延々遠くへ行く

寝台特急サンライズ号

 サンライズに乗っている。初の寝台特急。チケットはみどりの窓口の決まったところでしか取れないということだったけど、意外と券売機でいけそうだということを最初に言っておきたい。みどりの窓口の中でもJR東日本しか取り扱ってないとかいうところもあるんですよね。でも券売機はそんなことないんじゃないかな? 東京駅出なくてもゲットできました。
 シングルデラックスなる部屋はすでに売り切れていたので、使ったのはシングル。ドアを開けると部屋の中身はほとんどベッド。カプセルホテルのようで、寝返りも打てないぐらいゲキ狭ではあるものの、揺られながら眠るのもいい。電車ってほら、眠くなるじゃないですか。あんな感じ。……いや、背中に衝撃がドンドン来るのはちょっと違うな。なんか、思ってたよりも寝心地の良さには繋がらなかった。でも普通に寝ました。ただ、身長が大体160cmなんですが、荷物とかは下に置かないと、足に当たりますね。あと、音うるさいと寝れない人は多分無理。ドアの開閉の音とかかなり響きます。
 サンライズにはちょっとした机があるスペースがあり、そこでおそらくリタイア後の夫婦と三十代ぐらいのお兄さんにでくわす。聞き耳を立てるまでもなくどちらもかなり声がでかい。電車の型について云々と言っていた。途中で「うるさい! 静かにしろ!」と(おそらくコンパートメントの中の人)から言われていたのに、全く変わらない。聞こえなかったのか、聞こえても無視していたのか。強いな……と思いながら本読んでました。再度言われることがなかったので、自分の言葉が全く響かなかったことに傷ついてしまったのか、耳栓という眠り辛い人の最強アイテムを使ったのかもしれませんね。結局話し声以外でも色々聞こえるので、それが正解だと思われます。
 そんなこんなで特急の中を冷やかした後、満足して部屋に戻りスヤスヤ眠っていると、朝になっていた。随分と遠いとこまできてしまったと窓を開ける。すでに日が昇っている。最近日の出早いもんね。ぼんやりしながら身支度をしながら思ったんですが、飲料水ではありませんという表示って、結局どこまでOKなんですかね。歯磨きしようと思ったら飲料水NGとあり、若干戸惑う。飲めないって、口に含んではいけないってこと……? それとも器官に入っちゃまずいってことですか……? 大人だけど分からなかったので、自販機でいろはすを買う。もしかして無駄なお金だったかもしれない、と思いながら歯を磨いた。
 ちょっと本を読みながら、目的地までひたすら部屋の中にいる。鳥取あたりでJRの社員さんが旗振ってたのに、だらーっとしたままみてしまった。手を振り替えしたけど隠れてたかもしれない。そしてこれ若干恥ずかしいことですが、外からは意外と乗っている人が見える。サンライズに乗る時、窓をあけっぴろげにしていた人が、駅のホームを面白そうにニヤニヤ見てたのバッチリみてしまった。むすっとしてるように見えたら寝起きで頭が回ってないだけなんです、と言い訳したい。
 乗ってる景色で面白かったのは、YAMAHAみたいなノリでAMAHAって看板あったことですかねって言おうとしたけどたぶんYが抜けてるだけだな。笑いの沸点が低すぎた。あとは、夜に通り抜けていく駅たちの、人がポツポツとしかいない感じとか。ほんとは起きてて夜中の暗い駅とか見たかったけど、爆睡でした。それから、撮り鉄ですね。絶対にデカいカメラ持った人たちが駅の構内にいる。熱意すごいなと思いながら眺めてました。ホームに着く頃はもう撮り終わった後なので、みんな写真のチェックしてるだけ。不思議な駅名は『根雨』。ねうと読む。聞いたことない。
 朝になると、必見スポット(大山、宍道湖)の案内もあった。宍道湖はでかい湖なのにしじみが有名らしい。それから夕日が有名らしいですね。

出雲

 出雲市駅についたので、出雲大社へと向かう。 出雲大社のしめ縄が有名だったよなーと思いながら行ったら他の神社よりもちょっと大きいぐらいのサイズで面食らう。行くと残念な観光名所とは聞いてない……! これじゃあマーライオンではないか……!(マーライオンの実物みたことないけど) とがっかりしてたら、神楽殿が大きいしめ縄あるやつなんですね。想定していた大きさで安心しながら参拝する。
 出雲大社の近くにある古代出雲歴史博物館というところで、銅鐸&銅剣が飾られていた。ドータクン(銅鐸ポケモン)がいっぱい! とはしゃいでいる人はいなさそうだったので、心の中に留めておく。展示では銅鐸は儀式に使われた鐘ということになっていた。そういば銅鐸って使い道まだ分かってないとかじゃなかったっけ? と思いながら鳴らすと、優しめの音がした。遠くまでは聞こえなさそう。同じ鋳型で作られた銅鐸を兄弟銅鐸というらしいです。どこかで使えるかもしれない豆知識でした。 あと出雲大社の昔の姿って平面図しかなくていろんな人がどんな姿だったのかを想像している模型があった。神社から伸びる坂道? みたいなやつが、人それぞれだったり色が違ったりした。ただ、素人目には大体同じ感じに見える。
 そんなこんなで午前中で出雲をまわり、いざ倉敷へと向かう。大体三時間程度、また移動である。

特急やくも号そして倉敷

 特急やくもはかなり揺れることで有名だったそうだけど、新しい車両になっていました。新技術が搭載されたのか、酔いそうなほど揺れることはなかった。新車体はオレンジゴールドのキラキラ車体。(ググったらやくもブロンズというらしい。)頭もふかふかクッションで、快適に倉敷まで向かう。平日なのであまり人がいなかった。ここら辺の人たちはみんな車で移動なのかもしれない。
 特になにをするでもなく、ぼんやりしていたのですが、ぼーっとするのが上手すぎて自分に100点満点あげたい。なんも考えずに時間を潰すことができるのをぜひ才能としてカウントしてほしい。川とか山とか田んぼとか、いろいろありました。以上です。
 倉敷の駅前は思っているより栄えていた。地方都市の駅前って、イメージするのが若干難しくて、いつも塩梅を間違えたなと思いながら観察します。駅前のデパートがあり、周りを取り囲むように居酒屋がたくさん。駅前を抜け美観区というエリアに行くと、いっきに観光感というか、アトラクション感があります。雰囲気全然違う。
 平日夕方ということもあって、そこまで人も多くない。なんか、すごく次元が歪んだような、蔵屋敷の景色の中に川が流れている。そしてちょこちょこっと洋風の建物。そんなこんなで一日目は夜ご飯を食べて就寝。
 翌日倉敷の探索をした。(もちろん川船流しもした)、修学旅行生がわらわらしてた。岡山と広島で修学旅行なんだろうか。川船流しの先頭のJKたちが、
『XXセン、さっきまであそこでご飯食べてたのに、今そこの店に入って行ったんだけど』
『お店選ぶのも早くない? 即決じゃん』
『やば、とりあえず目で追ってていい?』
という会話を繰り広げていた。確かにさっき川岸で飯食ってた人が、気がついたらデニムのお店(倉敷はデニムも有名)に入っていってて、なかなかファンキーな先生でした。先生のことを、XXセンってまだ言うんですね。
あと、橋の上から観光客が船に乗っている我々の写真を撮ってくるんだけど、あれは一体どういう理屈なんだろうと思う。別に知らない観光客が船に乗ってるのを撮ってもな……と思うのですが。JKたちは岸にいる学校の先生に写真を撮ってもらうと『ありがとー!』と言ってた。礼儀正しい。私は逆方向を向いて笠(乗ってる時に貸してくれる)でさりげなく顔を隠し、自分がJKの素敵な写真を汚さないようにと注意したけど、果たして功を奏しているだろうか。いっそのこと私もピースとかすればよかったかな。
 まぁ、それはどうでもいいんです。美観地区内では個人的に大原本邸とアイビースクエアの博物館が良かったです。とにかく大原家というこの地域の財閥がいろいろと会社を興していたんだなーと。いいな金持ちだなーと。大原家の別館?みたいなところのお庭がまぁデカくて、とても穏やかで邪魔にならない素敵な造りだった。なんていうか、いつまでも眺めていられるような、まさに目を保養してくれるようなお庭! 成金には到底到達しない境地を見ました。お部屋から庭を見て、思案に耽っていたようですと説明を受けて、あやうく「でしょうね」と言いそうになりました。
 職員さんが教えてくれた大原さんガチ金持ちエピソードとしては、支援している画家の人が、とても良い頼りっぷりをしてくれて、色々とこちらも学ばされたと、画家の七回忌に本を出したらしい。

元来、人の世話は爲しよいものであるが、世話を受ける方はなかなかむつかしいものである。 自分は土田くんを世話したことに依つて、土田君が世話のされ振りのよいのに関心した。

土田麦僊七回忌記念

 これをみた瞬間に、思考が固まった。えー庶民この気持ち全然分からないよー。きっと、体裁とか負い目を感じたりすることをせず、遠慮なく援助を受けていたんだろうなと思う。支払い甲斐みたいなものだろうか。旅行中に山内マリコさんの『あの子は貴族』を読んでいたのもあるのか、これが金持ちジョークなのか本心なのかという疑惑の心が浮かんでしまった。(失礼)このぶつ切りにしてしまう考え方こそが、分断を呼ぶのであろうと書きながら反省しました。いやいやそれにね、展示されている一ページ以外に何が書いてあるのかも知らないので推して測ることはできない。私も宝くじが当たったら、私の好きな作家さん集めて同人誌作って幸せになりたいな〜という野望があるので、そういうことなのかもしれない。
 美観地区は半日あればぐるっと回れますが、大原美術館は行かなかった。行ってたらもう少し時間かかるかも。午前中だけで観光を切り上げ、お昼のあと、次の目的地へと向かった。

新幹線にて山口へ

 JR東日本では平日乗り放題みたいなチケットがあったと思うのですが、西日本はなさそうなので正規料金で新幹線に乗る。グーグルマップによると、倉敷からは一度岡山に戻ってから新幹線に乗るようにと言われるのですが、絶対戻らなくてもよくない……? と思ったので、新幹線で岡山の次の駅で乗ることにする。広島県の福山駅だろう、と思っていたのですが、新倉敷にも止まるらしい。
 新山口とかもそうだけど、新がつく駅に新幹線止まりがちな気がする。あれはニュー🆕という意味ではなく、新幹線の『新』ってことなんですか? 知らないことばかりの人生〜!
 山陽線、新倉敷駅のアナウンスでハッとして降りようとしたら扉が閉まってました。しかも新倉敷からの新幹線だとスムーズに乗り換えができたのに……! 仕方がないので福山駅に向かう途中に時刻表マジック的な、なんとかならないか悪あがきの検索をする。新幹線さくらで広島まで行き、のぞみに乗り換えるのがよかろうということで、新幹線の乗り換えを行い新山口へ。
 新山口駅での滞在時間十分ぐらいだったのだ特になにも言うことはないのですが、綺麗にしたのかなーという印象。そこから二両車両の山口線なるものに乗る。次にくる三十分後ぐらいの列車しか乗れないと書いてあったけど、急げば余裕で間に合った。電車では幼稚園児と乗り合わせ、色々な話をほうほうと聞く。多分色々と遊んだあとだと思うのに、元気だった。子どもってエネルギー尽きないんですね。あと、いろんな子が全方向から話かけてくるので、会話するのが大変。
 話している中で五歳だよ、と言われた時に若いねぇと言ったのは完全にスベッたなと思いました。最近小学生以下の子どもと話す機会が全くなかったので、どうすれば正解だったのか分からない。若いっていうか、あれですか、すくすくよくお育ちになりまして……! みたいなのがよかった感じですか。
 でも五歳児たちの前でスベるのは、大人の前でやっちゃった時となんか違くて、なんかまたスベっても大丈夫な気がするような、ふわっとした感じがした。白ける、というムーブをまだ知らないからかなぁ。思わずハグしたくなりました。この優しい心を、どうかいつまでも持ち続けてくれ〜!
 あとお菓子ない? と言われたけど、ずっとカバンに入りっぱなしのベタベタになった飴しかなかったので「ごめんないや〜」と誤魔化しました。あっても、アレルギーとか最近色々あるし、あげないようにするとは思いますが。
 でも子ども、めちゃくちゃ個人情報話すのでちょっと怖いですね。ママがどういうお仕事してるとか。私が不審者だったらどうするんだろう、と勝手に心配する。私に出来ることは早々記憶を抹消してあげることだと思われるので、あまり何も覚えてない。物覚えが悪いともいう。
 小さい子たち、昔と変わらず鼻水垂れてたりとかしてちょっと安心した。最近の子どもってなんだか大人びてるから。ちょうど同じ駅だったので、一緒に降りました。

湯田温泉

 この度を計画するにあたり、一番山口県に何があるのか分からなかった。下関とか萩とかって新幹線のルートから離れてるので、行きづらいんですよね。まぁ、長旅だし休憩するのも良かろうと思って新幹線の駅から近い温泉街を選びました。
 街自体は三割ぐらいテコ入れが入った町という印象。NYタイムズでおすすめの観光地かなんかに山口選べられてましたよね、確か。なんか、観光地にしようという努力は見られるのですが、その方向性でいいの……? という感じ。
 ただ山口県というのは長州藩だったので明治維新の残り香のようなものが見え隠れする。泊まった旅館も西郷隆盛とかが話し合った場所ですよーみたいな看板がある。なんか歴代の偉い人が泊まってたみたいですね。伊藤博文が書いてくれた書とかが飾ってあったり、江戸時代から使っているお風呂場があったりして、とにかく圧倒的でした。お庭も広かった。庭の中に足湯がある。温泉もほとんど独り占めの状態で、なんかもう贅沢しました! という感じ。ちなみに街中にも至る所に足湯がある。あと坂本龍馬の像とかもありました。たくさん来てたとはいえ、別に縁のない人でも建てちゃうんだ……と思ったことを一人では抱えきれなかったので、ここにそっと書き残しておきます。とにかく湯田温泉は養生するのには持ってこいな場所ですね。二泊して手がシワシワになるまで温泉三昧すればよかった。
 とはいえ、湯田温泉駅付近、温泉はあるけどそれ以外は中原中也記念館ぐらいしかない。旅行でほんとに何もすることなくなった時は、図書館に行く。地方の方が綺麗で良い品揃えの図書館ある気がします。偏見かもしれないけど。湯田温泉付近にある図書館も新しい感じで広々としてて、人もたくさん居すぎずとてもよかった。
 図書館の前には水遊び場と噴水があった。失った子ども心を取り戻すため、大人になって初めてブランコにのる。意外と楽しいので、まだやったことない人はぜひ。ただ、ジャンプして飛び降りたら七割の確率で足をぐにゃりそうだからやめておきました。
 その後、温泉を渡り歩きピカピカになって、再び新幹線にのり、博多までひとっ飛び。移動のお供に買った外郎が美味でした。

奄美大島

 さて、最後は奄美大島にね! 行ったんですよ。(歓声)お友だちの雪谷さんがいるので。人って社交辞令で「来てね〜!」と言われても遊びに行ったりしないと思うのですが、私はしめた! と心の中で華麗に指パッチンを鳴らして旅行の計画を立てるので、ほんとに来てほしくなかったら言わないでくださいね。本当に来ると思わなかった、とびっくりされたことがあります。
 奄美大島は博多空港からだと大体一時間ぐらい。一日目はあいにく曇り雨だったものの、やっぱり海が綺麗。曇天でも海岸近くが淡い色なんです。あれは日の光が当たってるからキラキラしてるんじゃなくて、海が綺麗だからなんですね。
 海岸にずっといたら、延々と素敵な貝を集めていたと思います。海岸はヤドカリがたくさん居たんですが、とてもお利口なヤドカリたちで、私が近づくとすぐに貝殻に隠れていました。何で察知してるのかいまいち分からなかったのですが、影になると隠れるとかなんですかね? 肉食動物がいない環境なので、後述のナイトツアーにて見た動物はかなり鈍臭かったです。ヤドカリは島で見た動物の中で一番俊敏だったかもしれません。
 雪谷さんに観光スポットをグルグルと案内してもらい、ご飯を食べて満足。民謡を歌ってくれるところに行って、歌を聞いたり踊ったりしました。旅行で来ていたおばさまグループとご夫婦と一緒になったのですが、おばさまはおそらく日本舞踊してて上手で、ご夫婦の穏やかそうな旦那さんが意外とノリノリで踊っていたのが印象的でした。私はというと、多分下手なんだけどどう変えれば良くなるのかが分からずに、ずっと手首を返してなんとなく踊ってました。典型的な運動できない人の踊りだったと思います。いや、踊りっていうか……うん、手首を返す運動ですね。でも参加することに意義があるので、オールオッケーです! 二日ともご飯やさんはとにかくたくさん料理が出てくるのでモリモリ食べてしまいました。何もかもが美味しい。醤油が甘い。肉、魚料理が多いので、ベジタリアンとかビーガンは向いてないかもしれないです。ご飯食べてたらそばありますか? とお店に声をかけてた学生がいて「奄美大島は蕎麦有名ではないけど、沖縄そばと間違えたのかな?」と思っていたら、ビーガンだったらしい。昆布だしオンリーという更に狭き門ですね。他の場所でもそうだけど、ベジタリアンはギリいけるかもしれないけどビーガンとなると、動物性のもの全般がアウトになるから食べるものに相当困る気がする。
 余談ですが、奄美大島はとにかく湿気がすごかった。ホテルに着いたらまず速攻でエアコンの除湿をかけました。海に囲まれてるからですかね? とにかく空気中の潤いがすごい。
 二日目は、ウミガメに餌やり体験をしに奄美海洋展示館からいく。あげるのはキャベツなのですが、結構鈍臭い感じで、どうぶつの森よろしく目の前に投げてやらないと気がつかない。隙間に入ってしまったキャベツを頑張って取ろうとして、首を伸ばす姿がラブリーでした。
 個人的に水族館の中ではウツボが好きです。焦点合ってない感じの目がいい! うねうねしてるのもなんかいい。なんとウツボの研究をされている方がいるらしく、比較的小さい展示館の中にウツボばっかりの水槽がありました。一匹、ゴジラの初期形態みたいな顔してるのが活きがよく、グルグルと水槽を回ってました。(全体的に魚が生き生きしてたんですが、餌やりの日だったかららしいです。)
 一時期さかなクンのYouTubeにハマってて、雪谷さんと喋ってて、うっかり全部の魚をちゃん付けしてたような気がします。そう言えば、ハコフグちゃんも居たような。大満足して出る。
 西郷どんのオープニングが撮られたという宮古崎は、竹が元気よく生い茂っていたので長ズボン必須です。あと、結構上り下りがあるので、元気な内にいくのが吉。それから黒糖焼酎の工場見学に行って、試飲しました。音楽を聴かせるのってよく農家とか酪農とかで聞くけど、どんなもんよ。と思ってたんですけど、焼酎にはクラシックの振動が効くらしいです。振動の幅が大きい方がいいから、クラシックとのことでした。なんで音楽を流すっていうのが凄まじく胡散臭く思えるんですかね。音楽は人間のものだぞっていう潜在意識でしょうか。クラシック音楽が最適解なのかはさておき、美味しい焼酎ができればオールOKです。一つなんかめっちゃいいやつ(?)を試飲させてもらう。喉までいくと香りが広がるんですと言われて飲むと、ほんとに喉を通過したあたりで気管に匂いが入っていくような感覚。匂いでむせるの新体験すぎるのと、匂いなのでしばらく咳き込みました。でも美味しかったです。酒はうまい。
 そしてついに、ナイトツアー! アマミノクロウサギを見に行きました。最近は野良猫の駆除をしているお陰でたくさんいる、ということでしたが、本当にたくさんいる。ナイトツアーを主催している会社の中に遭遇率100%と謳っているところがあり、疑いの目で見てたんですけど、多分遭遇できる気がする。耳が小さくてお尻がプリッとしているかわいい子なのですが、鈍臭い。車が通ると端まで逃げるものの、そこで一度止まるんですよね。本土のウサギだったら絶対に逃げ切っているのに、と思いつつじっと観察していると少し経ってようやく逃げ込んでいく。ガイドさんに、あの見た目で俊敏だったらそれはそれで可愛げがなくなりますよね、と言われてちょっと笑ってしまった。アマミノクロウサギ以外にもカエル、ハブ、アカマタを見ることができて、テンションが上がって動画を撮りまくった。アカマタは威嚇してる時にすごく素敵な曲線を描いていて、特にいいなぁと思いました。ウサギはどこでも見れそうなので、ナイトツアーいくときは、その他の動物メインで行っても全然いいのかもしれない。
 ガイドしていただいた人がいろんなテレビ番組をアテンドした話をしていて、なるほど奄美大島特集って確かにいろんなところでやっていたかもしれないと思うなどした。あ、動物好きな人で移住者募集中らしいです。満足して二日目を終える。
 三日目はただ帰っただけなんですけど、空港に向かうバスで、二人先の一方に座ってもう一方にスーツケースを置いてる人が多すぎて、民度!! となりました。エスカレーター割り込んで来るやつの次によくない。空港でボーッとして搭乗する時になって、飛行機が成田空港行きだということに気が付く。格安航空だからなー、致し方ない。(東京というところしか見てなかった。) 
 以上、延々と移動を続けた旅を終え、帰路につきました。

余談

  1. ショルダーパット:今回はスーツケースではなくリュックで旅をした。リュックは登山のサブバック的なペラいものなので、クッション性のクの字もない。素のままだと肩が爆発しそうということで取り付けるショルダーパットを購入したけど、そもそもの重量が多すぎて、気休めぐらいにしか役に立たなかった。あと、膝の上に縦にリュックを置くと、血が止まるかと思ったから、ぜったいスーツケースにした方がいい。

  2. 本:四冊文庫本を持って行った。本当はブックオフがあれば売って荷物を軽くしていこうと思ったんだけども、駅から遠いことが多く、博多ぐらいしかない。しかもカード忘れたので、持って帰ってきた。三冊読み終え、一冊は半分ぐらいまで読んだ。


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