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個展ALASKAを通して

今回はふと閃いてフィルム作品の写真集を会場に置きました。
ピンホールの作品集は聖路加ギャラリーで個展をした時にちょっとまとめてみようと作ったもので、オーロラの方は試しにやってみようとささっと作ったものですが、出来上がったものを手に取った時「なんだ!これは」というくらいページに納得いかず…なものです。でもこんなのやってますで出しました。
初めていらっしゃる方々ばかりだと思いますので名刺代わりに。

去年と今年と個展をしましたが、実はこちらに来る時に、もう既にある程度問いが完結しましたので展示はしないと殆どの作品を手放して(捨てた😁)きました。
いつもそうですが、個展と現在は同時進行ではないのですね。
個展をする時は一年以上前の作品を使いますので、やっている時は次の段階に進んでいます。
ですので私にとってそれらは重要ではないのです。

それにしてもこの私がデジタル写真を展示するとは思いませんでした😄
全ては私がしていることなので行為としても気持ちとしても繋がっていますが、何か違うと感じていたのです。
今やすっかり写真を取り巻く環境も変わっていて、今の写真産業は写真を知らない人達が引っ張っていますよね。
引っ張るというか、その層に好かれるもので構成されている。
商品もそうですし、ふわふわした雰囲気も。
私たちが学んだり触れていた頃はこうではなかったのですよ。
とても軽くて、その広がりや加工が過度になされる状況に非常に驚きました。
久しく離れていた私にはそれはとても衝撃的でした。

それと、北海道という環境。
これは誰でも写真撮りたくなるよねーという景色で溢れていて、なるほどーと状況に頷きました。

そんな中、私も大いに刺激されましたが、それでも一般的にされていることはやはり響かない。
一度写真団体に入ってみましたが(カメラの使い方がわからないので教わりたかったのです)、結局差別の嵐で終わりました😄
でもあれが現在作り出されたある意味負の側面だと知りました。

コロナで何もかもが止まってしまった時、一番絶望したのはアラスカに行かれるのかということ。
これは死活問題です。
毎日毎日状況をチェックして気が気ではない日々でした。
そのような中、「オーロラを展示せねば!」と繰り返し思いが巡ります。
かなり長い間このことを抱え続けた気がします。重い腰を上げた感覚があるからです。

いざ準備に入ると、デジタル写真を展示用にプリントしたことはなかったのでどうしたらいいのか戸惑いました。
フィルムでしたら簡単なことがデジタルに変わっただけで超初心者です。
結局プリントを都内に頼まなくてはならなくなり、これまではラボに行って面と向かってニュアンスを聞いてもらい形にしていましたので、メールと電話だけはとても不便でした。
ほんとにプリンターさんは感謝です!

去年の展示はそのような訳で自分らしくなく、ただ数を飾ってしまった…になってしまいました。。
準備している側からものすごく反省!
どういう風に展示していいか、ほんとわからなかったです。。
その反省を生かし、今年は限りなく私らしく厳選しました。

デジタルは違うなー違うなーと思いながらも二度も展示しちゃったのですが、結果としてピンホールの作品、私というそのものを出すことができて、ある意味これは驚きでした。
こんな風に同列に語れることはないと思っていたからです。
どちらも私だけど、素材として違うものをお見せした時、受け取る側は違和感を感じるだろうと信じ込んでいました。
それは世間との差異と自信のなさからですね。

かといって、センシティブな側面を含んだものですので出すことに100%自信がある訳ではないのです。
それでも同じ場所に出せたということは、ちょーーー進歩です。
いつかの私に言ってやりたい。
ようやく一本に、納得をモノにしたね。

個展は、やる度に学びを得られありがたいです。


今回フライヤーはA4にしてみました。
いつものサイズ(しかし私のサイズは通常よりいつも大きいのですが)だと写真だけですし、私はこういうものです!を入れたいなと思ったからです。
少ししか制作しませんでしたが、なぜか手に取ってくださる方が多く、品切れ(?)続出で驚きました。
ま、いらしてくださったか速攻捨てたかはわかりませんけどね🤣

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