見出し画像

北川ダム(きたがわ、大分県佐伯市)

●概要
大分県企業局管理、北川発電所の取水ダム。
竣功:1962年  型式:A  
目的:FP
   取水量25.0㎥/s
   合計最大取水25.0㎥/s
   有効落差116.8m
   最大出力25,100kW
堤高:82.0m  堤頂長:188.34m
流域面積:直接178.0k㎡、間接33.0k㎡  湛水面積:2k㎡
総貯水容量:4,100万㎥  有効貯水容量:3,470万㎥


●見学情報
駐車場:有 トイレ:無 自販機:無 天端:可 直下:不可?
※ダム近辺の開放時間は8:30-17:00。
※上流約1.5kmに道の駅があり、トイレと自販機は24時間使用可能。


●参考リンク・引用



●道中

大分県企業局、北川発電所。
現地にある看板が示す通り、ダムは大分県、発電所は宮崎県と県跨ぎの発電所となっている。
ちなみに…北川発電所逆調整池&下赤発電所取水ダムの下赤ダムはガッツリ宮崎県にあるが、こちらも大分県企業局管理のダムとなっている。
元に戻って北川発電所。先の看板は分かりやすく概要を示してくれる。
鉄管。
放水口。発電中だ。
これは、谷水排水?冷却水か何か?
この北川発電所は北川ダムを取水ダムとしているが、支川の藤河内方面から注水を受けており、
EL352m藤河内堰堤→桑原発電所

EL163.0m桑原取水堰→北川ダム

EL160.5m北川ダム→北川発電所

EL41.0m下赤ダム→下赤発電所

EL30.3m地点に放水
と発電所3基で約320mの落差を活用している。
という事でやって参りました北川ダム。早速堤体がお出迎え。
トンネルを抜けたらそこはダム。
だが、トンネル入口にフェンスがあり、開放時間は8:30-17:00となっているので注意。
(到着時間が早すぎた場合は藤河内方面へどうぞ…笑)
一応、少し離れた所からであれば堤体が見えるポイントはあるので、
付近をブラつくのも有り。
で、トンネルを出てすぐ駐車場がある。
ただ、工事車両も使用する駐車場の為、
(Googleマップより)
赤丸駐車場が無難かも。
堤体に接近。右岸管理所ではダムカードも配布している。
この日は職員の方より気さくに話し掛けて頂けた。
管理所脇にダム諸元。
このフォントは刺さる。
そしてお待ちかねのドームアーチ。
目を引く赤いキャットウォーク、丸みのある高欄上端が絶品で、そう多くはないアーチダムの中でも見学満足度は上位。
先客の姿も。
大小の楕円を組み合わせた透かしもまた、目の癒やし。
クレストにはラジアル5門を備える。
巻揚機。天端はとてもスッキリしている。
照明は割と最近新しくなったようで、以前はレトロなデザインだったそうな。
そして嬉しい事に天端からラジアルゲートを間近に見ることができる。
そんな天端に向けたライブカメラがあり、スクショを撮って記念にする人もいるそうで。
左岸。行き止まりとなっている。
左に見える立禁の階段からは、
北川発電所の取水口へアクセスできるようだが崩落が頻発しているそうで難路との談。
左岸より。奥に見える梅の里橋との相性も良好。
天端より見下ろす。発電専用ダムの如く、コンジットゲートは存在しないスッキリ堤体。
小見野々ダム等と同じく、洪水事前段階では最大25.0㎥/sの発電放水で水位低減?
下流側の様子。右岸側にて放流が確認できる。
やけに年季が入っていると思い伺った所、ダム建設時の転流工を活用した維持放流設備なのだとか!
こちらが維持放流取水設備。恐らく2019年頃に新設されたモノと思われる。
この放流設備には不審な水路が直結されている事が確認できる。
元を辿るとこのような設備。
これが冒頭付近で言及した藤河内方面の注水口。
年代の異なるコンクリ設備が隣接している。
恐らく元は単純な注水路だったのだろう。後年、維持放流設備直結としたのは、またまた職員様のお話によれば、藤河内の方が水質がよく、そのまま下流に流して欲しいとの要望があったからなのだとか。
(地理院地図より)
地理院地図水路には若干ズレがあり、実際の注水部分は赤丸部分。
青点線部分はちょうど維持放流取水設備があるポイントとなっている。
そんなこんな、現地での情報もあり充実したダム見学となった。
お邪魔しました~

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?