感動を共有したい四十路ドラマ記録 #0013「仮面ライダーBLACK SUN」
往年のファンの満足を得られないだろう、不足している要素が色々ありそうではあり、結果的にあまり良く無い評価がされていることも見かけますが、
「特撮」として観るのか、
「ドラマ」として観るのか
視聴者の心持ち次第で、普通に楽しめる作品だと思います。日本を代表する方の登竜門とされている仮面ライダー。竹内涼真さん、佐藤健さんが経験されたこの特撮という舞台で、俳優として走り始めたフレッシュさ、瑞々しさを売りにした当時の彼らよりも、いろんな経験を積み重ねたどこか重みを感じさせるような、俳優として脂の乗った(なんて表現すみません)30代の俳優陣が仮面ライダーを演じる・・・
私は好き。ロマンじゃん。
物語の進行の主軸は、最初は友人だったはずの主人公たちの過去と、怪人と人間との諍いや差別が終わらない現在とを行き交う世界で、「怪人とは何だ」「人間との共存はできないのか」という
視聴者には何の共感も得られなそうな問いかけ
を突き詰めることに重きが置かれています。
また、「放送当時の昭和の映像作品の良さ」「往年のファン、もしくは子供だった大人を満足させる展開」みたいなものを全て完全に網羅するのは、無理だと思います。
とは言え、西島さんと中村さんが演じるキャラクター自体はとてもブレやすく、ふたりを取り巻く環境に左右されすぎる存在であることがとても愛おしくなっていきます(私は)。そもそもファンである私からすれば、おふたりの演技には「人間ドラマである」と訴えかけられている気もして、物語を見届けなければいけない義務感をもたらしている気がします。私は全然満足。
気になっている方へ勧める言葉としては、これらの要素を。