真面目だからが免罪符
20221219
月曜日
今季一番寒い。朝は気温0度だったらしい。ストーブから離れがたかった。
朝礼。
取締「もう張り出されてますけど、Tナカさんが今週の23日までなので、引き継ぎ等分からないところがある人は聞いといてください」
ご自身は引き継いでいるのですか・・・・・・?
新人事務員が質問したら「それはTナカさんの仕事だったからあたしは分からない」で終わりにしないですか・・・・・・?
それにしても、ロシアから来られた人(日本在住10年以上)、今日も半袖か。
すげぇを通り越して
本当に?本当に大丈夫なの?ってなる。
嫌な顔されるからこれ以上は聞かんが。
昼前。
ベッキー「ボスさんから聞いてると思うんですけど、Tナカさんのやつ、もう動き出してるので、一人で300円出して頂けるなら……」
わたし「あーはいはい!動いてもらって有難うございます」
贈り物の話ね。
わたしの反応にびっくりするなよベッキー。
ベッキー「それと、全員で3〜4枚に分けて集合写真を取って動画にしようと思うんです。来て頂ければ・・・・・・」
わたし「わかりました。有難うございます」
動画・・・・・・?
それよりも腫れ物すぎやしないか、わたし。
人から気安く使われたくないからって自分でもそうなる振る舞いをしてきたが、
一回り二回り年上の人にこんな気を遣わせて・・・・・・。
「わたしはそういうのいいや」って言うのが正解なのかと一瞬よぎった。
午後。
天気娘の部署でお手伝い。
天気娘が土曜日に開かれたTナカの送別会の事を話してくれた。
もちろんわたしは誘われてすらいないし、誘われたら嘘ついてでも断っていた。
送別会をやる必要性を分かっていないお子ちゃまである。
こんなだから気を遣わせるのだ。
2時間半、取締の話で盛り上がったらしい。
もちろん取締には内緒の会。
面白そうではあるが、やはり誘われなくて良かったと思ってしまう。
送別会で出た、取締の(怖い)情報。主に発言元はボス。
・(一方的に取締が親友扱いしている)ボスのSNSのコメント欄全部に目を通し、
誰とよくやりとりしてるかとかチェックしてるらしい。
・取締が殿(社長)から怒られたりしてショックな事があった時、片道切符の話を(親友扱いしている)ボスに振る。
旅行好きなボスはちゃんと片道切符のおすすめコースを探してくる。
ボスは「探してきたのに興味なさげでなんなの!?」と周囲に愚痴を溢すが、
Nから「片道だけの切符と言って心配させたいんだよ。話を聞いて欲しいって意味だよ」と意図を教えられる。
・取締から「この辺で高いビルってどこかな?」と聞かれた時は、
ちゃんとボスも「どうしたの大丈夫?」を欲しがってると分かったらしい。でも言わない。
・ボスが取締宅にお届け物をして、すぐに帰ろうとしたら「上がって」と言われ、
お気に入りの韓国ドラマのシーンを一緒に観たくて一時停止して待っていたらしい。
人との距離感がバグってる取締からの「家入って」は怖いって話。
・殿(社長)に言われて取締はTナカに謝ったが、
「あたしが真面目だからそう見えちゃったかもしれない」と言った。
謝罪というか殿に「Tナカの勘違い」と思わせることが優先だったという。
そしてさらに、Tナカは嫌がらせもそうだが、親の介護も退職理由に入れていたのだが、(引き留め対策だったりなのかもだけど)
取締「ごめんね、あたしが真面目だからそう見えちゃったのかもしれない。介護って……」
と、嫌がらせの話からすぐに話題を変えようとした点もTナカは気になり、
Tナカ「辞めるのは辞めるので」
ピシャリとその話を止めたという。
遮断せずにはいられないほど取締のナルシズムが気持ち悪かったのだろう。
取締は相変わらずだということがよく分かった。
取締はそういう感じの人なので、みんないくつかエピソードを持っている。
2時間半なんてあっという間だ。
やっぱり楽しそうだ。
取締から殿へ、退職の旨を伝えた時も、
「介護が大変だから辞めたいと言うことで」だけだったらしい。
自分の嫌がらせのことは完全に伏せていた。
Tナカの存在を否定するように、耳を塞ぐという嫌がらせをしたのかと、ボスが聞き取り調査をすると、
証拠もないわけで、取締は堂々と「そんな事してない」とハッキリ答えた。
そうかそうか、これがきっと真面目だからそう見えちゃってた、だ。
取締が真面目だから部下のTナカが怖がらせるような声のトーンで、
取締が真面目だから極端に素っ気ない態度で、
取締が真面目だから席から睨んでて、
取締が真面目だからTナカが落ちるよう下から足を引っ張ってるように見えていたのか。
わたしも気を遣わせる点は人のことは言えないが、相手を弱らせるつもりでやってるわけじゃないのよ。
仕事で都合良く使われたくないだけ。
取締は自分を脅かすライバルの生命力を削って自分が優秀だと演出したいだけ。
取締は真面目にそんなことをしている。