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弓下げと引き比べ。各弓の感想。

友人に弓を沢山借りて、試し引きをしました。

弓を買おうと思っています。
何故買おうとしてるかというと、弓下げをしたくなったから。

きっかけ:背伸びして引いていた弓と、あぶり出した四ツ弽

今使ってる弓は、僕が弓道を再開して2週間くらいの時にいただいた物で、その時にカーボン竹弓(清芳)を2張りいただいた。
18-19kのものと、20-21kのもので、それを引いていた。

単純にすごく嬉しかった。
未知だった竹弓を扱えること、それが自分のものになったことが嬉しくて、背伸びする気持ちがあったこと。
また高校生ぶりの弓道だったので道具(弓含む)を全然持っていなかったのもあって、無理してその弓を使っていました。

引けるは引ける。けど、無理はしてる。という感じ。

そして、僕は3週間くらい前に弽を変えました。
三ツから四ツへ。
弽については機会があった時に別途書こうと思います。

弽を新しくしたこと、三ツから四ツへ替えたことで、今まで悪さをしていなかった射癖が顕になる。

その射癖を治そうにも、そもそも引き分けるのにいっぱいいっぱいなのに、射癖を治すことなんてできない。

そう思ったら急に引くのがキツく感じるようになってきて、「強がらずに適正な強さの弓を買おう」と思って、弓下げをすることにしました。

冷静に考えて、2週間やそこらで18k以上の弓を引いてること自体が無謀だと思う。

実際特に最初はキツかった。
でも、「身体が慣れれば大丈夫だろう」と思って、信じて使い続けてた。
実際はそううまくはいかない。会に深く入れてなくて、会も短ければ身体は育っていかない。

だって、強い弓引きたいんだもん。カッコいいし、弱いのは嫌だ。誰も馬鹿になんてしないけどもっと強いんだぞと馬鹿にされたくない気持ち。あと真面目に、強い弓を引くこと自体も技術だと思ってる。

でも、無理して引いて修正すべきものも修正できないなら、本末転倒。
だって、修正したいんだもん。
そもそも技術を上げたくて強い弓を引こうとしてるのに、技術を修正できなかったら意味ないじゃない。

背伸びしてたんだよねー。前回書いた過去の鎖で、◯◯高校の弓道部だったんだ、強かったんだ、他とは違うんだ、という駄々っ子みたいな気持ちがあったんだと思う。後悔と罪悪感の反動で。

弓の引き比べ

ということで、それで弓を買うことに。

弓を買うにしてもじゃあ何キロが適正なの?
竹弓は高いしすぐ手に入らないからグラス・カーボンだとして、どの銘柄がいいの?

と思って、弓を沢山持ってる友人にお願いして、何張りか借りて引き比べをしたということです。

借りたのは、直心Iグラス、直心IIカーボン、ミヤタCGV、葵カーボン。

少し前にデジタル測りを買っていたのでまずは弓力を計測。
弓下げで弓を購入するための試し引きなので、大事。

・今の弓(清芳) 18.9
・直心Iグラス 17.9
・直心IIカーボン 17.3
・ミヤタCGV 16
・葵カーボン 16

余談だけど、清芳はまだ暑い時に測った時は18前半だったから、やっぱり竹弓は変わるんだなと思った。

引き比べの感想(主観)

そして何度も引き比べた感想。

総論

どれも違うっちゃ違うけど、同じっちゃ同じ。
慣れの問題で、どの弓でも使い続けて慣れれば変わらなくなる気がする。
でも、やっぱり違いはあるし、好みはある。

弓力をどうするか

約18の直心Iグラスの時点で、今の弓と全然違った。
もしかしたら、キロ数というより弓単独の引き心地の問題なのかもしれない。
僕の今使ってる清芳がやたらと引き分けがしんどい。大三の時点でしんどい。もっと強いもう一方の清芳の方が引きやすいくらい。

一旦置いておいて、16まで下げると張りがかなり薄くなってしまうので、17が妥当なのかなと思ってる。
もし物足りなくなったらまた買うかどうかはその時に考えればいい。

カーボンかグラスか

これはいまだに悩めるけど、グラスな気がしてる。
カーボン弓は実はまともに引いたことがなくて、今回初めてガッツリ引いた。
復元性?というのか分からないけど、形が戻るスピードが早い。
離れの時に的方向に「カポッ」と一度で抜ける。これは確かに矢勢は出る。
でも、手の中で的方向に抜ける反動で、あくまでも手の中というか、身体には振動があまり来ない。あと、弓が働いてる感が強い。

竹(竹というか僕が使ってる清芳)は、カーボンのような的方向に抜ける跳ね返りが無いけど、胸あたりにズシンと重みが来て、振動が残る。人によってはこれを「振動が間延びする」と感じるかもしれない。矢勢は決して良くない。弓を扱ってる感がある。

グラスは中間のような感じ。カーボンのような抜けは少ないけど、カーボンよりは身体にも来るし、手の中で振動が続く。

あと全然違うのは弦音。弦音フェチの人はカーボン弓は好まないだろうと思う。
弦音に趣きを求めたいなら、竹かグラスだと思う。もちろん銘によるけど。

その他感想

一般論とのズレに不安

個人的な感覚だけど、一般的に言われる弓の特徴や素材の特徴と、自分の感覚が全然合っていないのが不安になる。

「直心は反動が強くて、カーボンはさらに反動が強いから、身体を傷めることがあったり、苦手な人は苦手。」

とよく言われるけど、あんまり分からない。
どのカーボン弓も、反動と言っても的方向に抜けるから、身体への負担はむしろ無いように感じられるし、それより竹(清芳)が一番身体にズシンと来る感じがする。

あとは手幅。手幅が狭い弓の方が需要があって、各社細く細く進化させていってるし、特注で手幅を狭めるオプションはほぼ確実にある。
僕は気にならないのと、むしろ狭すぎると角見が効きづらい気がして、ある程度の幅はほしい。

各弓についてのその他

直心はやっぱりよく飛ぶ。さすが。
あと、ミヤタは別格で引きやすい。
握り辺りと上下の太さを変えて調整してるのか、引き始めが物凄く柔らかくて、もちろん大三も柔らかい。会に入るといつの間にか弓力通りの張力になってる。
弓自体が軽いのもあって、羽引きした時の感覚は弱弓を持ってるみたい。
引きやすくて矢勢も出る。ミヤタってすごい。

それと、もしかしたらだけど、ミヤタって弓力が下がりやすい?とも思った。
今回借りた弓の中で、唯一弓力が聞いていたのと違った。

手幅について思ったこと

先述のとおり、清芳を二張り持っている。
片方が18-19(清芳a)。もう片方が20-21(清芳b)。
手幅はb>aだけど、厚みはa>b。
引き心地は、aは大分固く感じる。引き分け始めから最後まで固い。
bは、aに比べると徐々に張力が強くなっていく。
弓力はbの方が強いし、会はbの方が辛いけど、全体的な引き心地はbの方が断然引きやすい。

同じ銘だから手幅と厚みの問題なんじゃないかと思う。
同じ弓力の弓を作るのに、手幅を狭くして厚みで弓力を担保しようとすると、引き心地が固くなるんじゃないか。という説。
結構、体感的にそうなんじゃないかと思ってる。弓師の人に聞いてみたい。






ということで、17のグラス弓なのかなーと今のところ思ってる。

弓禅肥後蘇山とかも気になるけど、すぐに手に入るとしたら小山の直心シリーズ。

あとは、直心Iなのか、IIなのか、IIIなのか。
直心カラーのIとIIはみんな使ってるので、天邪鬼で強がりの僕としてはIIIなのかなーと思いつつ、直心使う時点でそんなこと気にしててもしょうがないとも思ってる。

小山弓具店で試射が出来るので、この三つで比べて決めようかなと思う。

肥後蘇山は機会があったら引いてみたい。

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