室橋裕和 『ルポ コロナ禍の移民たち』 #読了

 2020〜から日本にいる移民の方々を取材したルポ。今の時点で読んでもグッとくる内容だった。給付金の10万円が難民の人は受け取れないとかいうことも知らなかったし、やっぱりちょっと見て見ぬふりをしてしまってたなぁという印象。本の中で、コロナの比較対象として、リーマンショックやバブルが挙げられていて、それよりも酷かった、良かったというのは人それぞれだったけれど、そういう緊急事態の時に一番最初に割を食うのが移民としてやってきた人々だということを(そして今後もそういうやり方をしていくんだろう)ということを思うと、信頼度が本当に欠けてるとしか思えなかった。
 また、日本のコロナ対策が留学生にも大きく影響(そういえば再受け入れするまでかなり時間がかかってたよな……)したという学生へのインタビューもあり、準備してきたことがなし崩しになった苦労を思うと、本当に辛い。日本にいた人でも異国の地でオンライン授業とか一人で家にいることって、本当に病むよなぁと思った。
 まだ2020~2021年の鬱々とした感覚を覚えている内に読むのがいい本。


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