溢れる茶碗からの教え🍵
ある禅の高僧が弟子の1人を拙宅に招いた。
「教えを得るにはどうすればよいか」という弟子の悩みを話し合ううちに、
「さすれば...」と高僧はお茶を用意した。
そして、師は弟子の茶碗にお茶を注ぎ始めた。
しかし、一杯になってもまだ注ぎ続けた。
お茶は茶碗からあふれて、卓へと溢れ、すぐに床へと溢れた。
とうとう弟子は言った。
「もうおやめ下さい。お茶はあふれております。もう茶碗には入りません。」
師は言った。
「よくぞ見てとった。お前についても同じことが言える。私の教えを得ようと思うならば、まず頭の茶碗を空にしなさい。」
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