アッパーストラクチャーコード・ペンタを用いたオルタードスケールのフレーズ例(in2516)
今回はこちらの動画のフレーズになります。
アッパーストラクチャーコード・ペンタを用いたオルタードスケールのフレーズを、
Dm7-G7-CM7-A7(key=Cの2-5-1-6)の進行を想定して弾いてみました。
Tab譜はこちらになります。
解説は後ほど追記して更新させていただきますのでしばらくお待ちください...!!
(※追記完了しました!)
以下少しずつ解説していきます。
まずはこちらの一小節目のG7の部分です。
使用したスケールはGオルタードスケールになりますが、
丸で囲んだ部分でA♭m6のコードトーンを弾きました。
これはGオルタードスケールの構成音
ソ、ラ♭、シ♭、シ、レ♭、ミ♭、ファの中から
A♭m6のコードトーンである
ラ♭、シ、ミ♭、ファを抜き出して演奏しているものです。
このように、
想定したスケール(もしくはコードトーンやテンション等)の構成音の中に内包されている音を選び抜き出し、
新たにコードトーンやスケールを生成するアプローチをアッパーストラクチャーと言います。
また、GオルタードスケールからA♭m6コードを使用したということで
オルタードスケールではルートからみて半音上のm6コードが使用可能ということになります。)
つぎに2小節目のA7の部分で、アッパーストラクチャーペンタを弾いています。
こちらではAオルタードスケールを想定。
構成音(ラ、シ♭、ド、ド♯、ミ♭、ファ、ソ)の中からCマイナーペンタトニックスケール(ド、ミ♭、ファ、ソ、シ♭)を抜き出して演奏してみました。
アッパーストラクチャーはトライアドを演奏することが多いのですが、4和音やペンタトニックスケールを演奏することも可能です。
AオルタードスケールではCマイナーペンタトニックを使用できる = オルタードスケールでは短三度上のペンタトニックスケールが使用可能ということになります。
次は3小節目のG7部分です。
こちらではGオルタードスケール(ソ、ラ♭、シ♭、シ、レ♭、ミ♭、ファ)のアッパーストラクチャートライアドであるE♭aug(ミ♭、ソ、シ)を使用しました。
また、オーギュメントコードは長3度音程を堆積したもので、どのように転回してもコードタイプはオーギュメントのままです。
ミ♭とレ♯が異名同音で少しややこしいですが、
※
E♭aug (ミ♭、ソ、シ)=Gaug(ソ、シ、レ♯)=Baug(シ、レ♯、ソ)
となります。
Gオルタードで上記3種類のオーギュメントが使えることから、
オルタードスケールではルートのaugコード、長3度上のaugコード、長3度下のオーギュメントコードが使用可能となります。
※今回詳しいことは割愛しますが、3トニックシステムとも関係がありそうです。
次は5小節目のG7になります。
そろそろ内容が重複してしまうので構成音の説明は省きますが、
こちらではGオルタードスケールからD♭のトライアドとFm7-5を抜き出し演奏しました。
オルタードスケールでは増4度上のメジャートライアドと、全音下のm7-5が使用可能となります。
ちなみにD♭はG7の裏コードと解釈することも出来ます。
最後は7小節目のG7です。
こちらでは
GオルタードからA♭mM7のコードトーン、
EオルタードからA♭M7♯5のコードトーンを抜き出し演奏しています。
オルタードスケールでは半音上のmM7コードと、長3度上のM7♯5コードが使用可能となります。
EオルタードスケールはG7をE7に置き換えて想定しています。
(これは4トニックシステムというアプローチになります。気になる方は前回記事をご覧いただければ幸いです。)
これで今回のオルタードスケールにおいてアッパーストラクチャーコード・ペンタのアプローチの解説は以上となります!
最後に要点をまとめますと、
アッパーストラクチャーとは
スケールまたはコードトーンとテンションの構成音に内包される、別のスケールやコードを見つけ抜き出すことである。
オルタードコードで今回使用したアッパーストラクチャーコード・ペンタは
・半音上のm6、mM7
・短3度上のマイナーペンタトニック
・長3度上、長3度下のaug
・長3度上のM7♯5
・増4度上のメジャートライアド
・短7度上(全音下)のm7-5
です。
オルタードスケールはアボイドノートを含まないことから応用性が非常に高く、
今回ご紹介したもの以外にもたくさんのアッパーストラクチャーコードやスケールを見つけて演奏することが出来ますので、研究や実験が好きな方は是非色々試してみてください!
僕の場合は、今回のように裏コードや3トニックシステム等その他のアプローチとの共通点を見つけて、「なんか関係ありそう!!」って感動してみたり、
代理コードから新たにアッパーストラクチャーを見つけるなど、アプローチを複数組み合わせて新しいサウンドを見つけることが大好きです。
最後までお読みいただきありがとうございました!