見出し画像

40歳、育休明け、大手からスタートアップに転職した話~③転職のきっかけ

私の総合職としてのキャリアの変遷を書きましたが、
今回は転職を考えるようになったきっかけについて書きたいと思います。

タイミングは、新規事業から事業企画に異動した37歳の時で
いくつかのモヤモヤが生じるようになりました。

モヤモヤ① 属する業界と自分の志向のミスマッチ

私がメインに属するC事業は、主に小型の産業機器を扱うのですが、
非常にメカニックな製品でした。
自分の生活ではまず使わないから、使用感などまったくわからないし、
使わないとしても多少は営業の端くれとして身につけるべき知識もさっぱり頭に入らない。
(ちょっと例をだすと、フューエルインジェクション、セル、回転数、みたいな単語が行きかう業界でした)

若いときは、経験の未熟さとこれから習得します!の意気込みで乗り越えられたけど、年だけは取るのに比例しない商品知識。
私にとって「知りたい」という好奇心は、知識習得には重要なドライバーなのですが、その好奇心が湧かなかったんだと、16年たってようやくその事実に向き合うことができたのです。

知識がなくても仕事は全うできる同僚はいるけれど、私は性格上できない。やっぱり扱う製品は隅々まで知っておきたい、入社16年目にして(もう一度いう)実感し始めたのです。

モヤモヤ② キャリア形成のオーナーシップを持つのは会社

新卒で入社し5回の異動を重ねてきたわけですが、
直近の異動をのぞくと、実はほぼほぼ自分の望みどおりの異動でした。
今考えると、非常に恵まれていましたね。

新事業から事業企画への異動は、自分の意向ではありませんでしたが、上司が私のキャリアを考慮してくれた結果であるということは理解はしていました。(し、内示の時にもそのように説明を受けました。)

私の勤める会社は、2-3年スパンでわりといろいろな部署を移動して、その会社で働くための「総合力」を高めていく、というようなキャリアをたどるのが主でした。

よって、どちらかというと現場に近い場所で経験を重ねてきた私にとって、「事業企画」という全体を俯瞰するような部署でのキャリアは会社で働く上ではある意味「必要であり必然」なわけです。

「必要であり必然」

わかる、わかるんだけど…なんかしっくりこない。
誰にとって「必要であり必然」なんだっけ?

って考えると、主語は「会社」だったんですよね。

若い頃は、その子を育成しようと会社側も割と希望を聞いてくれて異動させてくれた。
でもきっと今後は、会社都合の異動がどんどん増える。
面白くないなーと思う仕事を過ごしながら過ごす、そんなんで私いいんだろうか?
そんなことを考えたわけです。


モヤモヤ③ 大手ゆえの「手触り感」の少なさ

「事業企画」という部署にきてなおさら感じたのが、
事業拡大・進展のための「議論」と、
多すぎる関係者との「整合」と、
上層部への「報告」に追われて
肝心の実行につながっていないんですよね。

「議論」や「整合」や「報告」を繰り返すうちに、2-3年おきに組織変更が行われ、異動発生でガラガラポン。
せっかくの企画は実行フェーズに移されない、かろうじて実行にはいっていても尻すぼみで終わることが多い。
そんな繰り返しなわけです。

事業のスケールが多いだけに、しょうがないと思うし、
こういった規模の大きい内容を扱うのに長けている人もいるのですよね。
ただ、私の場合、自己内省や診断を通して、「性にあわないのだな」と感じるようになったのです。
(ストレングスファインダーでいうと「実行力」の資質が中心でした)



モヤモヤに気づいて、そして

まぁ、自分のモヤモヤを整理すると、大まかには前述通りだったわけです。

ここからは葛藤です。

人間関係がつらいわけでもないし(むしろ恵まれている)、
ワーママにとってはすごく働きやすいし(リモート可、スーパーフレックス、有休は年間20日取得must、シッター代補助、など)、
なにより給料もほどほどに良い。

ただただ私を満たしていないのは「やりがい」なのです。

でも、やりがいって、一番重要じゃない

自分は、この先面白くないと思う仕事を、
出世のために必要なキャリアだから、
給料のために、
ホワイトだから、
という理由で、定年までの20~25年続けるのか?
いや、そもそも続けられるのか?と
自問自答を繰り返し、

「うん、なんか無理だし、ワクワクしない」

と思ったわけです。

そんな事をきっかけに、転職活動に足を踏み入れました。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?