ぼくたちの「らくがきAR」ができるまで@XRKaigi 2020 のまとめ
XR Kaigi 2020のセッション「ぼくたちの「らくがきAR」ができるまで」を視聴した内容をまとめてみました。
会社紹介
「らくがきAR」を作ったwhateverは、クリエイティブ系会社3社が合併してできた会社です。
広告やブランディング、テレビ番組、ゲーム、プロダクトなど様々な分野に対応できる何でも屋さんと紹介していました。
「らくがきAR」の道のり
らくがきARができるまでには、いくつもの前段になるようなプロダクトやきっかけがありました。
■撃墜王ゲーム(2010)
一番最初にきっかけになったのは、撃墜王ゲームという企画です。
カードに戦闘機を描き、モニタ上に置くと、描いた戦闘機がスキャンされ、複数の戦闘機とバトルができるゲームです。
この企画はSEGAさんから声かけがありゲームセンターにおくことになりました。
■いろいろならくがきコンテンツ開発(2011~2017)
その後は、撃墜王ゲームの成功体験をもとに、様々なジャンルにトレースしていきました。
■らくがき動物園ポケット(2017)
一つ転機になったのは、このゲームです。
今まで、大きなハードウェアで提供していたゲームをスマホで遊べるように開発しました。
縁を認識や認識した絵から自動的にボーンが入る仕組みはこの頃には確立していました。
らくがき検出システム「anyscan」と、2D骨格検出エンジン「Honeborn」をスマートフォン・タブレット向けに移植。
■プロトタイプ版らくがきAR(2017)
ARKitのリリースに伴って、らくがきシリーズのAR版を作成しました。
この頃にはらくがきARのベースは完成していたのですが、「 2Cプロダクト開発の知見がない」「 当時は面白味に自信がもてなかった」という理由でリリースはお蔵入りになりました。
■らくがきAR(2020)
そんならくがきARがリリースするきっかけは2つあります。
一つはデジタルえほんアワードでグランプリを受賞したことです。この受賞で企画に対して自信がもてました。
また、コロナで自粛しているお子さんのために、リリースする意義があると感じて踏み切りました。
「らくがきAR」が流行った理由
らくがきARが流行った理由は大きく2つあります。
①らくがきコンテンツとARとの親和性の高さ
現実にあったものを拡張することによって、デジタル空間だけの演出よりも親近感がある。「現実に存在する者」→「それを拡張したCG演出」というシームレスな表現だったこと。
②ハードルの低さと年齢差・国境のなさ
そもそものらくがきという題材が子供から大人のイラストレーターも参加できる企画であることから、SNSなどを通じて拡散されたこと。
ARの可能性
ヴァーチャルがリアルに影響を与えられるARはとても可能性があると思っています。
これはAR三兄弟さんの作品なのですが、ヴァーチャル上の演出にリンクして、実際のスポンジが凹むんです。
リアルに存在するものに対して、ヴァーチャルの演出を追加して、それがリアルのものに影響を与える体験が面白いと感じており、これから追求していきたいと思います。
さいごに
OnePlanetは、AR技術をベースに未来のユーザー体験/ユースケースを創造することに挑戦しているARスタートアップです。
様々なテクノロジーにより現実とバーチャルの境界は日々曖昧になり、すでに信じられないような感動体験ができる世の中になりつつあります。
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