3×3Lab Futureが好きな理由[Footwork&Network vol.19 no.1]
「初めて会った人」との出会いで感じたこと、気付きを記事にするFootwork & Network、略してF&N。今回は3×3Lab Futureという場所での出会いを通して、「場」に対して感じたことを書きたいと思う。
3×3Lab Futureってどんなところ?
3×3Lab Futureとは、東京・大手町にあるイノベーティブなビジネスワーカーが集まるサードプレイスである。夏に開催されたイベント「丸の内サマーカレッジ2021」に参加したことがきっかけで3×3Lab Futureに足を運び、現在も他イベントのスタッフとして運営のお手伝いやゼミでもお世話になっている。今回3×3Lab Futureを記事のテーマに取り上げようと思ったのは、この場所がとても素敵で、数回足を運んだだけで私にとって好きなところになったからだ。
3×3Lab Futureはサードプレイスと謳われる通り、知らない人もいるけれどカフェと家の間のような、とても居心地よく話しやすい雰囲気が漂っている。形や素材の違う机や椅子、植物や木材の家具を内包した開放的な空間、そして施設に集う会員同士のつながりをサポートするネットワークコーディネーターの存在という、ハードとソフトの要素がこの雰囲気づくりに関わっているように私は思う。
ハードな要素は目に見える形でその場にいる人々の場に対する感じ方に大きく影響を与える一方、ソフトな要素は目に見えず実は影響されていることに気付きにくいと思われる。私は今回、3×3Lab FutureでネットワークコーディネーターをされているTさんからヒアリングを受け、ゆるやかなつながりを得ることでソフトな要素が与える場への影響を感じ取った。
ゆるやかなつながり
3×3Lab Futureでは、ゆるやかなつながりを通して社会課題や持続可能な社会づくりに貢献する取り組みの創出を目指している場であり、ネットワークコーディネーターが会員全員に対してヒアリングを行うことでゆるやかなつながり作りをサポートしている。Tさんは、私の興味分野やこれまでの経験などヒアリングの内容を踏まえコーチングをしている会員の方とお話しする機会を設けてくださった。私がまだ自分自身を掴めておらず、興味関心分野が定まっていないことを汲み取ってくださり、内面にある答えを引き出すといったコーチングができる方とつなげてくださったのだと思う。私は、実際に紹介された方とお話しすることで、自然と自分の考えの発生源を自分の言葉で伝えており相手と話していたはずなのに自己解決をしたような不思議な経験をした。
このヒアリングを受けるまでにも何度か足を運んでいたものの、3×3Lab Futureの「(目指している)場」の雰囲気を感じたのは今回が初めてだったように思う。安心して築けるゆるやかなつながり、そこから何か新しいことに踏み出したくなる気持ちを体感した。
これまでも居心地がいいと感じていたのだが、それはただそこにいて落ち着くというだけだったのかもしれない。「ゆるやかなつながりを通して社会課題や持続可能な社会づくりに貢献する取り組みの創出を目指している場」において、単に居心地がいいだけでは場づくりにならない。つまり、私が感じ受けていた居心地の良さのようにハードな要素だけでは3×3Lab Futureの場づくりは完成しておらず、ソフトな要素である場を支える人の存在が場づくりにおいて重要な役割を担っていた。
「場づくり」は与えるだけでは成り立たず、実際にその場に携わる人が一緒になってつくることが必要だ。それは目指す「場」が居心地のいい場であっても個々が集中するような場であっても同じであると思う。
私は、3×3Lab Futureが好きだ。居心地がよく、それでいて新しい出会いがある場だから。社会課題に取り組んでいきたい、学校やアルバイト先ではないさらに外の世界とつながりたいと考えていた私にとってこの上ない場に出会った。