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Web版の『蜘蛛ですが、何か?』を更新分まで読み切って

この記事では、現在放送・配信されているアニメ『蜘蛛ですが、何か?』の大本であるWeb版の『蜘蛛ですが、何か?』をアニメの続き(150話くらい)から読了した感想を書きます。書籍版、コミカライズ版は読んでいません。また、アニメのみの視聴だとネタバレを含む可能性があるので注意です。

『蜘蛛ですが、何か?』 著者:馬場翁

こちらは、2015年5月より最大手小説投稿サイトの「小説家になろう」で連載が開始され、書籍化、コミカライズ化、アニメ化がされている超有名作品です。2021/4/29現在、588部、1,483,773文字、1話あたりの平均文字数は約2500字です。1話あたりの文字数が少なめなのが特徴になります。

この作品を読んだきっかけは、アニメを見ていたからです。アニメは、現在2クール目になりますが、Web版での150話あたりに相当します。2クール全てが終わっても、物語の結末は見ることができないことに気がついたため、小説を読みました。つまり、今回Web版を読んだのは主人公が今後どうなるのか、シュンくんなどの他の転生者たちがどのような結末をたどるのかが知りたいからです。

しかし、Web版を全てを読んでも結末はわかりませんでした。まだ、完結していないからです。また、かなり気になるところで連載がストップしているので更新を待つしかない状況です。なので、Web版を読む方は物語の結末をまだ知ることはできないので注意したほうが良いです。

次に、物語として何が面白かったかです。

この物語の面白さは、最終的なゴールがどうなるかだと思っています。私の読む理由でもある、結末が気になるのは物語が進んでいっても変わりません。その理由は、Dが何をするかで登場人物の行動がかなり乱れるからです。また、このDという存在が何をするかの予兆は私が読んだ限り有りません。キャラクター的になにかするかもとは暗示させています。しかし、「なにか」についての伏線などは感じ取れませんでした。故に、物語がどう転がるかわからない面白さがあります。

一方でこの物語の退屈さは、主人公の蜘蛛子さん以外に登場人物に感情移入があまりできない点です。また、感情移入できない割に視点が蜘蛛子さんから他のキャラクターに移るのが読んでて辛かったです。私は、大義のために行動する人物よりも我欲のために行動する人物が好きです。せっかくの転生モノを読んでいるのなら、我欲を満たしていくキャラを応援したくなります。だからこそ、蜘蛛子さんの方針を決めてから一貫しているところは好きでした。まあ、細かい部分はちょこちょこ気に食わなかったりするのですが……。他のキャラクターは、ソフィアちゃんやラースくんあたりはキャラの掘り下げがあるので、まあまあ、視点を読んでいても物語が進むために必要だとわかりました。一方で、シュンくんとかあそこらへんの転生組がよくわからないんですよね。物語としての重要性や役割はわかるけど、行動や思考がよくわからないか理解し難い、そんな感じです。

最後に、不満はあれど「物語の結末が気になる面白さ」>「感情移入のしづらさや退屈さ」であったため最後まで読むことができました。なので、アニメをみて続きが気になったら読むのはとても良いとは思います。ただ、完結してからで良いのでは、と私は提案します。へーと思うところはいくつもありますが、結局のところ結末はまだわからないので。

今後のアニメと、Web版の更新を楽しみにしています。

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