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舞台に立たなくてもコントの人 ~シアター・コントロニカ『並行食堂』~

元・ラーメンズの小林賢太郎のコント作品に行ってきた。私は、ラーメンズの舞台をリアルタイムで見ることはできなかったが、それ以降のKAJALLA等の作品はリアルタイムで見ることができた。私は、2024年9月29日の神奈川千秋楽公演を観覧した。ネタバレをさけるため、オンラインディレイ配信が始まった後に、この記事を公開する。

さて、今回の作品は(というか2020年代以降は)小林賢太郎は作中で舞台に立たない。それでも私は彼の脚本が気になったので行くことにした。
まず驚いたのは、前説で小林賢太郎が舞台に立ったことだ。今後ずっとお目にかかれるとは思ってなかったので、これは私にとって幸運だった。これだけでもチケット代を回収した気分だ。

さて、今回は複数の食をテーマにしたコント(=並行食堂)を連続して続け、最後の大きなオチとして全部を取りまとめる構成となっていった。
ヘンテコな料理教室、わけもわからずバーテンをする二人組、世界の平和を守るための居酒屋。そして、それらの一見バラバラなコントをまとめるお話。

普段は言葉遊びや構成の妙で魅せる小林賢太郎作品であったが、今回は動きも面白かった。「木魚を釣る」話のアクロバティックな動きや、最後のコントの独白でくどいくらい独白者の周りに他の出演者が集まってちょっかいを出すシーンが印象的だった。

普段は最後のコントは感動要素が強すぎる感があったが、今回はそういう感動要素は短くして、コントの要素を強くしていたのが印象的だった。自分は落語の最後で感動話をされるのが苦手なので、最後まで笑い続けられるこの構成は個人的に歓迎。

来年の「かまめしまん」も楽しみだ。

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