映画「ドキュメント サニーデイ・サービス」を観て感じ取る日本語の美しさ
映画「ドキュメント サニーデイ・サービス」を観た。恥ずかしながらあまりサニーデイの音楽を聴かずに私はここまで生きてきた。だけど、今日を境にして私はサニーデイの虜になってしまった。なので感想が初心者すぎると思いますが許してください。私の浅い感想でも良い方は以下の文章をどうぞ。
映画の感想に入る前に、私は最近日本語の美しさに関心がある。高田渉さんが歌う日常歌詞の気持ち良さや、音楽ではないけど谷川俊太郎さんの詩の美しさにはとても感動してしまう。
外国語が話せるわけではないので当然に母国語である日本語が美しいと感じることは当然かもしれないけど、第一言語として日本語を使うなかでどのような使い方が美しく感じるのかということが気になっている。
そしてこの映画を見ることでサニーデイがとても綺麗な日本語を音楽に乗せ私たちに心地よさと共に届けてくれていることに気付かされた。
ここでフライヤーの一文を引用します。
引用文章の通り、90年代から現在までのサニーデイの歴史を辿ることができるのがこの映画。貴重な映像も含まれどのようにメンバーが音楽に向き合ってきて今があるのかが分かるものだった。
誤解を恐れずに言うと、洋楽ロックのように大きな音でギターを弾き鳴らしそれに負けじと大きな声で歌詞を叫ぶように歌う方法もあるが、サニーデイの初期の楽曲は心地よいメロディーに歌詞が乗りそれを聴いた私たちにじんわりと詩が体に沁みてくるような感覚がある。
それが彼らの音楽に対する姿勢の一つの答えだったのかもしれないし、その心地よさに当時から魅了されたファンが沢山いると思う。
紆余曲折あったバンドだけど、一貫して音楽に対して真剣に向き合い私たちに素晴らしい楽曲を提供したいという気持ちが伝わってきた。
過去、現在、そして未来に続く中で現在進行形としてサニーデイの活動を見守れる私たちはなんて幸せなんだと思える映画だった。
かなり抽象的な感想になってしまいましたが、サニーデイをあまり聴いていなくても音楽が好きな人はぜひ観て欲しい映画です。優しくて淡くて時には鋭くて苦味もあるような人間味溢れる作品です。
少し余談で、私が愛してやまない獅子文六先生の作品で1番最初に手に取ったのは「コーヒーと恋愛」という文庫本だった。装丁がサニーデイ・サービスの「東京」のアルバムのジャケットにコーヒーカップが写っているものだった。当時、獅子文六先生の存在を知らない中、本の装丁だけをみて購入した。なんとなくサニーデイのアルバムジャケットとは知っていたけど、時を経て運命的な出会いだったのかもしれないと思ってしまった。