はじめまして
はじめまして。こんにちは。
私はゲンリです。
よくお坊さんみたいな名前と言われます。
猫好きが昂じて、猫の庇護者を自称しております。
私は狭い六畳一間に住んでいます。
つい最近国家を建国しました。
国家の三要件
領土、人民、主権
いずれも
領土(私の部屋)、人民(私)、主権(私)
なので、満たしていることになります。
そして、私の前の部屋を不法に占拠しています。
私はこれにより、実効支配する植民地があることになります。これにより帝国を名乗ることができます。
当然、そのトップは皇帝ということになります。
これにより、帝政201号が誕生しました。
ちなみに、王国と帝国の違い。
「王国」
主に単一民族であり、その中の絶対的な主権者。他国に対して植民地を持たない場合が主。
「帝国」
主に他民族によって構成される。別の国家に対して自国の主権を及ぼす影響力を持つ存在である皇帝が国を治めている。
です。勉強になりましたね。
私は自分が正当な帝位就任者であることに疑いを持ちません。しかし、他人にこれを理解していただくことは大変難しいと思います。理解していただかなくて結構です。
私は私の精神衛生のために、常に我が国と誰かの主権者であり続けるのです。
少し、面白い話をしましょう。
私のように(私が言うのも変な話ですが)皇帝を僭称する者というのは歴史上多く存在します。例えばアメリカにはジョシュア=ノートン一世がいます。
日本における皇帝僭称者は戦後の熊沢天皇などが有名ではないでしょうか。
もう少し突っ込んで見てみましょう。
まずは、ノートン一世について。
彼は、1818年、大変裕福な家に生まれ、若い頃から親に倣い投資に精通していました。
彼は父親の莫大な遺産を投資にまわし、遺産を膨れ上がらせる荒儲けを成功させました。
そんな彼にある大きな投資のチャンスが舞い込みます。
当時、アメリカの米の主要輸入先は中国でした。
中国では当時、大規模な飢饉に見舞われていました。
そこで、中国はアメリカに対する米の輸出を停止したのです。
これにアメリカ国内の米市場は大混乱。米の価値がグンと上がりました。
ここでノートン氏は南米のペルーの米を米商人から買い占め、これを販売することで莫大な利益を産もうと考えたのです。
しかし、ここで彼の人生の転換期が訪れます。
なんと、米の輸入先の変更をアメリカ政府は素早く行なってしまったのです。
これにより、ノートン氏は大損害。一夜にして莫大な資産は水泡に帰してしまったのです。
ひどく、落胆し、絶望したノートン氏は遂に気が触れ、あることを思いつきます。いや、これは彼への天啓だったのかもしれません。
「私は、合衆国の皇帝であったのだ…!」
さぁ、こうして共和政をとるアメリカ合衆国の最初で最後の皇帝である、ジョシュア=ノートン一世が誕生しました。
彼は、まずアメリカ合衆国政府に帝位を請求し、議会の解散を求めました。
ノートン一世の皇帝就任布告
大多数の合衆国市民の懇請により、喜望峰なるアルゴア湾より来たりて過去九年と十ヶ月の間サンフランシスコに在りし余、ジョシュア・ノートンはこの合衆国の皇帝たることを自ら宣言し布告す。
―――合衆国皇帝ノートン1世
彼の皇帝ライフはまさに摩訶不思議そのものでした。
自分の愛犬を連れて散歩し、近くの公園で哲学についてペラペラ話し、近くのレストランでは自国の通貨であると自作の通貨で食事をし、ボロボロの家に戻って寝る。時々、政府に投書を送りつける
このような生活を送っていたノートン一世。周りからの評価はどうであったのか。じつは意外と好かれていたようです。
有名なエピソードをいくつかあげましょう。
・中国人に対する差別デモに割り込んで、ひたすら祈り、デモ隊を解散させた
・ある警察官に捕まり、精神病院に連れて行かれそうになった時、市民が抗議してノートン一世の解放が認められた
→その後、その警察官は大逆罪となったが、ノートン一世は許している。以降、市内の警察官はノートン一世に対して敬礼をするようになっている
・あるレストランのオーナーは「ノートン皇帝御用達」の金プレートを玄関先に飾ると、大繁盛した
色々エピソードがありますし、どれも皇帝が愛されていることがわかります。
そして、極めつけは
ノートン一世がメキシコの庇護者になったこと
当時、メキシコは(今もだが)アメリカとの敵対状態にあった。そんな中メキシコ人への差別は日に日に増していくアメリカ国内で、メキシコ人は悪くないとメキシコの庇護者になったのです。
余談ですが、私の自称する猫の庇護者はここからきています。
まあ、とにかく長々と書きましたが面白い男がいるものです。他にも語れることはありますが、大変なのでここら辺にしておきます。熊沢天皇についても気になったら調べてみてください。面白いですよ。
とにかく、今日初めてこのノートというものに触れてみましたが、なかなか面白そうです。脈絡もない突拍子もない話をしていくと思いますが、脳みそ半分ぐらい使って楽しんでくれれば幸いでございます。
最後に
床の上
ブルーライトが
照らす夜
書く記事あれど
複雑怪奇
さようなら。