凛世新規p-SSR「さよならごつこ」コミュを読んで
新年明けましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。さて、早速新規限定p-SSR凛世のコミュを全て読んだので、感想と考察をまとめてみました。もう読んだよって方はぜひ読んで頂ければと思います。
[1/2:TrueEndに関連して色々と追記]
[1/3:過去のカードのコミュとの関連性について大幅追記]
[1/4:考察だけに絞ったものを作りました。過去コミュとの関連及びここで扱いきれなかった諸々をコミュのスクショつきで紹介しておりますので、よろしければこちらも是非。]
以下コミュ重大なネタバレにつき注意
まずはカード名「さよならごつこ」について。これはずばり①のコミュで出てきた「これで...お別れとなりましょうか...!」という凛世の台詞から。Trueまで読んで頂ければ分かりますが、実際そうはならないのであくまで「さよなら"ごつこ"」です。
(これは推測なんですが、この"ごっこ"というのは「『もしシャニPと凛世が離れてしまったら凛世がどうなるのか』ということを描いたコミュなんだよ」ってことを暗示するためのカード名なのかもしれません。)
次に注意して頂きたいのが、今回のコミュの時系列です。一番最初のコミュは凛世の帰省という物語の最初であって、一連の話の最初ではありません。
このカードで時系列的に一番最初になるのは、四番目の「常磐」で描かれた、凛世が寮で準備をしている所です。このように回想を多く挟んだために時系列がこんがらがって何が何だか分からなくなる人が多そうなので以下に時系列を記しておきました。
どこが回想でどこが今のことなのか、整理して古文を読むみたいに注意して読んでいかないと本当にこんがらがります。気をつけて下さい。
[凛世の帰省を含めた一連の時系列]
*○の中の数字はコミュ
* - XのXはコミュ内の場面が切り替わっていく順。
寮で出発の準備(④-4)
↓
シャニPと凛世がオフィスのロビーで会話。
一緒に昼食を食べることに(④-2)
↓
レストラン(?)までシャニPと徒歩で歩いていく(④-7)
↓
シャニPと南天を見つけて一緒に食べる(②-2,④-5)
↓
シャニPからチョコレートを貰う(②-4)
↓(同日or別日?)
シャニPに車で送ってもらう(①-2)
↓
新幹線に乗って鳥取へ(①-1)
↓
新幹線下車後、タクシーに乗って杜野の家へ(②-1)
↓
タクシーを降りた凛世が南天を見つける(②-3)
↓
杜野家の家族(後述)と初詣。Pに電話(③)
↓
東京へ戻る準備(④-1,3,6)
↓
電車と新幹線乗り継いで東京駅(?)着。
ホームでシャニPに出迎えてもらう(True End)
以上を理解した上で、それではコミュの内容へ移りましょう。
①君離る
初っぱなは東海道(?)新幹線の中からスタート。「Pから離れていく」みたいな言葉があって一瞬GRADのあれか!???ってなったんですが、そうではなくてホットしました。
中盤以降の回想シーン内で、凛世が実家へ里帰りするとか予想以上のネタぶっこまれて「は??????」ってなりました。まあなんとなく分かってはいましたけど。そしてLPと夜明けの晩にを読んできた凛世Pの皆様なら、もうこの時点で後半のコミュで誰出てくるか想像付いていたのではないでしょうか。
送迎の車内にてPが凛世に「もし何か悩んでたりするなら、聞かせてもらえないか」って尋ねるのですが、ここ多分凛世花伝四番目の「しゅら -syura- 」とわれにかへれの「こもれ 日」を意識してるような気がします。前者は聞き方がほとんど同じ、後者はわれにかへれでは凛世が答えずに「放っておいてくださいませ...」という一方で今回では凛世が答えてちゃんと話をしている。細かいところなのでもしかしたら違うかもしれませんがどっちにしろ過去のコミュの内容踏まえて凛世の成長を描いた良いコミュなのには違いありません。
そして選択肢。左からそれぞれ見ていきましょう。
ちなみにこれ、どれを選んでも全部凛世の不安とか心配をシャニPが打ち消す役割を担うようになってたり。
A:待ってるよ
「休みは短くていい。離れるのが寂しい」って凛世の本音が聞けます。この台詞の言い方が可愛すぎる。それを受けてのシャニPの答えが「嬉しいよ。」なの本当にP杜好きとしても嬉しすぎた。その返答で凛世が嬉しそうな顔になるのが本当にもう...
B:気を付けてな
「これで...お別れとなりましょうか...!」って台詞に凛世のシャニPへの人一倍強い想い感じ取れるんですよ...。絶対にそんなことはないはずなのに、少しの間里帰りだけでもお別れになっちゃうのではないかって心配する凛世のこの言葉が、凛世がどれだけシャニPのこと好きなのか分かっていいですよね...。
シャニPがここで「お別れになるわけ、ないじゃないか。新年もよろしくな」って返してくれたので本当にナイス返答だったと思います。「新年も」、つまり来年もまた会えるということを示唆したこの言葉があったからこそ、凛世は安心して「行って参ります」と言えたんじゃないでしょうか。
C:来年も、よろしくな
Bの中で出てきた言葉の言い換えですが話の流れとしては大分変わります。
「遠い...遠い気がいたします...来年...またお目にかかれる時が...」
これもまた凛世のシャニPへの想いがどれだけものか分かる良い台詞ですよね...。シャニPのいる東日本と、凛世の実家がある西日本。行って帰ってくるだけでも何日もかかる。里帰りして両親の顔を拝めることは確かに嬉しいけれど、かといって大好きなシャニPと時間的にも空間的にも離れてしまうということは、凛世にとって本当に寂しいし不安になる。
そして「正月休みは短いぞ」と言ったシャニPに凛世が「プロデューサーさまは...短いのですか...?」と聞いたシャニPの台詞、これですよ。
「休みは嬉しいけど...短い方がいいな。大事な仕事があるからさ。凛世が楽しくて、嬉しくなってくれる仕事」
仕事熱心なシャニPらしいんですけど、逆に凛世からしたらこんな事言われたらますますシャニP好きになっちゃうでしょうが!?実際に凛世もこれ受けて「楽しくて...嬉しいゆえ...長いのです...」って返したあとすごい嬉しそうな顔して「良いお年を...お過ごしください...プロデューサーさま...」って微笑むし...。
まったくこのシャニPは不器用なんだか優しいんだか本当分からなくなります。あ、ここの凛世の台詞の真意としては本当にそのまま「楽しくて嬉しいから時間が過ぎるのが長く感じる」ってことで良いと思います。いずれにせよPの言葉を受けて抱いていた寂しさとか不安が消えたって点ではA,Bと共通していますね。
②南天
花言葉は赤が「私の愛はますばかり」
白が「深すぎる愛」「募る愛」
いずれも凛世に似合う花言葉ですね。
最初にタクシーに乗って杜野の家へ向かう所からスタートしますがコミュのメインは凛世の回想部分。多分シャニPに送ってもらった日の日中か、それとも別日。いずれにしろ里帰りの前なのは確かです。
このコミュ以降をよく読んでた方は気づくと思いますがこのコミュ以降やたら色が強調されます。ここではまず南天の赤。青い空に真っ赤な果実。
さらに時系列としてここが④の回想部分(④-3)に繋がるってことは覚えておいて下さい。あとなにげにシャニPの「今日は空も綺麗だ」って台詞がTrueEndに繋がります。初見で読んだとき本当にビックリしました。
凛世の「あなたは...遠い...と...」でここでも出てくる「遠い」という言葉。これも凛世の心情掴む上で後々にも重要になってきます。ガシャキャッチフレーズにもありましたよね。
この凛世の台詞、南天が空へ呼び掛けた言葉として出てきますが、これ普通に考えたら「何でこんなやり取りあるんだ?」って思えるじゃないですか?実はこれまじでめちゃくちゃ良い暗喩になってるんです。
それは空間的な距離の遠さを嘆く凛世の心情を表現するため。これは限定p-SSRわれにかへれが関係しています。
Trueタイトルとの関連については後述しますが、われにかへれ二番目の「むらさき」というコミュでは、凛世が赤いイチゴのかき氷、シャニPが青いブルーハワイのかき氷を食べているんですよね。コミュの内容についてはネタバレ防止のために詳しく言いませんが、これを踏まえて見てみると青い空=シャニP、赤い南天=凛世とも考えられます。つまりシャニPに自分の想いが中々伝わらない、いつまでたっても自分はシャニPの後ろに付いていくしかない(=横に並んで歩けない)ということを嘆いている凛世の心情を、暗喩として込めたものです。
この「シャニPの横に並んで歩けない」という凛世の感情は過去のプロデュースカードのコミュでも何度も出てきています。
ふらここのうたの『ふらここ』では「プロデューサーさまは...いつも...凛世の前を洋々と...あと一つ漕いだら...もう一つ漕いだら...プロデューサーさまのお隣に...並べましょうか...」「凛世は...どのくらい漕げば...」と思って、「きっと...もっと前に行きたいのでしょう...」とブランコに仮託して自分の心情をPに吐露しています。
また微熱風鈴の『みをつくし』では砂浜に流木で描いた相合傘が消えてしまったことに「ふふ...でも、良いのです...このように...お隣を歩けるのですから...」と言っていて、杜野凛世の印象派でも『drawing4(かんかんかん)』では「はい...ご一緒に...参りましょう...」と嬉しそうに言っています。
(微熱風鈴とさよならごつこは、④で後程出てくる「でしたら...嬉しいです...お隣を...歩ける方が...」という言葉とも関連があります。微熱風鈴ではこの言葉は波の音でシャニPに聞こえていない一方で、今回のさよならごつこではシャニPにちゃんと聞こえているっていう対比構造になっていたりします。こういう意味でも、今までのコミュを経ての二人の関係の成長が分かって良いですよね。ローポジションの「お隣で...迷わせて下さいませ...」もそんな感じの台詞です。)
だからこそこの台詞はここにあるし、このPと凛世のやり取りが必要なんですよね。
そして続くシャニPの「ああ―、あんなに、高くっちゃなぁ...!」という台詞。今さら気づいたんですけどこれ凛世花伝の四番目のコミュで、シャニPの背中に浮き雲と書いた凛世が言った「プロデューサーさま...凛世は...手の届かぬ物を...見上げて...」と言う台詞と関係あるように思えてなりません。
回想が終わり今に戻ります。タクシーを降りた凛世が見つけたのは紛れもなく南天。このときの「遠く...遠くに...来てしまいました...プロデューサーさま...」という台詞からはシャニPから遠く離れた場所に来てしまった凛世の寂しさを伺わせる心情が感じ取れます。はいこれ、③に繋がる伏線です。
さらに回想へ移って、シャニPが凛世へチョコを渡す場面に。
真っ赤なパッケージとここでも色。この赤は南天を見て(回想中ではシャニPが、今では)凛世がこれを思い出したって話の流れたのためにあえて同じ色にしてるんでしょうね。
チョコを貰った凛世が「このように...頂かなければ食べられるのに...」と呟いた事で話が進み選択肢へ移るんですが、この凛世の台詞、直接は明言されてないですが多分最初に貰った名刺を凛世が大事にしてるって朝コミュや、印象派凛世など色々なカードで出ているシャニPから貰った物を凛世が大切にしているっていう流れを受けて、「Pから頂いた物だから取っておきたい。大事にしたい」っていう凛世の感情を表してると思うんですよね。こういう朝コミュや以前のカードのコミュの話入れてくる所、シャニマス運営って本当に天才だと思います。
A:食べない方がもったいないぞ?
「遠慮しないでくれ。そんな珍しいものじゃないんだから」と言ったシャニPに返した凛世の言葉、「珍しく...なくとも...あるのです...勿体ない理由が...」って所に、凛世がPから貰ったものを大事にしたいって思う気持ちが込められてる気がしてなりません。凛世の「美味しい...」ってかわいらしい声聞けるのもこれ。
回想終わった後の「ほら...こんな時に...頬張りたいのに...」もこのときの凛世の感情知れる良い台詞ですよね...。凛世...。
B:賞味期限が来ちゃうぞ
「だから早く食べないと」ってPの言葉に「食べれば...なくなりますゆえ...」って返すとPが「また買えるだろ?美味しいときに食べればまた食べたいって思えるだろ?」って返すんですよ。
「また...食べたいと思うから...心が...騒ぐのです...」
回想終わった後の凛世の台詞は「赤い...遠い...」で、回想を受けての凛世の思いを象徴した台詞となっています。
これA読んでからB読むと「ただ大事だから取っておきたい」って訳じゃなくて「Pと離れて寂しいときとか気を紛らわしたい時に食べたいからPと一緒の時にはあんまり食べたくない」とも解釈できますね。
C:なくなるんじゃないよ
①でもみたようなBの中で出てきた言葉の言い換えで話が少しだけ変わるやつです。またしてもシャニPがイケメンなこといいます。
「なくなるんじゃなくて美味しいって言う、気持ちになる」
これに凛世が同意して回想が終わるわけですが、この後の凛世の台詞が今回のコミュの凛世の心情表現をよく表していると思います。
「甘い...赤い...青い...美味しいよりも...恋しい...」
やっぱ凛世はシャニPのこと好きなんだよなって...。
③遠きにて
選択肢のないガシャ演出のコミュ。ここで待ちに待った凛世のお姉さんが出てきます。夜明けの晩にで存在が明かされ、LP共に回想ないでしか出てこなかった、遠くへ嫁入りにいった凛世の姉が夫共々里帰りした(それか戻ってきて家業を継いだ)ようで、凛世と初詣へ出掛ける。そんな所から始まるコミュです。
冒頭からシャニPも凛世もお互いなんだか寂しそうにしている。そんな中で出てくるのが凛世の姉です。夜明けの晩にで存在が明かされLPでは回想で出てきた姉が満を持して登場します。この姉さま、まあ予想通りと言うか冗談好きの明るい性格ながら妹のことを心配する優しさも持ち合わせてるいいお姉さんなんですよね。
そして凛世、凛世の姉、姉の夫の三人の会話が進んでいく訳ですが、そんな中で出てきた「真っ赤」という言葉。リンゴ飴なんて赤いのが当然で普通なのに、わざわざ赤いとつけた理由は、ここまで来たらもう言わなくても分かるでしょう。これでシャニPのことを思い出した凛世は、姉の元から走り去って、シャニPに電話をしに行きます。
そうして姉の元を離れたのですが、それでも凛世は「このような日のこのような時間にお声を聞きたいと願うのはご迷惑でしょうか」ってシャニPのこと心配するんですよ良い娘すぎませんかもうはよP杜は結婚しろ式場が来い
...話が逸れましたが、凛世は「10回かけてもダメなら諦める」と自分を納得させて、Pの携帯へ電話をかけ始めます。このときの「えいっ...」が可愛すぎるのは言うまでもないです。水色感情でも同じような感じの凛世の台詞聞けますよね...可愛い...
しかし現実とは無情なもので、電話は一向に繋がらない
4回...5回....
7回....8回....
9回...
このときの凛世の「なんと...遠い...」という言葉の悲しさといったらそれはもう...
これで最後...「10回」。凛世がそう呟いたのと、同時にシャニPが「あれ、着信」と気づいてガシャ演出に入るこの一連の流れが私は本当に好きです。見てて鳥肌立ちました
それと電話繋がったときの凛世の驚いた表情から喜びを湛えた表情になってすごい嬉しそうな恥ずかしそうな表情になるのめっちゃ良いですよね...。可愛すぎてヤバイです。凛世もやっぱシャニPに恋する乙女なんだなって...これ見ていまだに凛世はシャニPのこと好きじゃないとか言う人いたら目が節穴だと思います(暴論)
そしていつもは仕事だので邪魔が入るのに、今回はちゃんと繋がってくれたのが嬉しすぎる...。印象派では繋がらなかったのに、今回のさよならごつこは繋がったってのも過去コミュとの対比になってたりします??
さらにもう一つだけ。このコミュに関連してガシャタイトル「助詞のように、街あかり」についても考察していきます。
これ③のコミュ読んだ上でキャッチフレーズの「遠いな、な、な」と十二月短編の「ひとつ空のもとに...貴方さまは...」という言葉を踏まえると、「今の凛世とシャニPの距離は時間的にも空間的にも離れていてとても遠いけれど、二人のいる街の明かりが映っている夜空は、確かに一つ同じ夜の空なんだよ」みたいな事なんじゃないかなって...。凛世の電話が通じたのも、シャニPが同じ夜空の下にいたからじゃないでしょうか。
④常磐
②から強調されてきた色系統の名前。緑色です。ポケモン知ってる人ならトキワシティで通じるかな。
冒頭は凛世が東京へ帰る準備をしている所からスタート。今回はやたら回想と今の時間への交代が激しくて時系列こんがらがりますので落ち着いて読んでください。
凛世の母、LPで厳しく書かれていたけれどここの書き置きだとすごい優しそうなんですよね。
最初の回想。時系列的に一番最初の出来事です。どうして南天を見つけたかのきっかけになってます。シャニPからお誘い受けた凛世の「昼食を...ご一緒...いたします...!」も可愛すぎますよね...
続いて今。凛世が見つけたのはコミュタイトルになってる通り「常磐の髪留め」。これは今回里帰りしたときに姉から貰ったもので、ここについてる姉の台詞「デート用だったの」が本当にもう...。
回想二つ目。多分ここが一番時系列前だと思います。出発する準備をしている凛世が、寮のテレビで「天秤座(=緑)のラッキーカラーは緑」と聞いてびっくりするんですよね。これは凛世がこの時紅いかんざしをつけていたからではないでしょうか。
ここで再びその後のシーンの回想に戻ると画面の色に赤い太線が加法混色という形で入って強調されていて、絶対これ「あれ?」ってなったと思うんですけど、これ間違いなく意図的だと思うんですよね。この時の台詞で「青い...青い空に...真っ赤な実...」ってあるので、青い空に赤い太線が入ってる...つまり青い空と赤い南天の実を指しているんです。また赤が強調されているのはこの時凛世が紅いかんざしをつけていたからなんですよね。さらによくよくコミュを読んでいくと、この表現に隠された驚きの隠喩が見えてくるのですが、それはまた後程。
さらに今に戻って凛世が呟いた「赤...青...緑...これがあれば...美しかったのに...」という台詞。加法混色で気づいた方はいるかもしれませんが、赤青緑は光の三原色。これを混ぜればどのような色でも作り出せると言う色です。ちょっとシャイニーカラーズみがありますね。この台詞の真意は最後の回想部分を見ていけば分かります。
そして最後に回想へ。最初の回想で昼食を食べに行くことになった凛世とシャニPが歩いてレストランへ向かうシャニPの「ごめんな」という台詞から選択肢に繋がります。このコミュの形、後から気づいたんですが実はわれにかへれの「こもれ 日」の時と同じなんですよね。シャニPがごめんなって謝ってから選択肢に入る形、全く一緒です。
(ちなみにこのコミュどれ選んでもシャニPがヤバイです。そしていずれも②の回想部分へ繋がります。)
A:締まらないよな、年の瀬なのに
「凛世にとっていい時間になるようにっていつもいつも思ってる んだけど―まだまだ課題みたいだ。来年も」
「もうちょっと、待っててくれ。そんなふうにできるようになるから」
こんな事シャニPに言われて凛世が喜ばない訳ないでしょうが!!???まじで仕事熱心なのか口説いてるのかどっちだか分からないような事言うなシャニPお前そういうとこやぞ...
こんなこと言われちゃったから凛世も「締まらないのは...凛世でございます...お誘いに...浮かれて装いのこと...ばかり...」って言っちゃうしそれ聞いたシャニPが「...え?」って凛世の返答に驚くんだけどシャニP何驚いてるんだお前のそういう言葉のせいやぞ...。十二月とか想ひいろは見てると思うけどやっぱシャニPって凛世のこと好きだよな????
「よい時間です...凛世には...ー参りましょう...」って台詞もシャニPと一緒に居られて嬉しいって言う気持ちが表れてて良すぎる...。印象派と微熱風鈴との対比...。
B:はりきるところじゃなかった
「いつもこんな時間を作れるわけじゃないからせっかくならって思ったんだけど。」って思わせ振りな台詞しといて次に「早めに控え室に」とか言っちゃうのまじで乙女心ないよなこいつって感じ。シャニPはもっと凛世の気持ち考えてくれよ...
そしてここでも凛世の「いえ―凛世も...はりきっておりました...!」という言葉を受けて「...!」って驚いてるんだけど何驚いてるんだお前そういう(以下略)
この後の「そのように...思ってくださるなら...力が湧いてまいります...。」という凛世の台詞を受けたシャニPが「うん。ごめんごめん...いい時間にすること、考えなきゃな」って言った所、①の「大事な仕事があるからさ。凛世が楽しくて、嬉しくなってくれる仕事」って所と被ってめっちゃ良いよな...
C:綺麗な格好で歩かせてしまって
個人的に今回のコミュで一番好きだったところ。シャニPの台詞もヤバければそれ受けた凛世の台詞も「あ、あの...いえ...綺麗...でしょうか...!」「...!そ、その...き、綺麗な格好を...しておりましょうか...」ってすごい嬉しそうな動揺したような声出しちゃって...好きな人から綺麗だなんて言われたらこうなっちゃうよなそりゃ...
そして今回のコミュで「常磐の髪留め」が出てきた理由が、次の凛世の「ほ、本当は...緑のかんざしが...その...」って台詞から推察できるようになってます。
これつまり今の所踏まえると凛世はこの回想部分「デート」だって思ってたんじゃないかと思うんですよね。これは凛世の「でしたら...嬉しいです...お隣を...歩ける方が...」や前述した「赤...青...緑...これがあれば...美しかったのに...」という台詞からも分かります。シャニPと並んで歩いて昼食を共にするなんてデートのようで、本当は姉がデート用にくれた緑のかんざしをつけていれば良かったのだけど、貰ったのは里帰りした後以降だからそれができなかった。「遅きに...失しました...」という台詞からも分かります。
「そこまで揃えていれば青い空、赤い南天、緑の簪と光の三原色が揃って本当に美しかったのに...」という凛世の想い...それがこのコミュだけで分かる理由です。
⑤我に帰れ(True End)
初っぱなからコミュタイトルで殺しに来るスタイル。
「われにかへれ」、p-SSR凛世のカード名です。シャニマス運営は私たちの事なんだと思ってるんですか!???
ありがとうございます!!!
...それはおいておいて、いよいよコミュの感想入るんですが、ヤバすぎませんかこれ???
まず今回のカードとわれにかへれの関係性で言うと、凛世がどこかへ出掛けて帰ってくるカードになってるんですよねこの二枚。True Endが旅行から帰るところを描いたコミュってのも一致してたりします。(Pが一緒なのかそうでないかと、季節が真夏か真冬かって違いはありますが。)
あとこれは先ほど述べた通り二番目のコミュで出てきた赤と青がわれにかへれ二番目の「むらさき」ってコミュあるじゃないですか。今回の二番目「南天」で出てきた空の青色と南天の赤色って、あれ踏まえると「凛世とシャニP」のこと指しているということですね。
さらに注目したいのがこの二枚に加えて十二月短編です。ガシャタイトルの話は先程、その他はこちらで詳しく述べていますが、今回の四番目のコミュで出てきた赤というのは、何も南天の赤、われにかへれで出てきた凛世のことだけを指しているのではなく、十二月短編で出てきた赤いカルメンの口紅の暗喩にもなっています。これと共通する緑色の常磐のかんざしが出てくる今回のさよならごつこ、そしてTrueタイトルの似かよったわれにかへれ、これらに共通する点は「全てコミュが時系列で描かれている」という事です。
十二月短編:クリスマスから年末にかけてを順番に
われにかへれ:凛世とシャニPの旅行の様子を行きのバスから帰るまで順番に
さよならごつこ:凛世の帰省の様子を行く前から帰るまでを順番に
他のカードのコミュではいずれも四つの話の集合という形で、明確に時系列が描かれてはいません。一方この三枚だけは四つのコミュに明確な時系列が存在していることからそれ繋がりでわれにかへれを意識したタイトルになっている、とも考えられます。
話が逸れました、コミュの内容へ映ります。冒頭から凛世と凛世母のやり取りがめっちゃ微笑ましい...。母も姉も凛世のことすごい心配ししてて、杜野家めっちゃ仲良くて暖かい家族なんだなって...
逆を言えばこれだけの優しい家族から反対されても「家族の反対押しきってでもシャニPに付いていって、アイドルになって最高のステージをみたい」って決意した凛世の気持ちがどれだけのものかよく分かるんですよ...そういう点でも今回のTrueヤバすぎると思います...。
そしてここで兄さまの話が出てくるんですが、これは凛世の姉と結婚した夫なのか、はたまた凛世の直接の兄なのかまでは明言されませんでしたが、コミュに出てきた方でいえば姉の夫のことなんじゃないかなと私は思いました。
時間は進んで新幹線内。シャニPから「迎えに行くよ」ってメッセージを受け取ったことで、嬉しそうに微笑む凛世...本当に遠かったもんな...今までのコミュ読んできたら、ここの「またシャニPに会える」という凛世の嬉しさは、言葉にできないくらいの物だったと推察できると思います。
わざわざこの後「電波が切れた」って表現を入れてから灰色の高波って再び色を入れてくるんですが、普通なら青いはずの波を灰色って言ってる理由、ここまで読んでくださった皆様ならもうお気づきですよね。
この灰色、電波が切れてシャニPからのメッセージを受け取れない凛世の、寂しいって心情を表現するための色なんですよ。これは直後の「プロデューサーさま...」って所からも推察できます。今回のコミュは最初から最後まで色を上手く使ってくるコミュだったなって...。
そしてここ、「少しずつ故郷が知らぬ顔になっていく」という表現の後で、電波が戻ってから「近くなってゆく...貴方さまに...」という対比表現を加えています。というか知らぬ顔って言葉の選び方ですよこれ皆さん覚えてます?ローポジション初っぱなのコミュタイトルが知らぬ顔なんですよヤバくないですか???
場所は変わってシャニPサイド。
良い天気の下で門松についてる南天を見て、②の時の凛世とのやり取りを思い出すシャニP。綺麗な空、南天が繋がった見事な伏線回収でした。
話は最後に凛世側に戻ります。いよいよ新幹線が東京駅に到着すると言う所で凛世の「始まります...」という言葉。これは何度も繰り返されて最後に続きが語られるのですがそれは最後に。
列車の到着寸前にシャニPから「何号車だ?ホームにいるよ」というメッセージが送られてきて、凛世が「―!プロデューサーさま...」ってすごい嬉しそうに言う所がまじでもうやばすぎる。
ホームでシャニPに声かけられて「お帰り」って言われた凛世の顔見ました?藁でゅーさー様抱き締めて満面の笑みですよ...?見てるこっちにまで嬉しさ伝わってくるこの笑顔、素敵すぎる。
①で凛世が心配してた「これでお別れになるかもしれない」何てことは無かったんですよね、本当に良かった....!!
そしてもう1つ。凛世の「始まります」という言葉、結局一体何が始まるのかという事なんですが、これがまたもうP想いの凛世らしくて、「新しい年」なんですよ。
それも「貴方さまのお帰りから」って...。ここ最初に言わないで、何度も繰り返して気にさせてからの一番最後で語らせるのまじで天才だと思いますシャニのコミュライター本当何者だよ!!????
全体として、今回のコミュは
①Pと凛世の時間・空間的な距離感の遠さを過去のpカードのコミュを踏まえつつ、対比表現によって(その遠さこそまだあれど)次第に二人の距離が近づいていっていることが示されている。
②回想を交えながら色を強調することによって、直接明言せずとも凛世の心情を読者へ分かりやすく理解させている(色を感情で表すと言うのがある意味水色感情)
③それらを過去のコミュとも繋げつつも、コミュ内に多くの伏線を張ることによって過去のコミュ及び前のコミュの内容が後の話へ自然に繋がるようになっている。
完結して言うなら言うならある種の古典文学作品のようなコミュと呼んでもいいでしょう。9万もしくは鉱脈枯渇してでも掘る価値がある素晴らしいコミュです。思い出アピールもLP完全に意識してますし、本当に素晴らしいカードです。
以上、一凛世Pが凛世のコミュ読んで思い付いた感想並びに考察を書き並べたnoteでした。拙い文章で申し訳ありませんでしたが、ご静読していただきありがとうございました!
それでは今年も皆様とP杜に沢山の幸福がありますよう祈らせて頂いて今回の締めとさせて頂きます。