くせ毛のままで生きていく勇気をくれた人
前回書いたくせ毛(天パ)の話、読んでくださった皆様、本当にありがとうございます。
今回は、くせ毛のままでで生きていく勇気をくれた人のお話。
数年前にバッサリと髪の毛を切って、くせ毛で生きていくと決めたら出会えた人たちがいた。それは、2人のヘアメイクさん。
1人目の方とは、縮毛矯正をやめて数ヶ月後に出会った。
根元のうねりが目立たぬように、ヘアメイクさんがいてもヘアアイロンでストレートにして現場に行っていた。そして、担当してくださる方には毎回「クセ毛なのでお手数をおかけます。」とお伝えしていた。
(ヘアメイクさんとは、その現場限りの出会いということが多かった。)
この日もいつものようにそうやってお伝えすると、ヘアメイクさんが「私もくせ毛なのよ。ストレートにして楽しむ時もあるし、ウェーブを目一杯に出して楽しむ日もあるの。ほら」と、ポニーテールにしたウェーブヘアを見せてくれた。くせ毛とは思えないくらいとても綺麗でお似合いだった。
そして「あなたも両方楽しめばいいのよ。」と笑顔で言ってくれた。
縮毛矯正をやめるからにはストレートヘアとはお別れだと自分に言い聞かせていた私にとって、ストレートとくせ毛の両方を楽しんでいる人に出会えたことに感動した。
そしてその方は、強いうねりのある私の髪の毛を見た上で、ひとかけらの疑いもなく、このくせを上手に活かせると断言してくれた初めての人だった。
まだ髪を切って数ヶ月後のことだったので、縮毛矯正がかかった部分を徐々に切り落としていくこれから先の約20ヶ月ほどの長い道のりを進む勇気をくれた人だった。
2人目の方に会ったのは、それから約一年半後。
髪の毛のくせ部分の割合がどんどん増えてきて、あと数センチで縮毛矯正をかけた部分がなくなろうとしてしていた。私はそんな中途半端な自分の髪を持て余しつつあった。
相変わらず、現場に行く時は入念にヘアアイロンをかけていた。
そんな時、濡れツヤウェーブの髪型のヘアメイクさんに出会った。
その方が「私もくせ毛なんだけど、ちょっとカールが緩くて物足りないのよ。あなたみたいにカールがしっかり出る方がおしゃれに仕上がるわよ。」と、髪の毛の扱い方法、整髪料の使い方、カールの出し方まで、丁寧に教えてくださった。
ここでようやくくせ毛の扱い方の基本を知ることができ、やっとカーリーヘアスタイリングのスタートラインに立てた。
その後も、ストレートヘアに対する執着にも似た憧れが波のように何度も押し寄せたり、美容室でカットをしてもらうたびに満足できなかったり、寝起きの爆発ヘアに毎朝自分でうんざりしたり、自分の理想に近づくための突破口を見つけたくて整髪料を次々と買って試したり。
うまくいかないことが多くて心が折れそうになったけれど、そんな時にはこのお二人が私の髪の毛を肯定してくれたことが思い出された。その度にもう少し模索してみようと思えた。
お2人とのたった一度の出会いが、自分らしさを受け入れて生きようとする私をいまでも応援してくれて、励ましてくれている。
たかが髪の毛と思われるかもしれないけれど、私にとっては自己否定と悲しみを生み出すループからの脱却を試みる一大決心だった。
私が仕事を辞めてしまったので残念ながらお礼を伝えられるチャンスはないけれど、この出会いに今でも心から感謝している。
なんだかうまく文章を書き終えることができず、力尽きてしまった。読みにくい文章ですみません。長々とここまでお読みくださりありがとうございました。