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Oscars 2023①

いよいよ今年も残り3ヶ月。やり残したことはないかと考えたときに、オスカーの振り返りをしていなかったことに気づいた。遅いなぁ。

もう9月、まだ9月となんだか奇妙な感じがするけど、ちいかわにハマったり新しく流行ったSNSは断固としてやらなかったり、妹がとある界隈でちょっとした有名人になって頻繁にエゴサしていたりする私です。オスカー振り返り、書くぞー。


西部戦線異常なし

戦争映画が一番苦手なジャンルです。でも勇気を出して鑑賞。結果、寝つきが悪くその日は朝4時まで起きていました。心へのダメージがすごい。

原作は長く読み継がれている傑作小説。1930年、1979年と映像化されており、1930年版は第3回のオスカーを獲得していて、今回の映像化は3回目。
でも、ドイツが舞台なのに過去2回はドイツ人での制作がされていなかったとのこと。今作はドイツ出身のドイツ系オーストラリア人監督のエドワード・ベルガーをはじめ、キャストもドイツの方々が多く出演しています。

陽気な学生たちが、兵隊さんってかっこいいみたいな憧れやその場のノリのような感覚で戦場に行き地獄を見るような、胸糞の頂点でした。本当に悲しくなる。
観ていて辛い描写が多かったので、その度に心を痛めた。物語はフィクションだとしても戦争は実在するし、作り物なんかじゃないんだよなぁ•••。

メイキング映像もあるので鑑賞したのですが、スタッフさん全員がどんな役職であれ、誇りと責任を持ってこの映画に取り組んでいたのがすごくよくわかる。そしてさすがNetflix。お金のかけ方がすっごいの。

どのシーンも脳に焼き付いていてしばらく離れそうにない。特に、最初は友達たちとワイワイ楽しそうにしていた主人公パウルの表情の変化。友達を戦場で失い、悲しいことの連続でどんどん心が死んでいくのが顔でわかった。彼の顔が頭にずっと残ってる。
パウル役の俳優さんは元々舞台役者さんだったようで、映画と舞台でのお芝居の違いから武器の扱い方まで、全てが初めてだったそう。「セットすごかった!」と笑顔で話すインタビューを見て、心の底からホッとしました。

戦場で飲水もないような過酷な状況なのに、上流階級と呼ばれる方達はとても豪華な食事をしていて、涙が出そうになった。命は数字じゃないです。



アバター:ウェイ・オブ・ウォーター

これは実は前にレビュー書いてるんす•••。だから割愛とはいかないんだけど!
https://chicosia.com/avatar2-review/】←こちらです。

上映時間が3時間越え。しかもずっと水の音をピチャピチャ聴き続けるのに尿意限界になりそうで、ネットで見かけた「お餅を食べるとトイレに行きたくならない」という説を信じていちご大福を食べ、上映直前にトイレに行き対策はバッチリでした。満席で300人近く入る劇場のロビーでいちご大福を黙々と食べる私と友人。なかなかないね。

前のレビューと違うこと言いたい!と思ったんだけど、観てから時間経ちまくってるし(去年)、あのレビューに全身全霊かけたから言うことなくなっちゃったや☆上のやつ読んでください•••。


イニシェリン島の精霊

これも以前レビュー書いてたな•••。【https://chicosia.com/inisherin/】←これ

マーティン・マクドナー監督と、コリン・ファレル、ブレンダン・グリーソンって「ヒットマンズ・レクイエム」の再タッグだったし、これは以前友人(アバターでいちご大福食べた人)から勧められて観たんだけどめちゃ好きな映画だったので、また集結するのいいよね〜〜って感覚だったけど、理由も詳しく言われないまま急に絶交されたら、私ならきっと大泣きしてしまいそう。

お前が話しかけるたびに俺は自分の指を切り落とすからな!って正気の沙汰じゃないし、まぁ冗談っしょ〜って思ってたらほんとに指どんどんチョン切ってくんだから怖い。ゆうほちゃんにそんなことされたら寝込んでしまう。

ヒットマンズ・レクイエムとは違った二人の関係性が面白かったです。もっとちゃんと時代背景とか、精霊はなんなのかとかお勉強してもう一回観たい。

スリービルボードを撮った監督とだけあって(?)、後味の悪さや余韻の残し方は最高。あとバリー・コーガンがよかったです。


エルヴィス

長い。2時間半て。アバターの3時間越えも映画館だからまだ耐えれたけど、家で観るのには限界がある。

エルヴィス役の俳優さんオースティン・パトラー、大変お顔がタイプだったんですが、大好きなワンハリにも出てたみたいで???どの役なんだろ、もう一回観よう。DUNE2作目にも出るみたいなの!愛しのティミーとの共演楽しみすぎ。

トム・ハンクスがずーっと胡散臭いんだけど、ビジネスパートナーとしても人としてもエルヴィスを評価して惚れ込んでるのがわかったから、いまいち憎めないの。
音楽の伝記映画として有名なあの「ボヘミアン・ラプソディ」でも見られた、名声と共に得た孤独の表現はやっぱそうなっちゃうのね•••ってなった。ボラプでもフレディはその孤独に悩まされてたし、有名になるって幸せなことばかりじゃないんだわ•••。

エルヴィスは子供の頃、ヒーローになりたいって夢があって、アメコミヒーローに憧れていたわけだけど、映画の画面が3分割になったり少しコミック調になったりして、すごく愛を感じた。セクシーすぎて逮捕って前代未聞すぎて逆に名誉な気もする(?)


エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス

賛否がきっぱり分かれててめちゃくちゃ期待して観に行った作品。これも以前レビューで書いたことがあるんですが、オスカー獲ったし閲覧数が伸びるのはもうわかってたことで、プレッシャー半端ねぇ〜!って思いながら何度も校正して出しました。
https://chicosia.com/ebuebu/】←こちら

なんで私は石に感動してるんだろ•••と後から考えたら全てがシュール。お尻にトロフィー突き刺さったりとか、本当にカオスだな。

主人公がめちゃつよ人間とかじゃないところが好きだった。とても強い人が出てくるとかもなく、ありもので即興で戦ったりする。誰でも立ち上がれるんだよ!的なメッセージだと受け取りました。

目に映るもの全てが新鋭的。この映画がアメリカの映画最高峰の賞獲るなんて、アメリカ凄すぎるよ•••!



あと、オスカー候補ではないんだけどアカデミー賞の国際長編映画賞に出てたこちらを紹介したいな。


クロース

「永遠を壊したのは、僕」というキャッチコピーから、なんとなく最悪の結末になるんだろうなとは予想してしまったのだけど。

幼馴染のレオとレミはとっても仲良しで学校でも常に一緒に行動していたのだけど、周りの同級生たちから「付き合ってるの?」と言われてしまう。レオはそれを気にしてレミを避け始めるんだけど、レミはそれが辛くて•••っていうのが大まかな話。

大前提として、好きの種類は性愛だけなわけがなくて、いろんな種類の”好き”がこの世界には溢れてるのに頑なに性愛として考えちゃうのはよくない。でも小学生ってそう思いがちだよなぁ。あの頃の私なら、好きって言われたら「結婚したいの好き?」って思っちゃうもん。

大人になってから感情の幅に気づき、理解していくもの。自分のせいで起きてしまった最悪な出来事を、しっかり受け止め生きていくのって、大人でもなかなかできない。

レミについてのあれこれはあまり映画の中では描かれなかったんだけど、雰囲気で「あぁもうこの世にはいないのかもな」と察してしまう。本当にさよならをするとき、人はさよならとは言わない。

これからレオが大人になっていくとき、この出来事を自分の中でどう踏ん切りをつけて生きるのか。本当のテーマは映画が終わったその先にある気がして、しばらく頭から離れませんでした。



いっぱい書いたーーー。
残りの5作は後編として、もう少ししたら書こうかなと。
お楽しみに☆

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