花村萬月という作家について

ホントにごめんなさい。
いきなり呼び捨てにした無礼をお許しください。
『先生』とお呼びしなくては…

現在34歳、2児の母、身長166cm、体重80㎏、勤勉なフルタイマー勤務の身としては信じがたいような気もするが、私は花村萬月先生の書き物が好きだ。

どうしてこういう書き方をしたかというと、読んだことのある方なら必ずわかると思うが、暴力描写エグい&性描写エグい&人間関係の描写エグいの三段論破の作家さんだからでございます。

はあ~「花村萬月好き」って言ってる私、普通の人とは違うわ~、アウトロー感出ててかっこいいわ~…という気持ちが1mmでも無いかと聞かれれば…ウソになりますね、うん。
それはいいじゃないの!その感情を内に秘めていても、でも好きなのは本当なんです!!

好きじゃなきゃ、『鬱』とか『ぢん・ぢん・ぢん』とか読めないっしょ。
だってあれ単行本で人殺せそうなくらい厚さあるんだけど…

本気でハマってたのは20年前くらい、中学生から高校生くらい。
え、いいの?いやいやまだセ●●●とか、キスすら誰ともしたことない、交際経験ない完全なる耳年増の少女(照)だったわけなんだけど!?
そんな少女(照)(しつこい)に萬月先生の小説を与えてみなさいよ…大丈夫?
でも、特に大変な経験をしたこともないしがない子供に、萬月先生はあらゆる経験を与えてくれた。

実体験には遠く及ばなくても、自分が一生おそらく触れることのないであろう世界を、そんな世界の端っこを少しでもかじれたのは良かったとこの年になってなおさら強く思う。
まあ触れることがないとは言い切れないけどね。

『皆月』の3人の関係…ありえない…自分は無理。
『鬱』のパン工場のにおいの描写
『吉祥寺幸荘物語』の彼女の骨盤の大きさに言及した場面
『希望(仮)』の一晩に何回したことある?と聞かれた時の風景

いや申し訳ない、何せしばらくぶりに思い出したので、情報が交錯していて本当にその情景がその本だったかどうか自信がない…
ちょっと読み返してくるわ!

一個むかつくエピソードがある。
私は特に『吉祥寺幸荘物語』を気に入っていて、文庫化した『幸荘物語』を所持していたんだけれども、初めて付き合った男に私のことを知ってほしいという純粋な気持ちから本を貸した。読んでほしくて。
そしたら、返してもらえないまま別れたよね。
また買います。

私の心の根っこにある、大切な物語たち。
今日はこの辺にしておこうかな。


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