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大谷川第一取水堰堤(仮、おおたに、鳥取県三朝町)

●概要
中国電力下西谷発電所の2ある堰堤の1。
竣功:1918年?  型式:G  
目的:P(合計最大取水0.89㎥/s ※内0.64㎥/sが当堰堤取水・有効落差81.8m・最大出力400kW)
堤高:?m  堤頂長:?m
流域面積:?k㎡  湛水面積:?k㎡
総貯水容量:?万㎥  有効貯水容量:?万㎥


●見学情報
駐車場:無(付近十分なスペース有り) トイレ:無 自販機:無 天端:不可 直下:不可 


●参考リンク・引用

https://www.energia.co.jp/energy/energy/location/tori10.html


●道中

中国電力下西谷発電所。
現在は一般邸宅風でこざっぱりしているが、その実、1918年運開と現存中電発電所としては5番目の古参発電所。
取水は2ヶ所。1ヶ所は地図により明白。
1911年運開と天神川水系最古参の下畑発電所直下にあるこの堰堤である。
名称は不明だが、川名より田代川堰堤とする。
(地理院地図より引用加筆)
赤丸部分が下畑発電所&田代川堰堤。マイルールにより▲を堰堤、■を発電所としている。
そして、長年勝手に疑問だったのが、もう1ヶ所はどこなのかという事。
地図を鵜呑みにすると水路はさほど長くはなくシンプル。
その疑問を解決する糸口になるのはやはりこの田代川堰堤。
この堰堤は何やら複雑で、下畑発電所の放水(右手前)を直接受ける他、
堤体内にも水路が仕込まれている。
蓋がしてあるので間違い無いと言えば間違い無かろうか、何でも現物を確認しないと気が済まないタチが奏功し、過去に堤体内水路であることは確認済。
そして堤体左岸直下に不自然な量の水。
その水が下流方向から流れているのは、これまでの訪問でも容易に見当が着いていた。
一応水路の様子。
問題はその先。水路の姿がここでプッツリと切れている。
とは言え左岸側に取水地があるのは確実という事で、付近の谷から取水しているに違いないと判断。
3度目の挑戦となった今回、勇んで谷を探るが、、
探れど・・・
探れど・・・・・
探れど・・・・・・・見つからず。あまりの見つからなさに愕然とし途方に暮れ、車中で休憩していたが、
ふと我に帰り、先の左岸流水を思い返す。
界隈の谷水にしては水量が豊富過ぎやしないか?と。
(Googleマップより引用加筆)
凝り固まっていた考えを振り解き、落ち着いて衛星写真を確認すると、赤丸部分に明らかにそれと思しき構造物の姿・・・!!これは間違いない。
現地に急行すると、そこには中電看板。
そして勿論堰堤もすぐに見つかる。
ですよねーーとこれまで経験した事のないタイプの堰堤との対面に(汗
(地理院地図より)
なぜこのような凡ミスをしたかと謎の弁明をすると、
「地理院地図に水路が書かれてない = かなり小規模の水路・堰堤」
という勝手な刷り込みがあった為。
(また、それというようなネット情報もあったりで…)
見つけたぞ!という達成感よりも、今まで何を探していたんだ…という脱力感が上回る心境に苛まれながら、堰堤を見学。
シンプルながら機能が詰め込まれた右岸。除塵は、オールド堰堤によく見られる、穴から下流にポイするタイプ。
下流側よりポイ穴。
中電お馴染みの断面図。少し擁壁に隠れた恥ずかしがり屋。
この図により、ここが「第1ダム」である事が判明。
が、それではあまりに素っ気ないので、このページでは「大谷川第一取水堰堤」とする。
少し離れて上流から取水口界隈。
大部分で石積を残すオールドな質感。
右岸に沈砂池があるが、蓋をされていた。
沈砂池より、余水らしきが川へと戻っていた。
元に戻って、水路は隧道へと突入するが、一貫して水路の様子は見えない。
と、ズームしてみると、中々中々立派なポータルを隠し持っている模様。運開当初のモノとすれば御年105の大ベテラン。
(地理院地図より引用加筆)
という事で、意外な結末を迎えた下西谷発電所堰堤探し、形はどうあれ完結。
地図に全ての水路が書かれているとは限らないという教訓を頭に刻み込む舞台となった・・・

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