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「イト と いのり」 に込める想い

一人一人に何かしら「いのり」があると思う。
「いのり」というと大げさかもしれないけど「こうありたいな」「こういう世界になってほしいな」など自分自身や世界に対しての想い。

実際に綿から「糸」を紡ぎながら、その人が大事にしている願いや「いのり」。そして、どういう「意図」(intention)で日々の営みや活動をしているのか聴いていきたい。

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なんでいろんな人の「イト と いのり」を聴きたいのか?
私は人の物語を聴くことがとても好き。
ただ、最近はそれを自分に止めておくのはもったいないと感じている。あとは、聴いた話を紡いでいったら思いがけない波紋に広がるかもしれないと密かに楽しみにしている。

そして糸紡ぎに出逢い、効率とスピードを求められる社会において、瞑想的な時間、手を動かす、暮らしの身近なモノに触れる事はすごく大事だと直感的に感じた。
なので、いろんな人とこの時間を共にしたいという思いもあり、そんな場を作っていくことにした。


始めようと思ったきっかけ

リトリートに導かれて参加
ここに至ったのは、2020年の1月にインドでガンディー3.0 リトリートに参加したのがきっかけ。

リトリートには世界中から40人近くが招待された。
日本からの招待者は多くの社会起業家を輩出&伴走してきたETIC代表理事の宮城さんのみで、私は通訳として同行した。他にはpintrestの社長、元オバマ政権の中核、アメリカンインディアンの祈り手、大学教授、お坊さん、瞑想・ヨガ講師、農家、女優、社会起業家などなど多岐に渡る実績も行動力もある人達。そんな、めちゃくちゃ忙しい人達が「なんでかわからないけど、来る必要性を感じて、空けてきた」と口々に言っていたのが印象的だった。

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リトリートの呼びかけ人はNipun Mehta、シリコンバレーでIT技術者として成功を収める傍ら、service spaceをたちあげ、20年以上無償でボランティア活動をしてきたギフト経済実践者である。

service spaceは、あらゆる人々に優しさの実践や奉仕を奨励する様々な革新的なプログラムを展開していて、現在、登録メンバーは世界171ヵ国、60万人を超え、数百万ドルに相当する無償サービスを提供するボランティア組織である。https://www.servicespace.org/


"ギフト"を受け取る
インド北西部グジャラート州の州都アーメダバード市に着いたら、飛行場への迎え含め、滞在中の宿泊、食事、体験など全て無償で、日本円を換金することなく、家族へのお土産までもギフトしてくれた。

決まったプログラムはなく、参加者の一人一人の豊富な物語と英知を主催者は最もふさわしいタイミングで引き出し、新たな学びが次々と生み出されていった。それらは頭で学ぶというよりも、愛と感謝の気持ちを常に中心におきながら、様々な人の人生物語を通じて本当に大事な事を再認識したり、思い出すのに近かった気がする。

ガンディー3.0リトリートという名前からもわかるように、ガンディーの思想を大事にしていて、ガンディー・アシュラム(道場)に行く機会があった。
そこで私は初めてガンディーが唱えた「糸紡ぎの大いなる意味」に非暴力、女性エンパワーメント、自立、平等、足を知る、心の平和が含まれる事を知った。

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そして、不思議な事に一緒にいた多くの人がガンディー・アシュラムの祈り場で瞑想した際に同じメッセージをその場から受け取っていた。

「Stand Up、一人一人が立ち上がりなさい、あなたはもう準備ができている。見渡してごらん、既に多くの人があなたを応援している」と。

それは彼が残してきた言葉と近い意味だったのかもしれない。もしくは、この直後にコロナ禍を生きる、私たちへのメッセージだったようにも感じた。

“Be the change that you wish to see in the world.”      Mahatma Gandhi


「イト と いのり」の始まり

帰国してからも半年以上、世界中にいるservice spaceの人達との学び合いは続いた。そんな中で、「蒔いた種がいつどう咲くかわからなくても、愛を込めて自分の意図・いのりを大事にしなさい。小さなことでも良いから立ち上がりなさい」という学びを私は得た。

インド滞在中にガンディーが発明した糸車を2つ手渡された。1つは私自身のために。もう1つは他の人に教えるために。

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帰国して、"糸を紡ぎ"を続けたいと思った。
なんとなく、十月十日続けたら何か生み出される気がして、糸紡ぎを1人で続けてみた。

その次に綿を育ててみたいと思って、種をいただき、"種を蒔いた"。
そして、"糸紡ぎ体験"ができる「イトの扉 」という場を持ち、糸紡ぎをしたい人用に、インドから「88本のタクリ」を贈ってもらった。

(その時の出来事はこちら)

すると、友達が、私の話を聴や想いを聴いてくれて「イト と いのり」というコンセプトが生まれ、糸紡ぎをしながら、一人一人の想いを語ってくれる「イト紡ぎ人たち 」を紹介していこうということになった。

チャルカ仲間

この先何が紡ぎだされるのか?
どういう波紋が広がるのか?
まずは私自身がstand up して私の中にある小さな「イト と いのり」を蒔いていこうと思う。

何がいつ咲くか・・・たのしみ。

yuko


この「イト と いのり」によって、いろんな人のバックグラウンドや、そこから導き出された未来への願い、そして現在のアクションを聴けるのを、とてもとても楽しみにしている。
糸を紡ぎながらだと、普段ではなかなか話さないようなことまで、するりと口から出てきてしまったりする。
それは、糸紡ぎという瞑想的な時間がもたらすものでもあるし。手を動かしながらだと、話すことだけに集中できないからなのか、うまいことを言おうとしても言えず、素直でシンプルな言葉が出てきてしまうからのような気がする。

そんな飾らない想いたちを、たくさんの人にお裾分けしたい。
そして、そんな瞬間たちを大切に切り取って、紡がれた言葉と共にお届けしたい。

むらかみ よしみ(写真・デザイン)
人のご縁は、糸のように、繋がっていく。
人のストーリーも、糸のように、紡がれていく。

真綿の優しいカタマリが、
何百もの繊維を結合させて、
1本の強い糸になっていく。

紡ぎ人の、意図のあるストーリーをお届けし、
あなたの心にバトンを繋げていきたい。

hanano*(ライティング)






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