増戸で起業!〜多様な旬野菜と食で縁をつなぐ〜『ゆっくり農縁』石川 敏之さんをご紹介!
元は市民農園だったという上ノ台にある畑(約400坪)にゆっくり農縁がある。主宰の石川敏之さん(64歳)は長年勤めた生活協同組合コープみらいを8年前に早期退職。映画「よみがえりのレシピ」を観て固定種※1への興味が深まり、野菜ソムリエ、江戸東京野菜コンシェルジュの資格を取得。そのうち自分でも野菜を作りたくなり、2017年10月からゆっくり農縁を始められた。気に入った物件との出会いがあり、昨年11月に八王子から五日市へ移住された。
(※1)固定種は親と同じ形質を持った種ができる。自家採種した種を使用できるので、循環型農業が可能。一方、F1種は「雑種第1代」「ハイブリッド」と呼ばれ、採種した種は様々な形質を持つため、自家採種することができない。よって、毎年種を購入しなければならない。一般に販売されている野菜のほとんどが後者。
▲「五日市にミニシアターを作りたい。映画と様々なものをコラボしてゆきたい」と、もうひとつの夢を語ってくれた石川さん
畑の入口には、ラベンダー、カモミール、ローズマリー等のハーブが植えられ、固定種や江戸東京野菜を中心とした様々な野菜を無肥料、無農薬で栽培している。取材時には、日本ほうれん草、金時人参、小松菜、えんどう豆等、多品種の野菜が植わっていた。ゆっくり農縁では、収穫体験、レストランへの野菜の販売、マルシェ、イベントに出店している。他にも、八王子でお弁当配達の仕事もこなす。
石川さんは、ここに訪れる個性豊かな人達との出会いを、個から横のつながりへと広がる「縁農」※2というコミュニケーションの場にしてゆきたいという。
(※2)農園に集うことで、ご縁が生まれる農業のこと。
また、八王子で「てんぐシネマ倶楽部」というドキュメンタリー映画の上映会の企画運営を継続。昨年12月には仲間3人で「ごえんシネマ倶楽部」を五日市で立ち上げ、戸倉しろやまテラスで上映会を開催した。映画は、食べ物、学校、生き方、在り方、幸せ、といったテーマを中心に選ぶ。
▲取材中、畑に野菜を買いに来られた方のために 滝野川大長人参を収穫する石川さん
石川さんは多くの本、映画、そして人と出会い、ご縁に導かれ此処へ辿り着いた人だと思った。
ゆっくり農縁
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