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小ヶ倉ダム(こがくら、長崎県長崎市)

●概要
長崎市水道ダム。
竣功:1926年  型式:G  目的:FNW
堤高:41.2m  堤頂長:135.6m
流域面積:3.3k㎡  湛水面積:0.16k㎡
総貯水容量:204万㎥  有効貯水容量:194万㎥


●見学情報
駐車場:有(8-16時) トイレ:有(直下公園内)
自販機:無  天端:不可  直下:可


●参考リンク・引用


●道中

1891年(明治24年)、本河内高部ダム
1903年(明治36年)、本河内低部ダム
1904年(明治37年)、西山ダム
に続いて、長崎市水道4基目のダムとして1926年(大正15年)に竣功したのが、小ヶ倉ダム。
(地理院地図より引用)
市中心部から少し逸れた長崎半島付け根辺りに位置する。
(地理院地図より引用加筆)
竣功当時は出雲浄水場に水を引いていたようだが、1987年に小ヶ倉浄水場が完成し、その役目を終えたそうな。
(Googleマップより)
ちなみに、ややこしいことに僅か30km先、諫早市に同名の「小ヶ倉ダム」があるので注意。
そんな長崎市の小ヶ倉ダム、直下側は浄水場との間が公園となっており、
開かれたエリアとなっている。
がしかし、まず初めに見たかったモノは上流にある為、脇の細道を進む。
途中にあった配水池。
小ヶ倉ダム左岸に到着。
天端立禁は想定内。
だが、ここまで視界不良とは思わなんだ…
徳山産とされる御影石を辛うじて視認。
更に上流へ進むと、漸く視界が開けた。
そしてここが今回のお目当て。
(Googleマップより引用加筆)
小ヶ倉ダムは元々は利水ダムで放流設備はクレスト部にしかなかった。
その後、貯水池の水位安定化&治水機能を付加するに当たってできたのがこの越流堤で、小ヶ倉ダムの常時満水位EL90.6mを超過すると、この越流堤オリフィスを越え、鹿尾ダム湖上流にショートカット放流する構造。
(Googleマップより引用加筆)
ちなみに上記トンネル洪水吐完成の少し前だったと思われる、1987年7月には長崎大水害により、小ヶ倉ダム下流付近で氾濫が起こったらしい。
オリフィスズーム。
ちなみに堤高は15.3mと、ハイダム要件を満たしている。
対岸より。ここから小ヶ倉ダムはギリギリ見えない。
オリフィス越流部。
先に見学していた鹿尾ダムと似た構造で、これにはニヤリ。
サギも夢中?
越流堤下流方向。緑に覆われて分かりづらいがこのようにすぐ山となっており、
(手前に水路入口)
ここから約350mのトンネル水路となる。
ちなみに、山の向こうにある水路出口はこのようになっていた。
少しズーム。
何とか山の向こうのトンネル入口までズームできた。
元に戻って小ヶ倉ダム湖岸は引き続き木々に囲まれているが、辛うじて堤体を確認できるポイントがあった。トンネル洪水吐が完成した事によりクレストが稼働する事は多分殆ど無くなったのだろう。
帰りに懲りもせず左岸からの撮影を試みるも、やはり厳しい視界。。
それでも辛うじて辛うじてギリギリ何とか取水塔を捉えた。
という事で、お楽しみの直下へ。
先程の配水池辺りに階段が付いているのでそこから降りられる。
降りてきた。川の向こうのフェンスに嫌な予感…
まさかの封鎖か?!
と恐る恐る近づくと、詰まる所、防獣柵扱いで一安心。
ちなみに今渡った橋も「小ヶ倉ダム管理橋」として、しれっとダム同様登録有形文化財に指定されている。
で、フェンスを無事通過すると公園になっており、
初めに挙げた3基の他、水道ダムの写真が展示されている。
今は見られない本河内高部等、写真のチョイスが秀逸なので是非ゆっくり見て欲しい。
で、振り返れば小ヶ倉ダムという最高の立地をド逆光タイムで迎える悲劇😭
まず気になったのはこの副ダムらしき。
素晴らしいとしか言いようのない曲線。
中々にRキツめで独特の存在感を放っていた。
副ダムに何やら流入。余水or維持用水?
堤体に接近。時期によっては?割と蜘蛛の巣祭りなので注意。
最小限にして手を抜かないスタイルの導流壁的なモノ。
返す返すも逆光が惜しいが、、
幸い41.2mの堤高を笠に何とか逆光をさほど感じさせない感じでも撮影できた。
今回は旅程上仕方がなかった(と思うようにした)が、次回があるばらば時間を考えて再訪したい。
クレスト。この日は穏やかそのものだったが、大水害時は大変な事になっていたのだろう。
クレストズーム。語彙力の無さを恨む細やかな造形。
去り際にもう一枚。まだまだ滞在していたいダムだった。ダムだけに…汗
お邪魔しました~

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