虫を潰すのが苦手
5月の初旬、山の上の一軒家へのお引越しが終わりました。念願の自分の住処! 本当にうれしい。
家の周りはたくさんの虫や鳥や動物たちがいて、昨日は訪れたガス屋さんが、「そこに野ウサギいたよ~」って言ってた。
ところでわたしは、虫を潰すのが苦手。
虫や獣や雑草など、自分たちの暮らしのために取り除かなければいけない、いわゆる「害」の字が付く生きものがいるし、駆除することに異論があるのではなくて、あくまでわたしの個人的な性分の問題として。
わたしがひとつ虫を潰すごとに後ろめたさを感じてしまうのは、もはや性分でしかないし仕方ないよなぁ、と思っている。わたしは、この性分と折り合いをつけて生きていかなきゃいけない。
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以前、わたしの不注意でヤギを死なせてしまったことがある。死因についてはいろいろ複合的で、周りの人ははっきりしたことは言えないと言うけど、わたしはわたしのせいだったと思ってる。わたしにとって、今後もずっと抱えて持っていくもののひとつ。
そして、わたしにとっては、重みをもって抱えていくという意味では、虫を潰すのだって本質はヤギの死と同じなのだ。大げさだけども。
で、虫をやたらに潰さなくても済む自分の家の存在がとてもありがたいなぁと、暮らし始めて感じている。
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家は、自分を抑えなくても安全と安心が担保される場所。家があるから、外でも安定していられるんだよなぁ、とも思う。
テーブルを動き回るハエトリグモを存分に愛でられる幸せを感じながら、つらつらと考えたことを書き留めてみた。
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追記1/無意識であれ意識的であれ、わざとであれ不可抗力であれ、どちらにしても、生きていくことはほかの命を奪うこと。気づくのは辛いけど、知らないままよりはいいし、気づいたならできることをしたい。ちなみに、少しずつ始めている狩猟や皮なめしも、そんな気持ちがスタートなのです。
追記2/これを書いた数日後、台所にネズミが出て、同居人に叩いて動きを止めてもらったあと、良かれと思って頸椎脱臼したんだけど失敗して余計に苦しめてしまった・・・。反省。日々精進です。
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激カワな写真はこちらから拝借しました:じつはかわいいハエトリグモ|心を育む自然情報サイト http://hugmedia.jp/?p=2602 。