落語との出会いそして笑福亭鶴瓶の落語会に行く
もじもじとしながらも勇気をだして「落語に興味があるんですが何から手をつけて良いか分からなくて」と言ってみる。
この一言。
今となっては2022年自分の中のベストワード賞を受賞する言葉かもしれない。
落語というものになんとなく興味を持ち始めたけど周りに普段から落語を聞いている人はおらず、YouTubeを開いてみるも古典落語を最初から理解して面白いなんて思える程の余裕もなく、どこから手をつけて良いか分からず困っていた。
己のベストワード賞はその時期にもじもじと詳しそうな友人夫妻に相談した言葉だ。
そこで勧められた演目が「死神」だった。
落語に興味があると言ってるくせにそんな事も分からないのかよと責められる覚悟で話しますが、そもそも落語をエピソードトークのようなものだと思っていたので色んな師匠が様々な語り口で「死神」を話していることに面白味が増して落語へのドキドキ高鳴った。
その後、桂米朝の「落語と私」を頂きましたがこれが本当に最高の一冊!!!
みんな本当に読んだ方が良い。
めちゃくちゃわかりやすく書いているし、落語を聞いて読んでみるとまた違う味が出てきて手放せない本です。
長々となりましたが、日々落語への思いを馳せているところ
タイミングよく笑福亭鶴瓶の落語会がある事を知り、チケットを売り切れ前にゲット。
「死神」を教えてくれた親友にも声を掛け、席は異なりましたが私の初落語という時間を共有することに成功しました。
演目はこの3つ
・「鶴瓶噺」
・「オールウェイズお母ちゃんの笑顔」
・「死神」
「鶴瓶噺」は鶴瓶さんが最近あった面白い話を話してくれるのですが、これが涙が出るほど面白い。
今書きながらもその時の事を思い出して笑ってしまいます。
鶴瓶さんのテンポや畳かけるような笑いがとても凄くて普通の人の話術じゃないな~本物の話術の師匠だな~と思いおもわず拝んでしまいそうでした。
「オールウェイズお母ちゃんの笑顔」は高座に座って落語風に話す形式で、鶴瓶さんの幼少期の母親との日々の笑いの戦い。
この話が信じられないぐらい面白くって少しセンチメンタルの涙で、年を取っても鶴瓶さんにとって最高の母親だし、
鶴瓶さんが話すことによってお母様がこの話を聞きに下界に降りて来ているのではないかと思うほど面白くて聞けて良かったな~思いました。
そして、古典落語の「死神」です。
鶴瓶さんが思う死神は若い女性の死神でした。
初めて落語を聞く人にもわかりやすく、そして鶴瓶さんの解釈が詰まった演目でした。
話中、”無意識”というワードが頻繁にでてきていて、人間が自分中心で動いている世の中だけど、
実は潜在的な気持ちや自然な流れだったりで人は動いてしまう。鶴瓶さんが伝えたかった何かがこの”無意識”に詰まっているのではないのかなと思いました。
初めての落語会。とても笑って少し泣いて、親友夫妻から教えてもらった「死神」を最高な形で聴くことができ私はなんて幸せ者なんだ。
これからも落語を深く知り、人間として成長していきたいと思いました。
改めて最高な1日だった。