李琴峰 『五つ数えれば三日月が』 #読了
読みながら、自分の育った土地と違うところにいることとは? というのを、頭の裏でずっと考えていた。中国、台湾、日本の名前を見て、日本名が一番しっくりくるというエピソードがあって、自分の中でどう消化していいのか分からずにうっかり狼狽てしまった。
言語とか文化の違いみたいなところも苦労するところではあるけど、確固たる所属感が薄い(おそらくいろんな土地を転々としている人もそうだろうと予測する。)とか、いつまでだってその土地に馴染めるわけでもなく、帰るとそれはそれで何か違うのが読んでてしんどかった。
東アジアだと色々と似て非なるものがあるのかなと勝手にイメージを抱いていたけど、似ているからこそ少しずつがっかりしていくのかもしれないと思う。
(本の中には他の要素もあったけど、個人的に異国の地で暮らすというところに惹かれたのでそこだけ取り上げています。)