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プログラミング学習を始めた人が最初に知っておくべき基礎概念5選

「プログラミングって難しそう…」そんな風に思っていませんか?
実は、プログラミングは、私たちの日常生活に深く関わっている、とても身近なものです。
この記事では、プログラミングを始めるあなたが最初に知っておくべき5つの基礎概念を、プログラミングを使用せず日常生活を例に挙げて、わかりやすく解説します。


1. プログラミングの基礎概念とは?

プログラミングとは何なのか?

プログラミングとは、コンピュータに「何をどうしたらよいか」という一連の命令を、コンピュータが理解できる言葉(プログラミング言語)で記述することです。

なぜ基礎概念を理解することが重要なのか?

建物を建てる際に、しっかりとした基礎が必要なように、プログラミングでも基礎概念の理解が不可欠です。基礎がしっかりしていれば、複雑なプログラムも作りやすくなり、バグを減らすことができます。

建物もプログラミングも基礎が大切

基礎概念を理解するメリット

  • 効率的なプログラミング: 無駄なコードを減らし、より早く、そして効率的にプログラムを作成できます。

  • 問題解決能力の向上: プログラムがうまく動かないときに、原因を特定し、解決策を見つけやすくなります。

  • 新しい技術への適応力: 新しいプログラミング言語や技術を学ぶ際、基礎概念が共通しているため、スムーズに習得できます。

  • 論理的思考力の養成: プログラミングを通して、問題を分解し、論理的に考える力が養われます。

本記事で学ぶ内容

この記事では、プログラミングを始める上で知っておきたい以下の基礎概念を解説します。

  • 変数とデータ型: プログラムの中でデータを保存するための仕組みです。

  • 制御文: プログラムの処理の流れを制御するための命令です。

  • 関数: 特定の処理をまとめたものです。

  • アルゴリズム: 問題を解決するための手順や方法です。

これらの概念を理解することで、プログラミングの基礎を固め、より複雑なプログラムを作成するための土台を築くことができます。

2. 変数とデータ型について

変数ってなに?

変数は、名前をつけて保存できる箱のようなものです。この箱の中に、数字、文字、真偽値(true/false)など、さまざまなデータを入れることができます。

例えば、

  • 名前を保存する箱: 「太郎」という文字を入れる

  • 年齢を保存する箱: 20歳という数字を入れる

  • 今日の天気が晴れかどうかを保存する箱: 「本当」「嘘」という言葉を入れる

変数は箱に名前をつけて入れたいものを入れるイメージ

このように、データを入れるための名前付きの場所変数と呼びます。

なぜ変数を使うの?

変数を使うと、一度だけ値を覚えておいて、あとで何度も使うことができます。

例えば、

  • 好きな数を1つ決めて、その数を何度も計算に使いたい

  • 友達の名前をたくさん表示したい

こんなときに、変数が大活躍します。

データ型ってなに?

データ型は、変数に入れることができるデータの種類を指定するものです。

例えば、以下のようなものがあります。

  • 数値: 年齢、値段など、数字で表せるもの

  • 文字列: 名前、住所など、文字で表せるもの

  • 真偽値: 真(true)か偽(false)か、どちらか

  • 配列: 複数のデータをまとめて扱うための型

  • オブジェクト: より複雑なデータを表現するための型

なぜデータ型が必要なの?

コンピューターは、数字の羅列しか理解できないため、データの種類を区別しないと、正しい計算や処理ができません。
例え話で考えてみましょう。

データ型を図書館の本棚で考える

図書館には、小説、辞典、漫画など、様々な種類の本がありますよね。これらの本を種類ごとに分けることで、探したい本を簡単に見つけることができます。

コンピューターのメモリも、この本棚のようなものです。

  • 数字の箱: 数字の本だけを入れる

  • 文字の箱: 文字の本だけを入れる

このように、データの種類ごとに分けることで、コンピューターは必要なデータに素早くアクセスできるのです。

データ型がないとどうなるの?

もし、データ型がなかったら、コンピューターはすべてのデータを同じものとして扱おうとします。

例えば、

  • 年齢を文字として扱ってしまう: 年齢の計算ができなくなります。

  • 文字を数字として扱ってしまう: 意味不明な計算結果になってしまいます。

まとめ

  • 変数: データを保存するための箱

  • データ型: 変数に入れることができるデータの種類

  • データ型を指定する理由: コンピューターがデータを正しく処理するため

  • データ型がないと: プログラムが正しく動かない可能性がある

さらに詳しく知りたい方へ

  • 他のデータ型: 日付、時間、配列など、データ型には様々なデータ型があります。

  • 型宣言: プログラムを書くときに、変数のデータ型をあらかじめ宣言する必要があります。

  • 型変換: 異なるデータ型同士を変換する処理を型変換と言います。

3. 制御文

プログラムは料理のレシピと同じ

皆さんは料理を作るとき、レシピを見ますよね。レシピの中には、「材料を切る」「炒める」「味見をする」といった、料理を作るための手順が書かれています。

コンピューターに何か仕事をさせたいときも、同じように手順書が必要になります。この料理を作るための手順書が、プログラムです。そして、このプログラムの中で、「次はこれをやって、その次はこれをやって…」という流れをコントロールするのが制御文です。

レシピとプログラムを比べてみる

レシピとプログラムは似ている

プログラムのレシピ:制御文の種類

  • 順次処理: レシピを上から順番に読むように、プログラムも一行ずつ順番に実行していきます。

  • 条件分岐: 「もし○○だったら△△する」のように、条件によって処理を変えることができます。例えば、「もし雨が降っていたら傘を持って行く」といった感じです。

  • 繰り返し処理: 「こしょうを3回振る」のように、同じ処理を何度も繰り返すことができます。

なぜ制御文が必要なの?

  • 複雑なことをしたいから: ゲームを作ったり、Webサイトを作ったりするには、単純な計算だけでなく、色々なことを組み合わせた複雑な処理が必要です。制御文を使うことで、複雑な処理も簡単に作ることができます。

  • 状況に応じて処理を変えたいから: 天気がよければ外で遊び、雨が降っていたら家でゲームをするように、プログラミングにおいても、状況によって処理を変えたいことがあります。

  • 効率的に仕事をしたいから: 同じ処理を何度も書くのは大変です。繰り返し処理を使うことで、効率的にプログラムを書くことができます。

プログラムにおける魔法の言葉

  • if文: 「もし」という条件によって処理を変えるときに使います。

    • 例: もし天気が晴れなら外に出かける

  • for文: 決められた回数だけ、同じ処理を繰り返すときに使います。

    • 例: 1から10まで、数字を順番に表示する

  • while文: ある条件が満たされている間、ずっと処理を繰り返すときに使います。

    • 例: 目的地に着くまで、歩き続ける

まとめ

プログラムの制御文は、レシピの中の手順と同じように、コンピュータに仕事をさせるための手順書のようなものです。
順次処理条件分岐繰り返し処理といった基本的な考え方を理解することで、プログラミングの世界へ一歩踏み出したと言えると思います。

4. 関数

「関数」ってなんだか難しそうに聞こえますよね。でも、実は、私たちが普段していることととても似ているんです。

例えば、先ほどの条件分岐の例で挙げた料理を考えてみましょう。
料理の一つ一つの作業を先ほどプログラミングにおいては条件分岐と説明しましたが、この一つ一つの作業をまとめたレシピ自体を、プログラミングの世界では「関数」と呼んでいます。

料理を作る際にはいろいろな作業があり、これらをまとめたものがレシピ

なぜ関数を使うの?

料理をする際にレシピを活用するとどんなメリットがありますか?

  • レシピの再利用: 一度作ったオムレツのレシピは、何度も使うことができます。

  • 料理の効率化: 同じような工程を何度も書く必要がありません。

  • レシピの共有: 他の人にレシピを渡して、全く同じ料理を作ってもらうことができます。

これと同じようにプログラミングでも、関数を使うとことで同じメリットがあります。

  • コードの整理: 長いプログラムを小さな関数に分けることで、プログラムの見やすさ、わかりやすさが格段に向上します。

  • 再利用性: 一度作った関数は、別のプログラムでも使うことができます。

  • 保守性: プログラムの一部を変更したいときに、関数単位で行うことで、他の部分に影響を与えずに修正できます。

関数の作り方を料理に例えてみよう

例えば、オムレツを作るという作業を関数に置き換えてみましょう。

  1. 関数に名前をつける:

    • この関数が何をする仕事か一言で表す名前をつけます。

      • 例: make_omelet(オムレツを作る)

  2. 材料(引数)を決める:

    • この料理を作るために必要な材料を指定します。

      • 例: 卵の数、牛乳の量、塩の量

  3. 作り方(処理内容)を決める:

    • 料理の作り方を順番に記述します。

      • 例: 卵を割りほぐす、牛乳と混ぜる、フライパンで焼く

  4. 完成品(返り値)を決める:

    • この料理を作って得られるものを指定します。

      • 例: 出来上がったオムレツ、焼き時間

まとめ

関数とは、特定の処理をまとめて、名前を付けたものです。
料理のレシピのように、一度作れば何度も使える便利な道具箱のようなものです。
プログラミングでは、関数を使うことで、より効率的で、読みやすいプログラムを作ることができます。

難しい言葉は後で覚えよう

プログラミング用語は難しく感じるかもしれませんが、まずは、関数とは何か、なぜ使うのかという大まかな概念を掴むことが大切です。
日常生活の例えを参考に、少しずつ理解を深めていきましょう。

5. アルゴリズム

アルゴリズムとは?

アルゴリズムとは、問題を解決するための手順のことです。
料理のレシピのように、どの順番で、どんなことをすれば、目的の結果を得られるかを細かく手順として書き出したものです。

日常生活でのアルゴリズムの例

  • 料理: オムレツを作る、カレーを作るといった、料理のレシピそのものがアルゴリズムです。材料を準備し、切る、炒める、味付けをするなどの手順を踏むことで、完成品である料理を作ることができます。

  • 道順: 目的地までの最短ルートを探すのもアルゴリズムです。地図を見て、どの道を通り、どの交差点で曲がるかなどを決めることで、目的地にたどり着くことができます。

  • パズル: ジグソーパズルを完成させるために、ピースの形を見て、どこにどのピースを合わせるかを考えながら組み上げていく手順もアルゴリズムです。

アルゴリズムの例:ソートと検索

  • ソート

    • 例: 図書館の本を本のタイトルのアルファベット順に並べ替える

    • アルゴリズム

      1. 本を一冊ずつ取り出す。

      2. 取り出した本を、すでに並んでいる本と比べて、適切な位置に置く。

      3. 全ての本を並べ替えるまで、1と2を繰り返す。

  • 検索

    • 例: 電話帳から、特定の名前の人を探す

    • アルゴリズム

      1. 電話帳の最初のページから、名前を一つずつ確認していく。

      2. 探している名前と一致するまで、次のページに進む。

      3. もし、最後まで一致する名前が見つからなければ、その人は電話帳に載っていない。

アルゴリズムの考え方

アルゴリズムを考える上では、以下の点が重要です。

  • 明確な目標: 何をしたいのか、具体的な目標を定める。

  • 手順の細分化: 目標達成のために、どのような手順が必要かを細かく考える。

  • 効率性: できるだけ少ない手順で目標を達成できる方法を考える。

  • 正確性: 間違いなく目標を達成できる手順であるかを確認する。

まとめ

アルゴリズムは、私たちが日常的に行っている様々な活動の根底にある考え方です。プログラミングの世界でも、アルゴリズムは非常に重要な概念であり、効率的なプログラムを作るためには、アルゴリズムの考え方をしっかりと理解する必要があります。

ポイント

  • アルゴリズムは、問題を解決するための手順の集まりです。

  • 日常生活の様々な場面で、アルゴリズムが使われています。

  • アルゴリズムを考える際には、明確な目標、手順の細分化、効率性、正確性を意識しましょう。

もう少し詳しく知りたい場合は、以下のキーワードで検索してみてください。

  • ソートアルゴリズム (バブルソート、クイックソートなど)

  • 検索アルゴリズム (線形探索、二分探索など)

  • アルゴリズムの複雑さ (計算量)

これらのキーワードを参考に、さらに深くアルゴリズムについて学んでみてください。

6. まとめと今後の学習

この記事では、プログラミングの基礎概念について、プログラムを使用せず日常生活を例に用いて解説しました。
これらの概念を理解することは、プログラミングを学ぶ上での第一歩なので一緒に理解していきましょう。


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