周囲へのアンテナ[Footwork&Network vol.20 no.1]
@でんでんさんとの出会い
初めて出会った人の紹介、その出会いから気づいたことを届けるF&N。今回は、「心地よさの共存するサステナブルとは?」ということをテーマにしたワークショップで出会った方を紹介したいと思う。その方は、ワークショップの共創パートナーであるNoMaDosという会社で心地よい都市を共創するプラットフォームslowzを創業された田中さん(愛称:でんでんさん)だ。
@紹介したいポイント
私は参加したワークショップの中で取り組んだことから得た気づき以上に、でんでんさんの考えから刺激を受けた。
例えば、ダイバーシティやごみ削減などサステナブルに関するテーマからではなく、どうしたらサステナブルに向けたアクションにつなげられるのかといった視点から社会課題を考えること。社会課題を考えるといったら、あるテーマに対して興味を持つところから始まるとばかり思っていた私からすると、テーマありきでなくとも社会課題に対してアプローチすることができることに驚いた。その手もあったのか、、!
そして印象に残っていることがもう一つ。今回のワークショップでは、参加者が各々の思う居心地のよさごとにグループを組み、その居心地のよさをもちながらある社会課題を解決するにはどんなことができるか考えるといった内容であった。その際、でんでんさんからテーマとする社会課題はグループメンバーが選んだ居心地のよさと「一番違和感を受けるもの」にしましょうと言われた。もしそんな提案がなければ、むしろ選んだ居心地のよさに一番関係性があるテーマに決めていただろう。違和感あるもの同士を組み合わせること。日頃、結び付けないもの同士を合わせることは価値観にとらわれず新しい発見が生まれるからと説明がなされ、なるほどと感じた。実際に社会課題を解決するための取り組みをグループで行っている間、自分の中になかった新たな結びつきを考えていくことにとてもワクワクした。
@意識することの意識
私は、でんでんさんのように価値観にとらわれず色んな方向から物事を考えられる人に憧れを抱いている。こうすれば憧れに近づけるよ!なんて正攻法はないと頭でわかっていつつも、ワークショップ後にでんでんさんとお話しできる機会があったので興味本位で「常識や固定観念にとらわれない考え方をできるようになったきっかけはありますか?」と聞いてみた。すると、「関係してそうなことといえば、学生の時から何かしら日常生活の中で『意識をする』という時間をつくっていたかな」と話してくださった。周囲に対して発見や疑問など気付こうとする時間を意識的につくり、さらに自身で仮定を立ててみることもあるという。凄い、、、と思わず感嘆の声を出してしまった。
おそらく、発想を豊かにするためといった目的をもって日頃から周りにアンテナを張っていたわけではないのだろう。ただ結果として、その時間のおかげで色んな方向から物事を捉えられるようになったのだと思われる。
意識をしようとするだけで日常からでさえ学びを得られることもあるのだ。