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秋そばとDREAM BOYS2019を重ねる。

わたしの秋がなくならないように、書き記す。


“秋そば”とはなんだろうと思っている人。

秋そばとは、女性アーティストaikoのアルバム『秋、そばにいるよ』の略。

そうわたしの大好きなaiko。aikoはいつも私たちの日々に寄り添ってくる。だからこの秋のこともこの“秋そば”になぞって覚えておこうと決めました。実際帝劇に向かう電車、グッズを並んでるとき、幕間、昼夜公演の間、帰りの電車。ずっと無限に秋そばをひたすら聴いていました。そんな秋がたくさん詰まってるこの秋そばと共にDREAM BOYSを振り返る。

〈昨日の続きを話そう だから ねぇ聞いてね /マント〉

すごい良い。続きを話そうって、すごい良いと思いません?だから ねぇ聞いてねって歌詞も。昨日の続きみたいに聞いてほしいです。自分へ、これはあの日の続きだよ。


今回のDREAM BOYSの感想を書き残そうとするときにどのシーンのことをどうやって書こうと考えた。自担が出てるシーンひとつひとつがノートに毎回今日のジンはこうですと書かれているんだから、書こうと思えば全部書ける。セリフも書ける。ただ全部を書くにはあまりにも膨大な量で。だから少しだけ、ワンポイントの如く、少しだけ取り入れながら書くことにするね。

〈あなたは優しい人だからわたしは手も足も絆も委ねよう /木星〉

この歌詞がすごくユウタとジンのことみたいだなって思ったのは天国のシーン。綺麗な真っ白のお衣装で門の前に立ち、ユウタが目を覚ますまでは薄目で生がないのに「ユウタ」とユウタに話しかけるとたちまち目に光が戻る。表情の柔らかさも、ユウタにむけて話す声のトーンも、昔からボクサーを共に目指した綺麗な男の子みたいな目で話す。

スモークが舞台の足元前面に広がり、青白いスポットライトと、神秘的なダンサー。2人で歌うTDB。握り合う手。そしてジンが門に近づく。

清々しくて、全ての運命を背負って、なのに凛々しく逞しく何の悔いも無く、綺麗にこの世を去る人みたいに言うの。この“最高だった”は両手を広げて言う日もあれば、うんうんって頷いて言う日もあって。その日、その公演のチャンプらしさを見ていたよ。

このワンシーンを見て、この歌詞と重ね合わせると、すごいジンとユウタみたいじゃんこの歌詞。手も足も、そして絆も委ねようって。そしてこの『木星』って曲のサビは、〈じゃあね 木星に着いたらまた2人を始めよう〉って歌詞なんだよ。ロマンチックで儚くて。ジンとユウタみたいだね、なんて。


〈2人の時間は宇宙の中で言うチリのようなものかもしれない
時折見せるずるい仕草も ワンシーンの1秒かもしれない /木星〉

わたしが見ていたあの瞬間も、優太と目を合わせて笑うずるい仕草も、このDREAM BOYSという舞台そのものも。宇宙の中からしたらたった1秒かもしれない。それでも思い返したらその1秒がすごく輝いていて、光ってて、美しくて。このDREAM BOYS 2019はたしかに存在していたってことそのものに意味があって。その1秒が宝物みたいになったよ。

この“ワンシーン”って言葉、魔法みたいだなって聴いてるんだけど、今回のDREAM BOYSと合わせるともっと意味が深くなる。

ワンシーンってワードセンスが本当に天才なんだけど、何故かって、映画みたいなんだよね。

映画のワンシーン。わたしがDREAM BOYSを見て感じた感想にガッチリ当てはまる。煌びやかな照明の感じとか、あと役者達の衣装の色使いとか。ブロードウェイミュージカルのような、洋画のような。ワンシーンワンシーンがとっても綺麗で作り込まれているのが見応えに繋がっていて度肝を抜かれた。

そのワンシーンのひとつが、チャンプの苦悩をクラッシックと共に表現するあのシーン。

周りのダンサーさんたちがまあ不気味で、真っ白で気持ち悪くて、チャンプの身体的・精神的な恐怖と苦しみが見事に表現されてた。

セリフも無ければ、音楽に歌詞もなくて、ただ音とダンスと表情で観客にチャンプの苦悩を見せなければならないあの感じ。オケピの登場から瞬きしない、目に闇を宿してる、光がなくて、寂しそうで、なのにスパーリングするときは目に力がちゃんと入ってて。

この時髪の毛ボッサボサになるまで頭振り回すから毎度髪の毛少しウエットにしてきてたんだけど、どの公演だかノート見なきゃわかんないんだけど1回だけ赤目刻也ヘアーしてきて思わずオペラグラスから一瞬目を外した。ヘアチェンに弱いわたし。貴重なお顔をたくさん見ました。なんか根拠ないし、見当違いかもしれないけど、ああいうシーン得意そうだなって思ったりもしました。ただのなんの根拠もない主観だけどね。

そして今回の優太とじんのキャスティング。たくさんの感謝とふたりの運命と見せない努力と仕事に対する根性と。たくさんのものが積み重なって、帝国劇場に立っていたんだと終わってから思い返すととてつもないことだったんだなって。気づくの遅くてごめんね。わかっていたつもりなのに、当たり前なんてないのわかっていたはずなのに、わたしが土日に帝国劇場に行けば当たり前にオケピから登場してくるから。記憶が遠くなって、あの日々が無性に恋しくて、何度も思い返せば思い返すほど、2人がたくさんのものを背負ってスポットライトを浴びていたんだなとも感じています。でもそういうの言われるの好きじゃないとも思っていて。努力を見せないってことは、努力してえらいねって言われるのも苦手なのかなって思ってるんだわたし、勝手に。見せないっていうのは、見せたくないという意味もあると思ってるから。アイドルとして表舞台のキラキラしてるところを見せたいと言うのならわたしはそうするし、じんに関しては千穐楽に言われてたじゃんね。“弱さを見せない、かっこつけなところ”、そこが魅力なのわかってるから。

〈世の中に強い人なんていない 負けた夜は陰の心 /陽と陰〉

強くないけど強く魅せる。それって究極の強さだと思うんだよね、わたし。強くて優しい。儚くて脆い。そんなたくさんの魅力を持ち合わせていることがとっても強い。

ユウタとジンが同じ階級でボクシングの試合をしなければならない設定だから、実際の体重をふたりで55kgに合わせたって話はプロ根性を感じました。優太と勇太。ふたりが中心になって作り上げたDREAM BOYS2019が好きでした。真っ直ぐな目で遠くを見ていたあの顔は、これから行く未来を見ている様でした。またふたりの夢見る姿を見せてね。



〈仲直りしようよ言いたいことだけ残った
大切にするから /海の終わり〉

わたし、姉貴曰く 自担と喧嘩してる と言われておりまして。まあ色々あってそういう風に言われちゃってたんだけど、それでもこのDREAM BOYS期間を経て自分の中で核みたいなのができて、心に余裕ができて、仲直りしたよって姉貴に報告できました。また喧嘩したら仲直りしよう。ここからの未来も“大切にするから”。

1公演1公演、その公演のジンを忘れたくなくて、記憶に留めておきたくて必死になってノートに書き記した。

最後の最後に書いたのは

〈無造作に書かれた「忘れないで」 /クローゼット〉

わたし自身、忘れたくなくて覚えておきたかったから。でもじんに伝えたいのはこれなんだよね。

〈同じ空気を吸っているかな?そんな事考えなくてよくなる様に /鳩になりたい〉

無事に千穐楽を迎え、ツアー仙台まで1セットの如く忙しい9月だったと思うんだけど、今日しっかり休めているのかな、少しゆっくり出来る時間あるのかな。

終わってしまおうとしている2019年9月がとてつもなく寂しくて無性に愛しくて、つい、ほんのついこの間まで毎日の様にレポがTLを埋めていたのに、パタリと音沙汰がなくなったようで。この寂しさを埋める方法をわたしは知らないし、何かで代償が効くものでもないと思う。だからこそひたすら思い出して、思い出に浸って、何度も繰り返し記憶を呼び起こして過ごしてみたりもしています。わたしの記憶の中にあるDREAM BOYS2019が今もずっと輝いてるよ。これからもきっと輝き続ける思い出になったよ。

いつか、この目まぐるしく過ぎた2019年秋を思い出した時、わたしが覚えてる何かとじんが思い出す秋が少しでもおんなじであります様に。

また来年、ここで逢いましょう。


2019年9月30日



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