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〜町を見つめて102年〜三世代のお雛様が出迎える『石川綿店』

 

右が二代目啓次さんと、左が三代目の勝さん

雛めぐりの時期に町の景色を彩るのが、長年山田地区で布団店を営む石川綿店のショーウィンドウだ。

 店主の石川勝さんのお母様の年代物のお雛様、石川さんの妹さんが生まれた時に迎えたお雛様、そして娘さんのお雛様と三世代のお雛様が並ぶ。飾らない時期は蔵に大切に保管し、雛めぐりの時期がくると出番を待っていたお雛様を外からも見られるように家族皆で飾りつけ、町の風物詩となっている。

三世代のお雛様。どれがどの時代の物か聞いてみてほしい

 石川綿店の歴史は古く、製綿事業を始めたのは大正10年(1921年)。寝心地の良いもめん布団作りを誠実に取り組み、102年も続いてきた。現在あきる野近隣で製綿工場を持っているのはここだけで、お客様は地元の方から羽村、福生、八王子まで広域に渡り、多くの方に愛用されている。
 
 石川綿店の布団を使った方の中には、雲の上に寝ているようという感想を話す方もいたそうで、石川さんは「今の人はこういうもめん布団に寝ている方が少ないと思う。良いもめん布団は打ち直しができるので、ゴミに出さず、綺麗に仕立て直して長く使ってほしい」と話す。

生地を選ぶのも楽しい時間


 布団側生地*の柄は東京都で一番揃っていると自負する石川綿店。お雛様を眺めつつ、お気に入りの側生地を選んでフカフカの雲の上のような寝心地を体験してみたい。

昭和7年頃の店舗。前列中央右側に座っているのが、初代勝五郎さん
昭和35年頃。石川綿店から見た風景。当時はお店から列車がよく見えている

  石川綿店
[住所]あきる野市山田894
[電話]042-596-0260
[営業時間]9:00~18:00
[定休日]日曜・祝日


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