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王蟲がいると聞いて、京都市京セラ美術館へ行ってきた。
金曜ロードショーとジブリ展
「金曜ロードショーと」は、要らないなぁ
シンプルに「ジブリ展」が見たかったな。
まぁ日本テレビがスタジオジブリを子会社化したから仕方ないんだろうけれど。
ニュースになったときから、宮崎駿さんや鈴木敏夫さんの高齢化に伴う後継者問題を思うと、個人的には経営とプレイヤーを分けるのは良い選択だったのではと感じていた。
またそのパートナーが、ジブリ作品を昔から繰り返し放映しここまで支えてきた日テレというのも良かったと思う。
けれど、個人的にはやはり展覧会に「金曜ロードショーと」は要らないかな。
会場は、いくつかのゾーンに分けてあった。
最初は年代ごとに作品の絵コンテとパネルが展示されていて、その時代に流行したものも一緒に展示されている。
初代ファミコンやガラケー、その時代に流行したCDとか。
これ、要る?
いや、作品それぞれの時代背景を、という意図はわかる。けれど、その世界観を純粋に楽しみたいと期待している人やジブリファンがそれを求めるのかな。
こういった演出こそ、いかにもテレビっぽいなぁとも思うし。
また、壁のパネルの多くは映画制作の裏話や対談で、つまり活字だった。
それもなかなかの文字量がある。ただでさえ狭い展示ゾーンで人がごったがえしてしているのに、それを助長しているとしか思えない。
こういったものを喜ぶのはおそらくマニア、それも大人だろう。それならパンフレットかネット、あるいは専門誌などでやってくれればよくて、展覧会でやる必要があったのかな、と正直思う。
あれだけ大混雑している中では大人でも読もうなんて気は失せるし、それならせめてもっと広い展示会場でやってほしかった。
少なくとも最初のゾーンは、子どもが楽しめるものとは思えなかったな。
展覧会の間を持たせるために、ああいったものも必要と考えられたのだと想像するけれど、それなら絵コンテとジブリらしい美しいビジュアルのパネルをたくさん展示してくれた方がぼくは嬉しいし、きっと子どもたちも喜ぶと思うんだけれど。
一応断っておくと、文句を言うためにわざわざ事前に日時指定チケットを買ってまで行ったわけではない。
テレビ局の子会社になった弊害の一つなのかもなぁ、と若干のモヤっとした気持ちを抱えながらも最初の微妙な展示ゾーンを抜けると、そこから先は子どもから大人まで楽しめるジブリらしい空間で良かった。
「ジブリの幻燈楼」は、文字どおり光と音が幻想的でとてもジブリっぽい。
その次のゾーンもジブリ映画のポスターを再現できるフォトスポットになっていて、これはSNS時代らしくファンにとっては嬉しいものだと思う。
そして最後のゾーンは、「風の谷のナウシカ」の腐海を再現した空間。
お目当てであった巨大な王蟲をはじめ腐海に棲息する蟲など、その禍々しい造形に思わずぼくは「スゲ〜〜〜、さすがプロの仕事だなぁ」と、子どものような声がもれた。
目的であった王蟲は期待通りだったし、終わりよければすべてよし。
出口の前にあるお約束のキャラクターグッズ販売では、まんまと散財もしたし。
しかし過去に行った別のものも含め、この手の展覧会はやはり難しいんだろうなぁと率直に感じた。
そう考えると、2012年に東京都現代美術館で開催された「館長 庵野秀明特撮博物館」は、規模、内容、完成度、すべてにおいて最高の展覧会だったなぁと改めて思った。
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