独学デザイナーの私がたき工房の執行役員から直接デザインを教えてもらった話
独学の限界
初めまして。アヅマイツキです。
僕はセプテーニ・インキュベートと言う会社でデザイナーをしています。
今までのキャリアは
といった感じです。
そんな僕が7年目を迎えた2021年
漠然とある不安を抱えたまま新年を迎えます。
それは師を仰がずデザイナーになっていること。
変に尖って孤高を目指したわけではなく、会社の環境が要因でした。
所属する会社はデザイン制作会社でない性質上、デザイナーが
相対的に少なく「デザイン師匠!」と言える人がいませんでした。
そんなほぼ独学の僕がD.TOKYOというデザインスクールに通い、
たき工房の執行役員から直接デザインを教えてもらったことで
どう成長したか振り返る目的でこの記事を書いています。
自らの伸びしろに課題を感じているデザイナーさんや、
D .TOKYOの「たきデザインマスター」が気になっている方へ
為になる話ができたら幸いです。
たぶん、3分もあれば読み終わるかなと思います。
コーヒー片手にどうぞ。
D .TOKYOとは
「現役デザイナー向けのデザインスクールを作ろうと思っている。
それも、転職せずに色んなクリエイティブチームのノウハウが得られる、
実践的なスクールを。」
というコンセプトで生まれたD.TOKYO。
一言でいうならば、デザイン経験者向けのオンラインデザイン教室。
D.TOKYOは、もっと伸びたいと考えているデザイナーへ、場所にとらわれず・デザインチームで育まれた実践的な学びを継承するという方針の
スクールで、まさに僕の感じていた課題へのひとつの解になりそうな予感がしました。
TAKI DESIGN MASTERとは
このクラスは大学でいうゼミ形式で、
10人の生徒対先生という構図で組まれたクラス。
以下の3つがこのクラスのポイント
・たき工房の現場と同じノウハウが学べるカリキュラム
・場所に縛られずいつでもやりとりできる環境
・執行役員デザイナーから見た「自分」を評価してもらえる
この3点を基点に実際に私が体験した
D .TOKYOの「たきデザインマスター」を掘り下げていきます。
ポイント1
たき工房の現場と同じノウハウが学べるカリキュラム
第一線で活躍されている執行役員デザイナーの藤井賢二さんが教師。
20年以上にわたりデザイナーとして活躍されており、
大手ファッション系の広告をされ、数々の賞も受賞されている凄腕デザイナーです。
近年では「たきプロダクツ」という組織で「手のひらで見る花火」などユニークなプロダクトもデザインされています。
「役員で凄腕のデザイナー。自分の人生経験の中で滅多に話す機会なんてないし、どんなノウハウや話を聞かせてもらえるかめちゃくちゃ楽しみ!とはいえ緊張するな、、、」
と最初は思っていました。
が、授業や対話を重ねて良い意味で裏切られました。
とても親身にレクチャーしてもらい、体系的なデザインの話だけでなく、
リファレンス資料を作成したりステークホルダーの見つけ方やアイデアの考え方、膨らませ方など現場で使っている技術が学べるカリキュラムでした。
後述しますが1on1MTGで役員の方と定期的に話せる機会があったのもとても貴重で、何より意外でした。(お忙しいはずなのに、、!)
自分のキャリアでは絶対に到達できない経験に基づくノウハウや仕事やデザインに対する捉え方などが藤井さん伺える点が、独学より効率的というより独学では決して体験できないものだと感じました。
カリキュラムは以下の流れで
実際に一つのプロジェクトの仕事の流れを踏襲しながら
毎週テーマに沿ったデザインの理論や課題の取り組み方のレクチャーと
生徒が提出した課題の講評が行われました。
一流のデザインエージェンシーのノウハウを
体得できる課題設計
次に課題について話したいと思います。
このクラスは前半後半に大きく課題が区切られ、
・前半はWebサイトリニューアルに伴う、VIデザインからwebデザイン
・後半はプライベートブランドデザイン
となっています。
この課題にプラスしてサブ課題として
・リファレンス資料収集
・グラフィックデザイン課題
・企画課題
・プレゼンテーション課題
などが毎週の宿題として渡されます。
この中で1つ紹介したいのがリファレンス資料収集課題です。
たき工房でも業務で実践している資料収集のエッセンスを学べる課題。
この課題が面白いなと思ったのが、まず課題テーマが抽象的なので先生のフィードバックだけでなくクラスメイトの提出資料に「あ、なるほど!」と思うところがありました。
深く掘り下げたつもりでもさらに細かい粒度で集めている切り口がとても参考になり、回を重ねるごとに内容をブラッシュアップできました。
この課題は競合他者や過去の事例の分析にもなった印象です。
仕事でも何かに取り掛かる時に、この課題で得たやり方で資料収集を行うことが癖になり、ムードボードをなんとなく作る以上に伝わりやすく整理された資料が作るようになれたかなと思います。
ポイント2:どこでだって授業も面談もフィードバックも
D .TOKYOではDiscordというSlackに似たチャットツールを使用します。
企業内のデザインチームもSlackやDiscordでやり取りをしているところは多いと思いますが、上司に質問するイメージでいつでも質問ができました。また、チャットベースだけではなく、1週間に一度直接、先生とZOOMを使って面談をする時間がありました。
この面談は完全に自由枠で課題の進捗の確認や課題に対してのアドバイスやコツをいただく時間でしたが、この時間がものすごく貴重でした。
経験も実力も圧倒的に差のあるまさに「仙人」のようなデザイナーの方と日常的にコミュニケーションを取れる機会がなかった僕にとって漠然と憧れていた環境に身を置けている状況がどこか嬉しかったのを覚えています。
ちょっと躓いている課題を相談すると、藤井さんは裏で出した課題を取り組んでいて、ボトルネックになっている箇所を一緒に照らし合わせて見つけてくれました。
そこから「こう取り組めば制作がしやすいと思いますよ」と丁寧に
レクチャーしてくださりました。おかげですっぽかした課題は卒業までなく理解をしながら課題を取り組めました。
他にも授業の内容を深く掘り下げて語ってもらえます。
藤井さんの制作現場の裏話なども聞けるので面白く、企業と行政では全然コミュニケーションの取り方が違いなど興味深い話がありました。
例えば某大手スポーツブランドのプレゼンでの話。
そのクライアントはとにかくかっこよさを求めるクライアントで
普通のプレゼンをしようものなら門前払い。そんな中で捻り出したのが
ザラザラした紙に原寸大の商品をプリントした上で資料を作っていくというもの。
めちゃくちゃ面白い話だったなぁ。
(興味がある人は先生に質問してください✋)
企画やデザインに力を入れがちだったが、それ以上に最後の発表で
「あ〜なるほど、面白い」と思ってもらう伝え方や構成の大事さに気がつけました。
ポイント3:
執行役員デザイナーから見た「自分」を評価してもらえる
会社員として働いている以上、定期的にフィードバックをもらうもの。
ですが僕の場合、デザイナーから客観的に評価をしてもらう機会がなかった。そういうこともあって自分が長所だと思っている力がどれくらい長けているのか、逆に弱点はどのレベルなのか相対的な判断できませんでした。
D .TOKYOで僕は初めてデザイナーからフィードバックを受けました。
評価を受けることで自分の現在地が明確にわかり、自分が今取り組むべき課題を見ることができました。役員クラスのデザイナーの先生からの評価は決して贔屓ではなく、冷静に見て下さっている印象で納得感がありました。この経験もこのクラスならではの貴重な機会だったなと思いました。
明確に「パスで表現するハネ」など具体的に弱点となる場所を示してもらえることにより、課題も取り組みやすくなっていました。
ここで具体的にどのような評価の仕組みがあったか紹介したいと思います。
この3つが第1期の受講評価でした。
自分の職場に何年もいると仕事の要領などを掴んで
「あ〜これくらいできたら自分もそろそろ一人前かな。」と無意識に自分を評価して自分に満足してしまう空気がありますが、客観的に自分の現在地を示してもらうと無限に伸びしろがあるんだなと改めて気づきます。
一人前なんてまだまだ先なんだと良くも悪くも認識できました。
クラスについてまとめ
なるべく具体的に書くことを意識したせいで、
思いの外長くなってしまったのでまとめます。
D.TOKYOコンセプト
現役デザイナー向けのより深くデザイン学べるスクール
タキデザインマスタークラスコンセプト
座学と制作を繰り返してたき工房の現場で実際に行われている教育や技術を
インストールできるクラス
特徴
・講師が役員であり現役デザイナーの方 藤井賢二さん
・現場のノウハウが学べるのでデザイン技術だけでなく
考え方や企画など職場に生きるスキルが学べる
・オンラインなのでいつでも質問できる
・しかも場所に縛られない
・週に1回の講義と1対1の面談
・大きなデザイン課題とサブ課題が毎週出る
・評価を定期的に行ってもらうことで自分を客観視できる
振り返り:クラスを受けて変わったこと
「結局アヅマはどこが成長したのさ?」と気になる人がいると思うので、
今回このクラスを受けて成長できたこと、変わったことを振り返ろうと思います。一番大きく変われた点は先生からもらった評価の点で見ると
伸び幅で言うと、表現力 2→4
最高点だと、 企画力 4→5
となっていました。
個人的な感覚だと、表現力は点数をもらいすぎちゃったかなと言うのが正直な気持ち。自分はまだまだ精進しないといけないなと思っています。
表現力は自分は元々UIデザインをやっていて、そこからロゴデザインをやっていた程度でした。逆に言うとパッケージデザインや3Dでモックを作ったことがなかったので、それらをクラスで作られるようになったのが要因かもしれません。正直いうと、まだまだ修行しないといけません。
卒業後どのように表現力を磨くかなどの話もあるのでそれに沿って今現在、修行中です(最近はロゴの模写などしてます)。
企画力は元々「得意かも!」と言う自負があったのと、今回のクラスでユーザー目線で企画したり課題を見つけるノウハウを学んでうまく落とし込めるようになったので評価してもらえたのかなと感じました。
また、評価に反映されていないかもしれないですがですが、
リファレンス資料収集で身についた資料の集め方や分析の仕方などは職場で活かせている気がする。(いわゆる審美眼的な部分?)
最近の仕事で、とある商品のネーミングを考えることがあったのですが、そこで商品に関するリファレンス資料を集めました。原材料だけでなく似た材質、似た形質のものを集めると世間のイメージなどが把握できて提案にとても役立ちました。結果、僕のネーミングが第一候補で製品化に向け動いています。
終わりに
ここまで読んでくださり皆様ありがとうございます。
少しでもクラスのイメージが湧いたなら幸いです。
最後に
先生から贈られた言葉とD.TOKYOの体験で
妙に噛み合ってすごく印象に残ったことを共有します。
2月の初めクラスが始まりました。
デザイナーの同期が皆無だった僕は短い間とはいえ仲間のような存在ができてチームで行動できる嬉しさみたいなものがありました。
「チームで働いている友人と一緒で色々な刺激があるんだろうな〜。」と考えていました。
そう思いながら2回目の授業と課題を終えたあたりで
先生がおっしゃっていました。
「デザイナーという職業は突き詰めると孤独だったりする。」
よくよく振り返るとなるほどなと思ました。
確かにチームで動くとその中でさまざまな情報が行き交うことがあります。Discordでは面白いニュースやコツなど確かにクラスメートからもらえました。これはチームならではの利点だと思います。
ですが、いざ課題に取り組むと
課題整理も一人
アイデアを出すのも一人
制作も一人
何かを生み出す過程では一人です。
ブレストをしたとしても、アイデアが出るのは一人の頭の中です。
当たり前ですが、
チームでの動きに対する漠然とした憧れには誤解がありました。
アイデアが出ない時、うまく制作が進まない時のモヤモヤする焦りのようなものはチームの活動でも普段の職場でも度合いは変わりませんでした。
ここで気がつきます。
結局は作り続けて完成させる力と気構えが
僕には足りなかったのだと分かったんです。
タキデザインマスターで僕は変われました。
・自分にはちょっと難易度の高い課題
・しっかりしたフィードバック
・理解できるまで教えてくれる先生
この全てがあったからこそ、孤独でもアイデア捻り出し形にするまでの技術や諦めず続ける胆力を理解しながら得られるクラスなんだと感じました。
思い返すと平日の散歩中、寝る前でも頭の片隅で課題のことを考えていたり
製作も今まで以上に粘れて最後まで頑張れた。
このように頑張れた理由は授業の内容が実践的だったことと、
競い合う相手にもなってくれたクラスのメンバーが居たからだと思います。
独学の状況だと決してこの学びの場は作れないと思いました。
「いや、独学しつつコンペとかバンバン出せば良いんじゃない?」という意見もあると思いますが、コンペはフィードバックしてくれません。
良いか悪いか。それだけです。
タキデザインマスターを検討している皆さん、
このクラスはデザインをし続けるための力が身につく。
間違い無いです。
僕は一足先に先生からの教えを活かし、苦しくも楽しいデザインを続けようと思います。(卒業するとOBOGが集うグループがあるので、そこで是非お話しましょう!)
P.S
現在はD.TOKYOの運営として興味を持っていただいたデザイナーさんの無料相談を僕の方でも受け付けています、タキデザインマスターを実際に経験した僕からみなさんの現状の課題を伺った上でどういった点がためになるのかなどお話させていただきます。
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