丸佳浩と唐川侑己・・・vol.4

その後の丸と唐川。2013年を境に2人の成績はこれまでとは違ったものになっていくのである

【唐川侑己】         【丸佳浩】

2013年 9勝11敗 4.18    .273 14本 58打点(盗塁王)

2014年 4勝9敗 4.66     .310 19本 67打点

2015年 5勝4敗 6.32     .249 19本 63打点

2016年 6勝6敗 2.84     .291 20本 90打点

2017年 5勝10敗 4.49    .308 23本 92打点(最多安打、MVP)

丸は2013年に盗塁王のタイトルを獲った後、広島カープの主力打者に成長。2014年から2017年まで全試合出場を果たすなど、セ・リーグを代表する打者となった。

一方、唐川は2012年の肘の故障から、持ち前のコントロールの良さを失い、高校時代は145km出ていたストレートも130km台半ばに。試合の中盤で打ち込まれる試合が多くなり、毎年開幕ローテションには入るものの、シーズン中に2軍に落ちるということの繰り返し。

そして2018年。

丸は.306 39本 97打点というキャリアハイの成績を残し、広島の3連覇に大きく貢献。2年連続のMVPを受賞した。巨人以外のチームから2年連続というのはセ・リーグ史上初という、球史に名を残す打者となった。

一方の唐川は、シーズン前半こそ先発起用されていたものの、全く奮わず後半戦に入った8月中旬から中継ぎに回った。中継ぎでは、安定した成績を残し中継ぎでの防御率は0.36。球速もプロ1年目以来の147kmをたたき出し、復調の兆しを見せている。

こうして、丸・唐川2人のこれまでの野球人生を振り返ると、活躍している時期がなかなか重ならない。

プロ生活前半で活躍した唐川。中堅に差し掛かってリーグを代表する打者となった丸。

2人を高校時代から見てきた者としては、2人がトップレベルで対戦していないのがなんとも惜しい。

最後の夏の千葉県大会でも、対戦の直前でお互い敗退しており、2人の野球人生はなかなか交錯しないのではないかと感じている。

今回のFAも、2人が同じチームで野球をするチャンスではあったが、そんなことにはならなかった。ただ、嬉しかったのは今年の甲子園の選手会企画で、丸が高校時代の思い出として唐川の名前を挙げてくれたこと。

現時点で、2人はプロ野球の世界においては大きく差がついてしまっている。

これから2人ともプロ野球生活は後半戦に入る。

丸はFA選手として巨人で。

唐川はもう一度ロッテで。

2人がそれぞれのチームで花を咲かせ、日本シリーズのような大きな舞台で対戦する日を心待ちにしている。


 

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