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2023年 司法書士試験合格者が語る   他資格の学習経験が活かせた

2023年度司法書士試験に合格された方々からメッセージを頂きました。
合格者が語る様々な思いを知り、合格を掴む糧にしよう!


佐藤 敦子さん

私は行政書士の資格を取ってから司法書士の勉強に入りました。そのことは憲法、民法にとても役に立ちました。民法は要の科目ですが、私は親族・相続が苦手。もう一年勉強になると思っていましたので、この分野の司法試験テキストと短答問題を解きました。試験前にこの分野についてもっと深く取り込んでいたら良かったです。親族相続は重要な分野。少しずつ勉強を続けようと思います。

野原 悠さん

私は司法試験の勉強をしていたので、刑事訴訟法を除いた六法はスムーズに学習することができました。もっとも、民法と会社法については理解はできているものの、暗記が甘い部分が多々あり、再度の学習が必要でした。

板野 利治さん

行政書士試験と宅地建物取引士試験で民法の学習をしたことが役に立ちました

森 公昭さん

司法試験を目指して法科大学院に在籍した経歴があるのですが、司法書士試験においては憲法・刑法についてはその経験が役に立ったと思いますが、その他の科目については一から勉強し直した感じです。ですので、一概に司法試験の勉強をした方が司法書士試験において有利だとは思いません。むしろ、両者は全く違うジャンルの試験のように思います。

武石 佳華さん

フルタイムで働きながらいくつかの資格を取得していたので、働きながら勉強をした経験が役に立ちました。
また、司法書士と同じく登記の専門家である土地家屋調査士の学習経験はアドバンテージになったと思います。土地家屋調査士法と司法書士法は内容がほぼ同じなので、改めてインプットする必要がありませんでした。不動産登記法も総則や審査請求などは両方の試験に共通する部分なので知識をそのまま使うことができました。また、表題登記の知識があるおかげで敷地権付区分建物の登記に関する理解が深まりました。

鈴木 春彦さん

令和4年に宅建士に一発合格しました。勉強時間は3週間ほどでした。科目が司法書士と重複しているため、民法は何もやらず宅建士に特有の科目に集中して臨みました。宅建士は想像以上に「暗記系」の資格で難解でした。直前までやる気が起こらなかったのですが「理解するより覚えてしまう」と割り切って勉強し、過去問を解くのではなく、問題と答えを同時に見ながら「過去問ごと覚える」という勉強法を採用しました。「要は試験当日に受かればよい」という割り切りによって、短時間で覚えるしかないことは理屈抜きで覚えるという考え方が身につき、この思考は司法書士試験の特に直前期4~6月で威力を発揮したように思います。直前期に不安になっても「試験当日に答えが合っていればよい」という心持で司法書士試験に臨めたこと、短期間でそれなりに難易度の高い宅建士に一発合格できたことで自信と弾みをつけることができたことが結果的に司法書士試験にプラスに働きました。

大井 英里さん

司法書士試験の前に行政書士の試験に合格していました。
民法、会社法、憲法など司法書士試験と重なる科目があり、一定の法律の知識もあったため、スムーズに司法書士試験の勉強を進めることができました。

十時 礼和さん

私は予備試験対策の勉強をしていました。司法書士試験の試験科目とは憲法、刑法、民法、民事訴訟法、会社法が重なっています。
(1)憲法及び刑法
司法書士試験のための対策は不要でした。なお、私は速習生コースを利用していたので、憲法、刑法について司法書士試験の対策講義は受講しておらず、テキストも所持していませんでした。
(2)民法
予備試験対策で覚えた重要条文や判例の知識はそのまま役に立ちました。また、司法書士試験では論点展開のような勉強は必要ないため、講義を聞きながら余裕がありました。さらに、不動産登記法の勉強は、民法の知識があることが前提となるため、学習経験があることで講義の内容がスムーズに理解できました。
もっとも、司法書士試験の民法は予備試験対策より細かい知識が要求されます。特に担保物権の単元では、司法書士試験対策をしながらはじめて知った知識が相当程度あったので油断はできないと思います。
(3)民事訴訟法
予備試験対策で覚えた重要条文や判例の知識はそのまま役に立ちました。さらに、司法書士試験では論点展開が不要なので、試験対策としては単純に必要な知識の量が減ります。また、私は講義を1回聞いただけで過去問演習を開始できました。そして、過去問の内容も既存の条文や判例の知識でクリアできるレベルでした。
(4)会社法
体系や手続きの流れに関する前提知識があることで、勉強しやすかったと思います。しかし、会社法は予備試験対策とは全くの別物と考えて対策すべきです。具体的には、予備試験の会社法は訴訟関係の知識が中心でしたが、司法書士試験では会社法上の手続きが中心になります。また、決議要件や役員の欠格事由など、新しく暗記しなければならないことも多くありました。

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