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デコレーションちゃんぽん

フードコートが好き。
すごく近い距離で座っているけれども
人々がそれぞれ好きな食べ物を買ってくることで
形も色もお店のロゴも違う食器がカラフルに集い、
その中でおいしいという共通の空気感で全ての調和が図られている。

そんな場での人間観察もおもしろい。
今日はリンガーハットの餃子セットを一人で堪能していたら
突然外国のおじさまに声を掛けられ、
「スミマセン、ギョウザ、ドコ?」
と聞かれた。
「リンガーハットって書いているところですよ!」
「黄色いところ?」
「Yes! Yes!」
「Thank you!」
お店に一直線に向かうおじさまを見送ってなんだかとてもうれしい気分になった。
そして隣の席を見ると若い女子大生風の女の子も偶然ちゃんぽんを食べていた。
たぶん、だけどエビが苦手で、ラーメン鉢の縁にピンクのエビが3尾とてもきれいに並べられていた。
その丁寧さは食べ残しというより、もはや器に対するデコレーションに見えた。

食べたいものは少し勇気を出しても追い求める。食べたくないものは無理もせず自然に残す。
週末にかけ、良くも悪くも人間に課せられた「責任感」に追われ心がボロボロになるまで働いた自分にとって、この「動物っぽさ」がとても貴重に思えた。
もう少し周りの目を気にせず、素直に生きていけないもんかねー。



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