人が人生で持つことができる最大の宝物の1つ

アリストテレスによると友情は3つに分類されます。
①実用の友情
②快楽の友情
③善の友情

それぞれ説明していきます。
①実用の友情
これは利害関係に基づいた友情のことです。
すれ違ったら軽く挨拶を交わすだけの関係性で、相手から得られる利益を愛している状態です。
あまり仲が良くない上司もこれに当てはまります。
表向きは仲良くしていますが、本当は上司からの評価を得るために仲良くしている状態です。
また自分より偉い、自分よりも綺麗な人と一緒にいることで自分もステータスが上がった気になり、1番関係性が脆い状態です。


次の②快楽の友情は、
お互いの楽しい感情に基づいた友情のことです。
思春期や青少年の間にほとんどすべての人々が経験したはずです。
一緒にいて楽しい。落ち着く状態。
ほとんどの人がこの友情関係を結んだ友人のことを親友と呼ぶのではないでしょうか?
ただこの関係性も脆弱です。
なぜ脆弱かというと人間は成長するにつれ、選択的な人間になります。
そこで彼らはこの種の友情は取るに足らないなと空っぽであることに気づきます。

例えば問題が発生したり、身の回りの事態が複雑になったりした時に、
誠実なサポートが必要な場合、喜びを求める友人は消えてしまいます。
そうでなくても一緒にいて楽しくなくなったら縁は切れてしまいますし、
居心地が悪くなればすぐに会わなくなってしまいます。
とても親友とは言い難いです。


最後に③善の友情は、
相手にとって良いことをしたい。
相手のために何かしてあげたいという意思に根ざした友情のことです。
アリストテレスによると、この関係性が一番強く長続きする友情だそうです。
自分が楽しいや嬉しいではなく、相手のことを考えて行動する状態です。
相手を考えた愛情にあふれています。
例えば、友人が落ちている財布を盗もうとしているとき、止めてあげる。
本当に友人のことを考えるなら、止めるべきですよね。
これが②快楽の友情だと、止めない選択肢も出てきます。
目先の利益や自己中心的快楽に左右されず、常識やモラルを鑑みて相手が得するアドバイスを送ることができる。
これが本当の「親友」というものではないでしょうか。

③善の友情、これは愛情に近いものがあり、おそらく人が人生で持つことができる最大の宝物の1つです。

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