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インフレは続くと思う

10月になり、ニュースでは予想通り食品を中心とした値上げの話題が続いた。
番組ではコメントを求められた経済アナリストが「半年ほどしたらインフレも落ち着くでしょう」と話されていたけれど、どうかな。

「落ち着く=一時的に止まる」ということであれば同感だけれど、ぼくはまだインフレは止まらないと思っている。
それに企業や事業所は、一度値上げしたものを下げることはないのだから、まぁ止まったとしても高止まりだな。

この経済アナリストの予測は、おそらく為替、日米金利差を根拠としたものなんだろう。
確実と思われていたFRBの利下げが米国経済のデータが強すぎるため最近になって雲行きが怪しくなったり、日経平均株価暴落で日銀が利上げに慎重になっているといったことはあるけれど、FRBがいつ利下げをし、日銀がいつ利上げするのか、ということが焦点であるのは変わらない。
また、その日米金利差が縮小すれば円高になる可能性が高いから、「半年ほどしたらインフレも落ち着くでしょう」ということなんだと思う。

前回、日銀が利上げを決定した時には円高が一気に進行し、「いよいよ円高になる」といった声が多かったけれど、「長期的に円安なのは変わらない」というのが、ぼくの見立てだった。

現在、1ドル・149円台後半。

一時的に円高 ”傾向” にはなったものの案の定、誰がどう見ても円安へと戻ってきた。けれど、「ほらね、ぼく言いましたよね」と思うこともない。
このまま円安が進行し 1ドル・155〜160円にでもなれば、また財務省による為替介入によって円安は抑えられるだろうし、米国が利下げをするなり日銀が追加利上げを決定した時には、きっとまた足元では円高に振れることになる。
中央銀行の発言次第でこれくらいの動きはするのだから、金利差による円高や円安は、あくまでも短期的なことでしかないとぼくは思っている。

もちろん金利差が為替に与える影響は大きいけれど、それだけで決まるものでもないだろうし、長期的に安定した円高になるには、やはり世界から恒常的に日本円を買われるという実需や需給が必要なのだと思う。
そしてそのためには、日本から成長産業が生まれることが必要不可欠だと思うけれど、今のところぼくにはそれが見当たらない。だから短期的には金利差などで円高傾向になることはあっても、長期的には円安が続くと見ている。
これが「今後もインフレが続くだろう」と、ぼくが推測する根拠の一つになる。

”一つ” ということは他にも根拠があるので、それについては、また次回。

つづく



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