【好きな小説紹介】烏賊川市シリーズ
僕は普段本をあまり読むことがないのだが、中学の頃から唯一新刊が出る度に買って読んでいる小説がある。
それは東川篤哉先生のミステリー小説『烏賊川市』シリーズだ。
東川篤哉先生といえば『謎解きはディナーのあとで』で有名でもちろん僕もドラマを全部見たのだが僕は個人的にこの烏賊川市シリーズがとても好きだ。
こちらも『私の嫌いな探偵』というタイトルで深夜にドラマが放送されていたことがある。
このシリーズの好きなところは意外な事件の解決の仕方をすることだ。
必ずしもそうというわけではないがこのシリーズでは犯人がトリックを仕掛ける様子が先に描写されるパターンがよく出てくる。
そしてその後に主人公である探偵・鵜飼が現場に現れるのだが、この鵜飼という探偵は基本的にポンコツである。仕掛けられたトリックに犯人の思うままに引っかかったり的外れな推理をすることもしばしばだが、意外にも最終的には天才的な閃きで事件を解決していくのだ。
しかもトリックを見破るというパターンももちろんあるのだが、「トリックはよくわかんないけど犯人がこいつなのは確定」という状況に持っていくことがよくある。
こんな事件の解決をする推理小説ははじめてだったので最初はとても衝撃を受けた。
他にも鵜飼をはじめとして助手の戸村、事務所のあるビルのオーナーの朱美、警察と砂川と志木など出てくるキャラクター達が時にはマジメに働きはするものの、どこか抜けているところが探偵や警察といった一見堅そうな職業に人間らしさを見せてくれる。
犯人達も証拠隠滅の際に人に見られたりしないかとヒヤヒヤしていたりと犯人側のハラハラ感を味わえるのも面白いところだ。
そんなこんなでもう8年くらいこのシリーズを読み続けている。短編集もあって読みやすいのも僕みたいな読書嫌いが読み続けられる理由の一つだろう。