これまで経歴について「教師から鞄職人へ」

 今後の仕事についてのことを書く前に、これまでの経歴について触れたいと思います。

 大学卒業後、帰郷して高校の英語教師となりましたが一年でやめました。大学では英語学科に進みましたが、中途半端な勉強しかせず英語を話せるようにはなりませんでした。

 しかしながら教員免許は取得できたため教員採用試験を受けました。当時はバブル期で公務員の人気が極端にありませんでした。そのため私のような力のない人間でも教員に採用されてしまったわけです。当然のことながら英語力のない英語教師など続けられるわけもなく一年で辞めました。

 とんだ親不孝者なので再び上京してきまた。とりあえず塾講師やスポーツクラブのインストラクターのアルバイトをやりながら、自分は何をやりたいのかを漠然と考えていました。

 ある時、NHKで放送されていた「手仕事にっぽん」という番組を夢中で見ていることに気づきました。職人さんの作業風景はずっと見ていて飽きませんでした。

 そんなことから職人になろうと決めました。求人情報誌の「ガテン」で鞄職人の仕事を見つけて応募しまいた。無事採用していただき職人としての一歩を踏み出しました。