「赤から」の侵略に備えよ

コラボレーションはいいものだ。

作り手からすると一定のファンを見込むことが出来るし、買い手からしても「あの店の味」あるいは「コラボするレベルの味」ということで、最低限のクオリティが約束されている。

メーカーにいると、よく「お客様の期待を超えよう」というスローガンがある。ヒット商品を生みたい、ホームランを打ちたいのであればそうだろう。

しかし、確実に利益を稼ぐ商品というのもまた経営においては重要なのである。ホームランは狙いにくいが、綺麗なセンター前ヒットを打つバッター。坪井智哉や坂口智隆のような商品、それがコラボ商品だ。

そんなコラボ界においては、もはやジャンルというものは超越されつつある。ラーメンならカップラーメンや袋ラーメンで満足すれば良いものを、鍋のスープだの冷凍チャーハンだのまで浸食している。
からあげクン天下一品味ってなんじゃそりゃ。

普通の鍋スープを探す方が難しい、
bloomingbloomyららぽーと立川立飛店の陳列

そしてその中で最も勢いのあるコラボ商品、それが「赤から」である。

職業が職業だけにスーパーをゾンビの如く徘徊するのが日課の僕だが、まーーーとにかく赤からコラボは多い。まず見ないことはない気がする。

一応説明しておこう。「赤から」は愛知県発祥の鍋が名物の外食チェーンである。ロゴが紛らわしいが「から赤」ではない。

みんな見覚えのある「赤から」のロゴ

名物は「赤から鍋」。「赤」そして「から」から容易に連想できるように、辛さと旨味の強いスープが特徴で、辛さも自由に選べる。

――らしい。

………そう。こんな記事を書こうとしておいてなんだが、僕は赤からに行ったことがない。

すまん!!

なので今回こんな記事を書こうと思ったのには、ちょっと自分の中で赤から熱を高めたいというところも正直ある。
寒くなってきて鍋の合うシーズンなので、今年こそは行きたい。

それはそれとして、赤からコラボ多すぎじゃね? っていうのもまた興味を引いたところだ。
そんなわけで、見つけられた範囲でとにかく赤からコラボを並べていきたいと思う。マジで分量が読めないので手を出したことを後悔するかもしれない。でも思いついちゃったからなぁ。やらざるを得ないよなぁ。

そんなわけでレッツサーチ! 赤からの侵略に備えよ!!

1.鍋スープ

 まぁこれは当然。鍋の店だしね。
 製造はイチビキ株式会社。赤からと同じ地元名古屋で揃えた様子。

イチビキ株式会社HP(https://www.ichibiki.co.jp/brand/akakara-nabe/)から引用

ストレートタイプはちゃんと辛さ別。1・3・5番と15番。15番て。お店10段階みたいなんですけど……?
あと調べたら10番もあるみたい。ブート・ジョロキア使用の激辛鍋だそうで、15番は何使ってるのよ……。

……と思ったら、Amazon限定で30番が売ってた。地獄かな??
先行量産試作品って怖すぎるんですが……。

余談ですが、こういう激辛アイテムを工場で製造する場合、人体にマジで影響が出るレベルの香辛料をバカみたいに使うのでガスマスクや専用装備が必須になります。怖いね!

スティックはなんか使いやすそうでよさそう。辛さも量もストレートタイプより濃縮タイプの方が調整出来て個人的には良いと思う。

限定品含めて並べると、カレー鍋・麻婆鍋・担々鍋・塩レモン鍋・焦がしにんにく鍋(スティック)・しゃぶしゃぶの素・小鍋とまぁたくさん。
てか、店舗の通常メニューではないものがたくさんあるのですが……?

そしてこれで終わりかと思ったら、博多華味鳥のトリゼンフーズから具材入り凍結品の「赤から鍋セット」も販売されているのを発見。こちらは福岡の企業。牛モツが入っているあたりに九州を感じる。

ちゃんぽん麺とつくねも入っているよ

こちらは「博多華味鳥」とのコラボとしてMakuakeでクラファンやってたみたい。応援金額は200%超えで、まぁ凄いなとは思いつつ、目標金額の50万円がちょっと控えめでしたかね。

2.めん

 ラーメン界が鍋界に侵攻しているのだから、鍋界が麺界に侵攻しない理由はないのだ。所詮この世は弱肉強食。

 カップラーメンは寿がきやが製造。やはりここも名古屋にこだわっているようです。気持ちわかるわー。

 アイテムはカップ麺・袋麺・チルド麺と、多彩なバリエーション。きしめんもあるのが名古屋感あって良き。

寿がきやHP(https://www.sugakiya.co.jp/special/100820_xakakara.html)より引用

しかし冷凍麺はないのかな?と思ったら、やっぱりあった。
しかし製造は四国日清食品。あとラーメンじゃなくてきしめん。

きしめんはやっぱチルドか冷凍がいいと思う

多分寿がきやの工場にフリーザーが無かったんだろうなー。フリーザーは冷凍食品製造に必須なんですが、工場だと普通に億単位の投資になるのでね……。保守もしんどいしね……。

3.調味料

辛い物は味の想像がしやすく、結果として調味料として売りやすかったりする。一風堂のホットもやしソースとか、結構普通のスーパーに売ってますよね……ここにもラーメンの魔の手が……うごごご!

このジャンルにはいろいろな会社が仕掛けていた。
まずは鍋のところにも挙げたイチビキ株式会社

圧倒されるラインナップ。
でもどれもそれなりに味が想像できて若干親和性を感じるのがすごい。

う、うーん、超いっぱいあるなぁ。万能たれで全て賄えないのだろうかという悪い考えを持ってしまいそう。

他には株式会社アジルのごまから。これ公式HPに載ってなくてAmazonにはあるんだよな。

右下の「チョウンマッ」というのがすごく気になる

そして寿がきやからも、なぜか肉豆腐の素だけは出ている。ここはイチビキじゃないんだ……こういう謎もコラボ商品ならでは。

あとは徳島産業の「たっぷりたまねぎポン酢」とのコラボ品。これもなんか普通に美味しそう。

2種類の方向性の違うフォントの混在が、コラボ品という感じでとても良い

4.調理食品

ここでは具材が入ったものを調理食品とします。
まずはカレー。製造元はハチ食品。コラボ商品の多い会社というイメージがある、大阪の会社。

ハチ食品HP(https://www.hachi-shokuhin.co.jp/products_cat/retortcurry/)より引用

赤から台湾カレーって、名古屋贅沢セットみたいやね……。
辛い物とカレーは相性いいなと思いますわね。辛さ変えるとラインナップ増やせるし、消費者も違和感を持ちにくい。

こんなのもありました。タケムラ商事の国産鶏ハラミ焼

この商品はスーパーの味付け肉コーナーだったりで売られてるよう。店舗のメニューにも「赤からハラミ」ってあるみたいで、それをおうちで食べられるってことかぁと納得。

そして世界一コラボをやってると思ってる商品(偏見です)「ランチパック」でもやっぱりあった……って、そこチーズリゾット味でコラボするんかい!

赤から鍋風じゃないんだ……

鍋の〆をランチパックに包むという発想もなかなか。
相性は良さそうですが。

5.お菓子

絶対やってるよなぁと思ったらもちろんだった。

まずはおやつカンパニーのベビースターラーメンコラボ。鍋→ラーメン→ベビースターという魔の三段活用。ちなみに期間限定製品だったので今は売ってません。

パッケージに「本製品はスナック菓子です」の文字が必要なのだ

次は岡田屋製菓の「赤からえびホマレ」。看板製品のえびホマレと赤からのコラボ。愛知県の企業なんですね。だからかな。これはまだ入手できそう。

勢いのあるパッケージ

パッと見つかったのはこの2つですが、そのうち何となくカルビーとかと普通にやりそうな気がしなくもない。

6.コンビニ

コンビニは絶対どっかやってるだろ……と思ったらやっぱりやってた。ただし今コラボしている商品はなさそうなので、過去の商品の紹介になります。

まずはローソン。期間限定&中部限定のようでしたが。

赤から・黒からとのコラボ

もうコラボできれば何でもいいのかという感。おにぎりとかパンまできたらもう赤から(黒から)である必然性は??と思うけども、何回かやってるみたいなんで、それなりに売れたんだろうな。

そして世界で二番目にコラボしてる食品(偏見です)「からあげクン」でもやっぱりやっていた様子。四国限定? ちょっとこれは情報が足りない。

写真が粗くて申し訳ない。これしかネットの海に落ちてなかった。

そしてファミリーマートは「ピリ辛肉まん」。これも中部限定。
え、中部における赤からの存在感ってどんだけなの……?

ただこれは2009年の話みたいなので、写真もちょっと古臭い。

そしてミニストップ。これは2022年ごろの話だけど、専用ページがあったわ。
弁当・つけ麺・炒飯おむすび・焼うどん・サラダ・チキンステーキ……赤からが監修するジャンルなのか? と思わなくもないけど、写真がどれも美味そう。

それとは別に冷やしざるきしめんなるものもあったみたい。仲いいなミニストップ。近くにないからあまり行かないけど……。

これは2023年っぽい

あれ、セブンイレブンはって? セブンはね……なかった!

セブンも結構色々あちこちとコラボするんだけど、これはちょっと珍しい。上記で挙げたようなコラボ商品が陳列されたりはしてるみたいだけど、セブン公式に赤からコラボはやってないんだね。

おしまい!

以上、正直思っていた以上にコラボってた。
なんかジャンルを超えて侵攻してるのはもちろん、「旨辛≒赤から」みたいなイメージが醸成されてるんだなぁと。

旨辛はジャンルとして間違いなくある一方で、そこから何がブランドとして想起されるかというと、確かに赤からかもしれないなーと改めて思ったのでした。

そんなわけで、秋冬の目標の一つはとりあえず店舗の赤からに行くことになりました!誰か行きましょ!

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