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little forest(映画)

大学生の春休みは長い。とりわけうちの大学は特に長いかもしれない。そうなると生活リズムも崩れてくるのだが、一周回って22:30に寝て4:30くらいには起きるようになった。

一人暮らしの初期費用をケチったためにカーテンが薄い。そうするとせっかく買ったプロジェクターも夜暗くなってからしか使えない。と思っていたが、この時期の朝4:30の空は真っ暗で映画を見るのにぴったりだ。

little forest

橋本愛さん主演、「リトル・フォレスト 夏・秋」「リトル・フォレスト 冬・春」の2つに別れている。舞台は東北の小さな田舎町。農業をして暮らしている主人公いち子が作る美味しそうな料理を主軸に進んでいくゆったりとした物語である。

田植えや、トマト、山菜、大根、など実にたくさんの食材が出てきてそのどれもが自分の畑で取れたり、山で取ってきたりする。それらの食材を美味しくいただくのは見ていて心がほくほくするのだ。

わたしの実家は田んぼに囲まれていて、おじいちゃんの代までは農家だったこともあり、畑で里芋や白菜や、あるいはしいたけなんかも収穫する経験がある。いち子まではいかないけれど、自分で(おじいちゃんが作ったんだけれど)収穫したもので自分で調理して食べるというのは何よりも豊かなことだった。畑で収穫したプラムやイチジクをそのまま食べる。収穫した夏みかんを砂糖漬けにする。梅で梅酒を作る。そうした1つ1つの動作や手間は時間はかかるけれど、作られた過程を体験しているものを食すのは豊かなのだ。

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そんなわたしは一人暮らしを初めてもうすぐ4年目に突入するが、料理はだいたいある野菜を炒めるだけの簡単なことしかできない。たまにごぼうを買ってきて、「ささがきしてアク取ってる私えらい!」と鼓舞したり、いただいた茅乃舎の出汁でちょっと背伸びをした料理をすることもあるけれど、基本名前のない料理しか作らない。

それが「little forest」を見たら何かを作りたくなって、たまたまTwitterで見かけたチキンムを作ることにした。チキンムとは大根の甘酢漬けのことで、韓国ではフライドチキンと一緒に食べることが多いらしい。

大根半分くらいをサイコロ状に切る。水・酢・砂糖を煮詰めて冷ましたら大根を漬け、半日〜1日で完成!

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タッパー1つと写真の瓶1つ分できた。

(ついでに豆苗も買って育てている)

自分で何かを作ってそれを食べるというのは豊かで、いつも適当にやってた自炊という一言とは違って、食材にあった、レシピ通りの、ものを作るのはこの退屈した春休みに1つリズムを生み出したように思える。

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