~町を見つめて~五日市高校前交差点 町の「百貨店」として愛されて 日用雑貨店『丸屋』
歴史は古く、代々続く商店。昔は黒八丈を作る機屋。時代と共にワサビ屋、檜原村の木炭を扱う炭屋になり、五日市名産の軍道紙なども扱いました。そのうち、立川や八王子まで住民が出かけなくて済むよう、文具、荒物、鍋釜、雑貨、塩、タバコなど品揃えが増えていき「丸屋百貨店」と呼ばれ親しまれるように。檜原の山仕事で使うクサビやトビなども配達していました。
4代目店主の市倉常吉さんは電気関係に詳しく、新しい電化製品も扱って喜ばれたそうです。常吉さんの後継ぎは一人娘の良子さん。秋田県ご出身の務さんをお婿さんに迎えました。務さんは良子さんのスキー姿に一目惚れしたとか。ご夫婦で休む間もなく働き、5人の子供達を育てられました。
買い物環境の変化やコロナ禍で来店者が減るなど、ご苦労もあり、務さんはリフォームのお仕事がメインに。売れ筋は染紙。2月の初午で行われる稲荷神社祭りで飾られる五色の旗は、今では取り扱う業者が減り、近隣の福生や八王子からも買いに来ます。
天井まで所狭しと商品が並んだ店内、地域のためお客様のためを想って商売されてきた市倉家の温かい歴史を感じます。ヨルイチでは昭和レトロ感漂う品物が軒先に並ぶ予定です。
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