永遠に満たされる男の結末
1人の男が夢を見ている。
彼は死んでしまって、遠い遠いところにいる。そこはとても快適な感じがした。ちょっと休んでから彼は呼びかけた。
「誰かいますか。」
すると、すぐに白い服を着た人が出てきた。
そして、尋ねた。
「何かご希望ですか?」
「何かもらうことはできますか?」
何でもあなたのご希望のものを差し上げられます。」
「では、何か食べるものを持ってきてください。」
「何を召し上がりますか?ご希望のものは何でもございます。」
彼は食べたいものを運んでもらい、それを食べて眠り、すばらしい時間を過ごした。それから演劇を見たいと所望すると、それも見せてもらえた。こうしてくり返し、くり返し、彼は望むもののすべてを叶えられた。
しかし、そのうちに彼はそれに飽き飽きしてしまう。
白衣の人を呼び寄せて言った。
「私は何かをしてみたいのですが。」
「申し訳ありませんが、それこそ、ここであなたに差し上げられない唯一の事柄なのです。」
これを聞いた男は言う。
「私は吐き気がする。飽き飽きした。いっそのこと、私は地獄にいる方がましだ。」
すると白衣の人は叫び声をあげて言った。
「一体、あなたはどこにいるとお考えだったのですか。」
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?