行ったら、その分の利益が必ずリターンとして戻ってくる保証もありません。しかし投票はいわば「政治との対話」のようなもので、長い期間積み重ねを続けていくことで、ゆっくりと良い社会が実現していきます。

だからこそ私たち学生団体ivoteは「投票」という手段を重要視しています。

おわりに

投票に行くか決めかねている人もいるかもしれませんが、まずはとにかくやってみましょう。投票所へ行けば、「こんな簡単だったんだ!」と実感してもらえると思います。

簡単な方法だからこそ、行くことにこだわってほしい。きっと何かを考えるきっかけになるはずです。

投票日は10/30(日)ですが、期日前投票は10/20(水)から始まります。タイミングを逃さぬよう、忘れずに選挙へいきましょう。

投票を終えたら、家族や友達とその時の思いや感想をシェアしてみると良いかもしれません。周りで選挙に行っていない人を見つけたら、積極的に声をかけてみましょう!

また学生団体ivoteは衆院選向けにハッシュタグキャンペーンを実施予定です。

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などをシェアし、みんなで投票を呼びかけ、衆院選を盛り上げていきましょう!

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