「ito therapy sessionプログラム」のこと(3)
~絵本から始まる「遊び」のワーク~
ito therapy sessionのプログラムの1つに、
「ペラタのワーク」があります。
これは、「遊び」のワークです。
メインのワークに入る前の、ウォーミングアップ。
セッションの入り口です。
この「遊び」のワークに絵本を用いることがあります。
絵本は大人になっても読むことはあると思いますが、
誰かに「読聞かせ」てもらうことはあまりないのではないか。
ということで、「非現実的」を感じていただけたら、
という流れもあって、
ワークに絵本の読聞かせを取り入れています。
絵本はメインのワークに繋がる内容の物語を選びます。
遊びながらアートワークに取り組めること、
気軽さ、童心、想像力、などなど、
絵本には魅力的な要素がたくさん詰まっているのです。
子供の頃に絵本や本の読聞かせをしてもらった経験がある方、ない方、
おられると思います。
「読聞かせ」が幼い頃の思い出のひとつになっている方は、
誰かに絵本を読んでもらうという体験が、
幼少期の感覚を思い起こすでしょう。
幼い頃にご両親やお姉ちゃん、お兄ちゃんに読んでもらった記憶があるとしたら、その記憶が「あの頃」の自分に会わせてくれるきっかけになります。
「読聞かせ」なんてまったくしてもらった経験がない方は、
「非現実的」な感覚をもっていただけるかもしれません。
もしかしたら、絵本を読んで欲しかったあの頃の自分と隣り合わせで
物語を聴くような、そんな愛しい体験もできるかもしれません。
いずれにしても、大人になってからの「絵本の読聞かせ」、
それも、ご自身の心に焦点をあてて聴く物語は、
日常の心にそっと色の変った風を吹き込んでくれそうです。
私の幼少期を振り返ると、
自分ひとりで絵本や本を読む子供であったと同時に、
夜寝る前に母がよく本を読んでくれたことを覚えています。
母の声を聴きながら、ベッドの中で物語の世界を満喫していた
あの時間は「ウキウキ」とか「ワクワク」という気持ちというよりは、
まさにそちらの世界へ没入していた、そんな感じだったと思います。
あの時の「母の声」は、今思えばガイド瞑想に近かったかもしれません。
私にとって絵本は大人になった今もわりと身近な存在です。
今でもあの頃読んでいた絵本は大好きです。
本屋さんで見かければ、思わず手に取ってしまいます。
小学校の国語の教科書に載っていた印象的な作品を、大人になってから全部読みたくて絵本を取り寄せたこともあります。
絵本をワークの中で活用したいと考えたのは、
私の絵本好きも理由のひとつです。
ito therapy sessionの「遊び」のワークでは、
絵本の読解をすることが目的ではありません。
絵本の良さは、誰が読んでも、各々の解釈ができる
際限のない幅があるということです。
同じ物語でも、それぞれの価値観で受け取ることができる。
同じ物語でも、気になるシーンは人それぞれ。
どんな視点でどう理解しても、正解・不正解はない。
そんな無限の自由度が絵本の良さであり、
その性質はアートワークに通じるものがあるのです。
遊び心と、想像と、感覚と、なんでもありの自由な絵本の性質が、
アートワークのプログラムをより豊かに伸びやかにしてくれます。
価値観の違いがあるということ、違うことがおもしろいということ、
違っているからおもしろい、全部違って全部マル。
そして、もうひとつ絵本の良いところは、
グループセッションであればひとつの物語を仲間たちと共有するという
「繋がり」の意識をもてること。
個人セッションであれば、じっくり物語の世界に浸り、「自分の物語」として捉えることができること。
絵本1冊でいくつものワークが生まれます。
今、セッションで使うために新たに手元に置いている絵本が何冊もあります。
絵本はワークの内容のイメージを広げることにもとても役立ってくれます。
ito therapyは私が大好きなものの詰め合わせ。
このことにはちゃんとした理由がありました。
それはまた、別の記事で書こうと思います。
いつかの声を迎えに行こう
ito therapy
「私」だからできること
ito therapy session - 輝く未来へ~art&tarotで「私らしい」に出会う旅 (jimdofree.com)