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キリンジへの「愛のcoda」
久しぶりに大きな衝撃を受けた音楽がある。
早速言ってしまおう。それはキリンジの愛のcodaです。
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もうね、本当に凄すぎる!
僕の浅はかな音楽的知識では語り尽くせない名曲だ。
まずイントロのシンセサイザー。
なんて胸を躍らせる音だろう!
跳ねながら舞う羽虫のように、イントロからこの曲を煌めかせる。
そして徐々に入ってくる楽器隊がこの曲をどんどんドライブさせていく。
ライブバージョンだとそれがさらに顕著に出てて、この曲が意外と生命力に溢れた楽曲だということを証明させる。
そしてなんと言ってもこの曲は、歌詞と歌の一体化率が非常に高い!
歌詞は独特の世界観で、割と使用されている言葉も難しく一読しても捉えきれない複雑さがある。しかしその歌詞の複雑さがこの曲に更なるコクと深みを助長させているんです。それで曲名が「愛のcoda」!!!!
その言葉選び。なんてセンスなのか。本当に。
そしてそれに応えるボーカルは本当にすげえ。
良い意味で無機質さを保つキリンジの世界観に、一気に色を与える。
その色はもしかするとモノトーンかもしれない。おそらく決して派手な色ではない。しかし、確かに色が存在している。それはやはり、ボーカルの声と歌の強度が大きく作用しているのだと思う。
あー。こんなにも多幸感をもたらせてくれる楽曲は本当に久しぶりに出会った。私事だけど、ここ最近音楽で感動する経験があまりなかった。
去年末から音楽を作ることをしなくなって、探究心的に音楽を聴くことがなくなったから。
要は、この曲に感動した僕の音楽体験は、自身の創作意欲とは全くかけ離れた場所にある感動だった。
ちょっと難しい話になっているかもしれない。
以前までは楽曲を聴くときにもたらしてくれる感動は、「僕もこんな音楽を作りてえ!」という意欲も同時にもたらしてきた。
しかし今回はそうではない。ただただ感動して、拍手をしたくなる。スタンディングオベーションをしたくなる。心からの賛辞を送りたくなるのだ。
あの天下のキリンジ様に僕ごときが賛辞を送るなんてとんでもない話だが、しかし本当に感動した。久しぶりに感動できたことが本当に嬉しい。
久しぶりと言ってもせいぜい数ヶ月ほどで、十数年ずっと心を失った少年に急に感情が戻ったとかそんな話では無いんだけど、まあとにかく嬉しかった。
やっぱり俺は音楽が好きなんだな!なんて珍しく朗らかな気持ちになっている。
キリンジの「愛のcoda」。原曲とライブバージョン、どちらも楽しんでみてほしい。大きな差はないんだけど、原曲の緻密さ、ライブの生命力。
僕はどちらも本当に大好きです。
どうでもいいんだけど、この文章の文字数は1,000文字と少し。
1,000文字日記みたいなもの、初めても良いかも。
ちょっとは文章を書く練習になりそうだ。